死の国/The Underworld

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知覚力のある定命の生命がテーロスで死んだなら、その者は'''世界を取り巻く大河'''/''The Rivers That Ring the World''を渡り、死の国へと行き着く。そこは死者の[[神 (テーロス・ブロック)#ストーリー|神]][[エレボス/Erebos]]が統べる、昼も夜もない永遠の灰色の領域だ。
 
知覚力のある定命の生命がテーロスで死んだなら、その者は'''世界を取り巻く大河'''/''The Rivers That Ring the World''を渡り、死の国へと行き着く。そこは死者の[[神 (テーロス・ブロック)#ストーリー|神]][[エレボス/Erebos]]が統べる、昼も夜もない永遠の灰色の領域だ。
  
死の国でも永遠の生が得られるわけではない。死者は記憶と自我を蝕まれ、やがて肉体をも蝕まれる。そして最後には'''ミゼラ'''/''Misera''と呼ばれる崩れやすい像と化す({{Gatherer|id=476346}})。
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死の国でも永遠の生が得られるわけではない。死者は記憶と自我を蝕まれ、やがて肉体をも蝕まれる。そして最後には'''ミゼラ'''/''Misera''と呼ばれる崩れやすい像と化す({{Gatherer|id=477616}})。
  
死の国には死者だけでなく、エレボスがこの領域を守るために創り出した怪物、生者の領域から追放された怪物({{Gatherer|id=476363}})、自らの運命を憎むあまり、恐ろしい怪物に姿を変えた死者({{Gatherer|id=476374}})も住まう。中でも、[[巨人#ストーリー|タイタン]]は神々以前にテーロスを支配していた強大な存在であり、看守を務める運命の神[[クローティス/Klothys]]の下、死の国に永遠に封印されている。
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死の国には死者だけでなく、エレボスがこの領域を守るために創り出した怪物、生者の領域から追放された怪物({{Gatherer|id=477633}})、自らの運命を憎むあまり、恐ろしい怪物に姿を変えた死者({{Gatherer|id=477644}})も住まう。中でも、[[巨人/Giant#テーロス|タイタン]]は神々以前にテーロスを支配していた強大な存在であり、看守を務める運命の神[[クローティス/Klothys]]の下、死の国に永遠に封印されている。
  
[[ニクス/Nyx]]で死んだ者は死の国に行くことはない<ref>[[Journey into Nyx: Godsend, Part II]](小説)</ref>。またテーロス出身者であっても、テーロス以外の[[次元/Plane]]で死んだならば死の国に行くことはない<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/190130874628/so-whats-the-story-with-gideon-hes-from-theros So what's the story with Gideon? He's from Theros...]([[Blogatog]] [[2020年]]1月7日)</ref>。
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[[ニクス/Nyx]]で死んだ者は死の国に行くことはない<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/where-its-2019-03-11 Where It's At]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0032157/ それは「どこ」にある]([[Making Magic]] [[2019年]]3月11日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。またテーロス出身者であっても、テーロス以外の[[次元/Plane]]で死んだならば死の国に行くことはない<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/190130874628/so-whats-the-story-with-gideon-hes-from-theros So what's the story with Gideon? He's from Theros...]([[Blogatog]] [[2020年]]1月7日)</ref>。
  
 
===領域===
 
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死の国は複数の領域に分かれており、生前の行いによって行き先が決まる。
 
