ミッドレンジ

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ミッドレンジ(Midrange)とは、中マナ域のクリーチャーを中心としたデッキの総称。いわゆる中速デッキのこと。開発部によるアーキタイプ6つの分類のうち1つを指す。その他との比較についてはアーキタイプも参照。

ビートダウンの中でも、主にウィニーや高速ビートダウンと呼ばれるようなデッキは、軽いクリーチャーに特化し、1ターン目からアタッカー展開することを理想としている。これに対し、初速の代わりにクリーチャー1体1体の性能とアドバンテージの獲得を重視したのがミッドレンジであり、1マナの戦闘要員をほとんど採用せず、代わりに2マナのシステムクリーチャーから、3~5マナ域を中心とするクリーチャーやソーサリーを多用する傾向にある。1マナのクリーチャーを用いる場合、それは後続のサポート役としての意味合いが強い。特にを含むミッドレンジではマナ・クリーチャーの採用が定番である。さらに、2~3マナのクリーチャーであっても、後続のサポートとしての側面が強いクリーチャーを採用することも多い。

ウィニーと比較すると、多色化が比較的容易であり、採用できるクリーチャーの種類も幅広く、また除去を筆頭としたコントロール要素を含むカードも投入しやすい。そのため、一口にミッドレンジといっても戦術は幅広く、その時代のメタゲームカードプールを色濃く反映していることが多い。

他のデッキとの相性で見ると、ウィニーに対しては、初動の遅れをクリーチャーの性能差で巻き返せるため、概ねミッドレンジ側が有利。一方コンボデッキランプデッキに対しては手札呪文に干渉する手段を持たない限り、ライフを0にする前に向こうが目的を達成してしまうことが多く、ウィニー以上に不利となる。

コントロールに対する相性は難しいところで、ハンド・アドバンテージの取得を軸としたコントロールデッキや、最終的にクリーチャーの殴り合いになりやすいクロック・パーミッションなら攻勢のまま押し切れることが多いが、ボードコントロールに長けたコントロールには分が悪いことが多い。ただし、ミッドレンジ側もETBPIG除去耐性のあるクリーチャーを多用したり、色が合えば速攻打ち消されないクリーチャーや手札破壊を導入したりすることである程度対抗することは可能であり、最終的にはその時代のカードプール、メタなどによるところが大きい。

ミッドレンジ同士のミラーマッチにおいては、サイドボードで対戦相手よりも重いカードを増やしてリソース勝負で優位に立とうとする展開が起こりやすい。逆にテンポを重視する構成にスイッチすることも可能な柔軟性がある。 [1]

  • midrangeは中間域、中範囲といった意味。
  • 中速ビートダウンだけでなく、全体除去カウンタープレインズウォーカーなどのカードを多用した、ビート・コントロールないしコントロールタイプのものもミッドレンジに含めることがある。
    • ただし上記の通り、普通のミッドレンジでもある程度の除去やプレインズウォーカーは用いることが多いので、ビート・コントロール等をミッドレンジに含めないとしても、両者の区別は難しいことが多い。

脚注

  1. 八十岡 翔太のスタンダード解説 ~ミッドレンジの正体~(MTG日本公式イベントカバレージ 2023年3月4日 大久保寛著)

参考

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