苦渋の破棄/Anguished Unmaking

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名誉回復/Vindicateのような万能除去。比較するとこちらは土地以外のパーマネントのみ、破壊ではなく追放ソーサリーからインスタントへ、さらに代償として3点のライフ失う

3点のライフは(特にアグロ相手では)決して小さい代償ではないが、それでもこの汎用性は魅力的。登場時のスタンダードでは3マナインスタントのクリーチャー除去が貴重であり、メインデッキからエンチャントアーティファクトを除去できることで対応力も上がる。また、ライフロスが痛くないコントロール相手にサイドボードから投入する戦術も考えられる。

開発秘話

カードデザイン

このカードは、「ストーリー上重要な場面を積極的にカード化する」という方針のもと、トップダウン・デザインで作られたカードである。デザイン時点では〈アヴァシンの破棄/The Unmaking of Avacyn〉というカード名だったらしい。

物語において、アヴァシン/Avacynは狂気に陥ってイニストラード/Innistradを害することになった。ジェイス/Jaceタミヨウ/Tamiyoとともにアヴァシンを止めようとするがかなわない。そこに現れたソリン/Sorinは、何百年も前に作った創造物を破棄することになる。

このシーンをカード化するにあたって、これを唱えるのがソリンであるということを表すため白黒になった。白黒は「パーマネント1つを対象とし、それを取り除く」能力を持つ2色の組み合わせであるため、除去呪文になった。土地を破壊できないように調整され、墓地利用の対策になるように追放するようになった。ライフの喪失には、ソリンにとってどれだけ苦渋の決断であったかを表すフレイバー上の意味と、このカードのコストを下げるというデベロップ上の意味がある。(Dark Shadows, Part 1/暗き影 その1

  • カードのイラストではトリミングされているが、元のイラストでは画面右端にジェイスとタミヨウがいる。(参考

プロモカード選出とプレビュー

ゲームデー優勝者に配布されるプロモカードでもあるため、公式プレビューでは初日に公開された。しかしストーリーの核心部分を描いたカードであるために「スポイラー(ネタバレ)」の要素が強いカードであり、公開タイミングが早すぎるのではないかという意見も多かった。

開発部でもその問題は認識しており、どのタイミングで公開すべきか部内で意見が大きく分かれたという(Odds & Ends: Shadows over Innistrad, Part 2/こぼれ話:『イニストラードを覆う影』 その2)。

参考

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