死の国は複数の領域に分かれており、生前の行いによって行き先が決まる。
  
*'''イリーシア'''/''Ilysia'' - 英雄として死んだ者が行く領域。他の場所と比べ穏やかで明るい({{Gatherer|id=476425}})。
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*'''イリーシア'''/''Ilysia'' - 英雄として死んだ者が行く領域。他の場所と比べ穏やかで明るい({{Gatherer|id=477695}})。
*'''ピュリアス'''/''Phylias'' - つまらない一生を送った者が行く領域。惨めな退屈を味わい続ける({{Gatherer|id=476262}})。
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*'''ピュリアス'''/''Phylias'' - つまらない一生を送った者が行く領域。惨めな退屈を味わい続ける({{Gatherer|id=477532}})。
*'''アゴナス'''/''Agonas'' - 不名誉な戦いを行った者が行く領域。闘技場で永遠に戦うことになる({{Gatherer|id=476385}})。
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*'''アゴナス'''/''Agonas'' - 不名誉な戦いを行った者が行く領域。闘技場で永遠に戦うことになる({{Gatherer|id=477655}})。
*'''ネロノ'''/''Nerono'' - 海の領域({{Gatherer|id=476328}})。
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*'''ネロノ'''/''Nerono'' - 海の領域({{Gatherer|id=477598}})。
*'''ティゼルス'''/''Tizerus'' - エレボスの宮殿を擁する荒涼とした領域({{Gatherer|id=476338}})。
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*'''ティゼルス'''/''Tizerus'' - エレボスの宮殿を擁する荒涼とした領域({{Gatherer|id=477608}})。
  
 
===脱出===
 
===脱出===
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死の国からの最初の脱出者は[[フィナックス/Phenax]]である。かつて[[ヘリオッド/Heliod]]によって死の国に幽閉された彼は、[[エイスリオス/Athreos]]の外套に乗って共に世界を取り巻く大河を渡り、脱出を果たした。幻影で姿を隠していたため、エイスリオスもエレボスも彼を見つけることはできなかった――しかし、死者たちは彼の脱出劇を見ていた。こうして、「Path of Phenax(フィナックスの道)」と呼ばれる彼の脱出路を辿り、死の国から逃亡する者が現れるようになった。これが蘇りし者の起源である。
 
死の国からの最初の脱出者は[[フィナックス/Phenax]]である。かつて[[ヘリオッド/Heliod]]によって死の国に幽閉された彼は、[[エイスリオス/Athreos]]の外套に乗って共に世界を取り巻く大河を渡り、脱出を果たした。幻影で姿を隠していたため、エイスリオスもエレボスも彼を見つけることはできなかった――しかし、死者たちは彼の脱出劇を見ていた。こうして、「Path of Phenax(フィナックスの道)」と呼ばれる彼の脱出路を辿り、死の国から逃亡する者が現れるようになった。これが蘇りし者の起源である。
  
死の国からの脱出は、当然ながらエレボスやクローティスにとっては許されない行為である。'''フィラスキヤ'''/''Phylaskia''と呼ばれる不死の兵が死の国の境界を守っており({{Gatherer|id=479051}})、クローティスの創造物である'''運命の工作員'''/''Agents of Fate''や、エイスリオスの番犬[[エイスリオスの番犬、クノロス/Kunoros, Hound of Athreos|クノロス/Kunoros]]もまた脱出を阻止する役割を果たす。死の国を脱出しようとして捕らえられた者たちは、残された時間を'''懲罰のぬかるみ'''/''The Mire of Punishment''の中で過ごすことになる({{Gatherer|id=476357}})。
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死の国からの脱出は、当然ながらエレボスやクローティスにとっては許されない行為である。'''フィラスキヤ'''/''Phylaskia''と呼ばれる不死の兵が死の国の境界を守っており({{Gatherer|id=479101}})、クローティスの創造物である'''運命の工作員'''/''Agents of Fate''({{Gatherer|id=477689}})や、エイスリオスの番犬[[エイスリオスの番犬、クノロス/Kunoros, Hound of Athreos|クノロス/Kunoros]]もまた脱出を阻止する役割を果たす。死の国を脱出しようとして捕らえられた者たちは、残された時間を'''懲罰のぬかるみ'''/''The Mire of Punishment''の中で過ごすことになる({{Gatherer|id=477627}})。
  
 
しかし[[亜神#ストーリー|亜神]]を用いた神々の戦の結果、死の国と生者の領域との間に裂け目が開き、多くの死者や怪物が脱出を果たした。[[エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel (ストーリー)|エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel]]もこのときに脱出を目指した者の一人であり、最終的にエレボスの特別な計らいにより現世に帰還した。
 
しかし[[亜神#ストーリー|亜神]]を用いた神々の戦の結果、死の国と生者の領域との間に裂け目が開き、多くの死者や怪物が脱出を果たした。[[エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel (ストーリー)|エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel]]もこのときに脱出を目指した者の一人であり、最終的にエレボスの特別な計らいにより現世に帰還した。
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;[[テーロス還魂記]]
 
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:[[死の国への引き込み/Drag to the Underworld]]、[[死の国の突撃馬/Underworld Charger]]、[[死の国からの脱出/Underworld Breach]]、[[地獄界の夢/Underworld Dreams]](地獄界として)、[[死の国の火/Underworld Fires]]、[[死の国の憤怒犬/Underworld Rage-Hound]]、[[死の国の衛兵/Underworld Sentinel]]
 
:[[死の国への引き込み/Drag to the Underworld]]、[[死の国の突撃馬/Underworld Charger]]、[[死の国からの脱出/Underworld Breach]]、[[地獄界の夢/Underworld Dreams]](地獄界として)、[[死の国の火/Underworld Fires]]、[[死の国の憤怒犬/Underworld Rage-Hound]]、[[死の国の衛兵/Underworld Sentinel]]
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;[[モダンホライゾン2]]
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;[[テーロス還魂記]]
 
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:[[失われた群れのレオニン/Leonin of the Lost Pride]]、[[高波の神秘家/Towering-Wave Mystic]]、[[最後の死/Final Death]]、[[葬儀/Funeral Rites]]、[[下僕の復活/Minion's Return]]、[[ぬかるみの捕縛/Mire's Grasp]]、[[サテュロスの悪知恵/Satyr's Cunning]]、[[死の国の火/Underworld Fires]]、[[終わりなき巣網のアラスタ/Arasta of the Endless Web]]、[[イリーシアの女像樹/Ilysian Caryatid]]、[[大食のテュポーン/Voracious Typhon]]、[[エイスリオスの番犬、クノロス/Kunoros, Hound of Athreos]]、[[死の国の衛兵/Underworld Sentinel]]
 
:[[失われた群れのレオニン/Leonin of the Lost Pride]]、[[高波の神秘家/Towering-Wave Mystic]]、[[最後の死/Final Death]]、[[葬儀/Funeral Rites]]、[[下僕の復活/Minion's Return]]、[[ぬかるみの捕縛/Mire's Grasp]]、[[サテュロスの悪知恵/Satyr's Cunning]]、[[死の国の火/Underworld Fires]]、[[終わりなき巣網のアラスタ/Arasta of the Endless Web]]、[[イリーシアの女像樹/Ilysian Caryatid]]、[[大食のテュポーン/Voracious Typhon]]、[[エイスリオスの番犬、クノロス/Kunoros, Hound of Athreos]]、[[死の国の衛兵/Underworld Sentinel]]
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;[[機械兵団の進軍]]
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:[[ポルクラノスの再誕/Polukranos Reborn]]、[[クロクサとクノロス/Kroxa and Kunoros]]
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:[[命運の掌握/Grasp of Fate]]
  
 
===登場作品・登場記事===
 
===登場作品・登場記事===
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/planeswalkers-guide-theros-part-1-2013-08-21 Planeswalker's Guide to Theros, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0004062/ プレインズウォーカーのための「テーロス」案内 その1](Feature Article [[2013年]]8月21日 [[クリエイティブ・チーム|The Magic Creative Team]]著)
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*[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/planeswalkers-guide-theros-part-1-2013-08-21 Planeswalker's Guide to Theros, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0004062/ プレインズウォーカーのための「テーロス」案内 その1](Feature Article [[2013年]]8月21日 [[クリエイティブ・チーム|The Magic Creative Team]]著)
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/planeswalkers-guide-theros-part-3-2013-09-04 Planeswalker's Guide to Theros, Part 3]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0004066/ プレインズウォーカーのための「テーロス」案内 その3](Feature Article 2013年9月4日 The Magic Creative Team著)
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*[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/planeswalkers-guide-theros-part-3-2013-09-04 Planeswalker's Guide to Theros, Part 3]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0004066/ プレインズウォーカーのための「テーロス」案内 その3](Feature Article 2013年9月4日 The Magic Creative Team著)
 
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/uncharted-realms/tragedy-2013-10-23 Tragedy]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/THS/0004416/ 悲劇](Uncharted Realms 2013年10月23日 [[Jennifer Clarke Wilkes]]著)
 
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/uncharted-realms/tragedy-2013-10-23 Tragedy]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/THS/0004416/ 悲劇](Uncharted Realms 2013年10月23日 [[Jennifer Clarke Wilkes]]著)
 
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/theros-beyond-death-story-cards-2019-12-16 The Theros Beyond Death Story on Cards]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/THB/0033636/ 『テーロス還魂記』ストーリーカード](Feature [[2019年]]12月16日 [[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|Wizards of the Coast]]著)
 
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/theros-beyond-death-story-cards-2019-12-16 The Theros Beyond Death Story on Cards]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/THB/0033636/ 『テーロス還魂記』ストーリーカード](Feature [[2019年]]12月16日 [[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|Wizards of the Coast]]著)
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==その他==
 
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*[[テーロス・ブロック]]では将来の再訪に備え、意図的に死の国の描写を控えていた。その再訪となる[[テーロス還魂記]]では、エルズペスの死の国からの脱出に焦点が当たることから、死の国を描いた[[カード]]が多数登場した<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/deaths-door-part-1-2020-01-02 At Death's Door, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0033610/ 死の扉にて その1](Making Magic 2020年1月2日 Mark Rosewater著)</ref>。
 
*モチーフはギリシャ神話における冥府(underworld)。文字通り、地下深くにあると考えられていた。冥府の神[[Wikipedia:ja:ハーデース|ハーデース]]が統べている。
 
*モチーフはギリシャ神話における冥府(underworld)。文字通り、地下深くにあると考えられていた。冥府の神[[Wikipedia:ja:ハーデース|ハーデース]]が統べている。
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*イリーシアのモチーフは[[Wikipedia:ja:エーリュシオン|エーリュシオン]]だろう。神々に愛された英雄の魂が暮らす、死後の楽園である。
  
 
==脚注==
 
==脚注==

2023年8月29日 (火) 00:57時点における最新版

死の国/The Underworldテーロス/Therosの死者が住まう領域。

目次

[編集] 解説

知覚力のある定命の生命がテーロスで死んだなら、その者は世界を取り巻く大河/The Rivers That Ring the Worldを渡り、死の国へと行き着く。そこは死者のエレボス/Erebosが統べる、昼も夜もない永遠の灰色の領域だ。

死の国でも永遠の生が得られるわけではない。死者は記憶と自我を蝕まれ、やがて肉体をも蝕まれる。そして最後にはミゼラ/Miseraと呼ばれる崩れやすい像と化す(イラスト)。

死の国には死者だけでなく、エレボスがこの領域を守るために創り出した怪物、生者の領域から追放された怪物(イラスト)、自らの運命を憎むあまり、恐ろしい怪物に姿を変えた死者(イラスト)も住まう。中でも、タイタンは神々以前にテーロスを支配していた強大な存在であり、看守を務める運命の神クローティス/Klothysの下、死の国に永遠に封印されている。

ニクス/Nyxで死んだ者は死の国に行くことはない[1]。またテーロス出身者であっても、テーロス以外の次元/Planeで死んだならば死の国に行くことはない[2]

[編集] 領域

死の国は複数の領域に分かれており、生前の行いによって行き先が決まる。

  • イリーシア/Ilysia - 英雄として死んだ者が行く領域。他の場所と比べ穏やかで明るい(イラスト)。
  • ピュリアス/Phylias - つまらない一生を送った者が行く領域。惨めな退屈を味わい続ける(イラスト)。
  • アゴナス/Agonas - 不名誉な戦いを行った者が行く領域。闘技場で永遠に戦うことになる(イラスト)。
  • ネロノ/Nerono - 海の領域(イラスト)。
  • ティゼルス/Tizerus - エレボスの宮殿を擁する荒涼とした領域(イラスト)。

[編集] 脱出

何世紀にもわたり、多くの死者が死の国から脱出し、生者の世界に戻ってきた。彼らは蘇りし者/The Returnedと呼ばれる。

死の国からの最初の脱出者はフィナックス/Phenaxである。かつてヘリオッド/Heliodによって死の国に幽閉された彼は、エイスリオス/Athreosの外套に乗って共に世界を取り巻く大河を渡り、脱出を果たした。幻影で姿を隠していたため、エイスリオスもエレボスも彼を見つけることはできなかった――しかし、死者たちは彼の脱出劇を見ていた。こうして、「Path of Phenax(フィナックスの道)」と呼ばれる彼の脱出路を辿り、死の国から逃亡する者が現れるようになった。これが蘇りし者の起源である。

死の国からの脱出は、当然ながらエレボスやクローティスにとっては許されない行為である。フィラスキヤ/Phylaskiaと呼ばれる不死の兵が死の国の境界を守っており(イラスト)、クローティスの創造物である運命の工作員/Agents of Fateイラスト)や、エイスリオスの番犬クノロス/Kunorosもまた脱出を阻止する役割を果たす。死の国を脱出しようとして捕らえられた者たちは、残された時間を懲罰のぬかるみ/The Mire of Punishmentの中で過ごすことになる(イラスト)。

しかし亜神を用いた神々の戦の結果、死の国と生者の領域との間に裂け目が開き、多くの死者や怪物が脱出を果たした。エルズペス・ティレル/Elspeth Tirelもこのときに脱出を目指した者の一人であり、最終的にエレボスの特別な計らいにより現世に帰還した。

[編集] 登場

[編集] 登場カード

[編集] カード名に登場

テーロス
死の国からの救出/Rescue from the Underworld死の国の歩哨/Sentry of the Underworld死の国のケルベロス/Underworld Cerberus
神々の軍勢
死の国の重み/Weight of the Underworld
ニクスへの旅
死の国の造幣工/Underworld Coinsmith
テーロス還魂記
死の国への引き込み/Drag to the Underworld死の国の突撃馬/Underworld Charger死の国からの脱出/Underworld Breach地獄界の夢/Underworld Dreams(地獄界として)、死の国の火/Underworld Fires死の国の憤怒犬/Underworld Rage-Hound死の国の衛兵/Underworld Sentinel
モダンホライゾン2
死の国の隠遁者/Underworld Hermit

[編集] フレイバー・テキストに登場

テーロス
ヘリオッドの槍/Spear of Heliod蘇りし者の行進/March of the Returned殺人王、ティマレット/Tymaret, the Murder King
神々の軍勢
見捨てられし流れ者/Forsaken Drifters湿原霧のタイタン/Marshmist Titan金箔付け/Gild
ニクスへの旅
死の国の造幣工/Underworld Coinsmith
マジック・オリジン
トゲイノシシ/Prickleboar
統率者2015
ダクソスの苦悩/Daxos's Torment
テーロス還魂記
失われた群れのレオニン/Leonin of the Lost Pride高波の神秘家/Towering-Wave Mystic最後の死/Final Death葬儀/Funeral Rites下僕の復活/Minion's Returnぬかるみの捕縛/Mire's Graspサテュロスの悪知恵/Satyr's Cunning死の国の火/Underworld Fires終わりなき巣網のアラスタ/Arasta of the Endless Webイリーシアの女像樹/Ilysian Caryatid大食のテュポーン/Voracious Typhonエイスリオスの番犬、クノロス/Kunoros, Hound of Athreos死の国の衛兵/Underworld Sentinel
機械兵団の進軍
ポルクラノスの再誕/Polukranos Rebornクロクサとクノロス/Kroxa and Kunoros
統率者マスターズ統率者デッキ
命運の掌握/Grasp of Fate

[編集] 登場作品・登場記事

[編集] その他

  • テーロス・ブロックでは将来の再訪に備え、意図的に死の国の描写を控えていた。その再訪となるテーロス還魂記では、エルズペスの死の国からの脱出に焦点が当たることから、死の国を描いたカードが多数登場した[3]
  • モチーフはギリシャ神話における冥府(underworld)。文字通り、地下深くにあると考えられていた。冥府の神ハーデースが統べている。
  • イリーシアのモチーフはエーリュシオンだろう。神々に愛された英雄の魂が暮らす、死後の楽園である。

[編集] 脚注

  1. Where It's At/それは「どこ」にあるMaking Magic 2019年3月11日 Mark Rosewater著)
  2. So what's the story with Gideon? He's from Theros...Blogatog 2020年1月7日)
  3. At Death's Door, Part 1/死の扉にて その1(Making Magic 2020年1月2日 Mark Rosewater著)

[編集] 参考

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