マナレシオ

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'''マナレシオ'''(''Mana Ratio'')とは、[[パワー]][[タフネス]]の平均を[[点数で見たマナ・コスト]]で割った値。
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'''マナレシオ'''(''Mana Ratio'')とは、[[カード]]の性能([[コスト・パフォーマンス]])に対する評価方法のひとつ。直訳すると「[[マナ]]比率」すなわち「1マナ当りの[[効果]]の大きさ」という意味。
  
[[クリーチャー]]の強さを評価する際に使われる指標の一つで、基本的には値が高いほど良い。ただし、当然ながらこの値が高ければ必ずしも優秀というわけではなく、あくまでも目安の一つである。また、[[]][[点数で見たマナ・コスト]]毎に、標準的なマナレシオの値は変化することに注意。
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例えば[[火力]]で言えば、[[灼熱の槍/Searing Spear]](2マナ3点)と[[炎の投げ槍/Flame Javelin]](最小3マナ4点)を比較すると、1マナ当たりの威力は前者が1.5点、後者が1.33…点であるため、焦熱の槍のほうが効率がよいという計算になる。当然ながら、「だから灼熱の槍のほうが絶対的に強い」ということにはならないわけだが、評価する際の基準のひとつにはなるだろう。
  
以前は、中堅程度のクリーチャーでマナレシオが1以上だと大抵はデメリット能力を持っていたが、近年ではクリーチャーの質の向上に伴い、その域のクリーチャーでもメリット能力を持っているクリーチャーが続々と登場している。
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特によく使われるのは、[[クリーチャー]]の[[点数で見たマナ・コスト]]と[[P/T]]との比率で、「P/Tの平均値を点数で見たマナ・コストで割った数値」を用いるのが通例である。具体的に示すと、3マナ2/2であれば「3分の2=0.66…」、3マナ3/3であれば「3分の3=1」、3マナ5/4であれば「3分の4.5=1.5」と表現できる。比較すればわかる通り、「値が高いほど効率がよい」と評すことができる。
  
*例えば、単色4マナ4/4+メリット能力持ちのクリーチャーは[[貪欲なるベイロス/Ravenous Baloth]]までは存在していなかったが、近年では何体もいる。また、単色4マナ4/4[[飛行]]+αの[[不退転の大天使/Indomitable Archangel]]や[[難題のスフィンクス/Conundrum Sphinx]](どちらも+αは必ずしもメリット能力として働くものではないが)、単色4マナ5/5+メリット能力のみの[[死橋の大巨虫/Deadbridge Goliath]]が登場するなどしている。
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当然ながらあくまで点数で見たマナ・コストとP/Tの数字しか見ていない計算であるため、[[カードパワー]]のひとつの側面でしかない。[[マナ・コスト]][[色拘束]]や[[追加コスト]]は計算に入っていないし、また[[能力]](メリット能力もしくは[[ペナルティ能力]])もまったく無視している。それに、計算式の都合上、低コストのカードほど小さな差が大きく影響しやすい([[パワー]]ないし[[タフネス]]が1変わると、1マナだと0.5も変動するが、5マナだと0.1しか変わらない)、[[壁 (俗語)|壁]]クリーチャーや[[歩く火力]]のような極端な性能が強みのクリーチャーの評価には向かない、などの問題もある。あくまで考え方や目安のひとつ程度に受け取るのがよい。
  
 
マナ・コストが1以上でこの数字が最大なのは[[死の影/Death's Shadow]](13)、最小なのは[[脊髄寄生虫/Spinal Parasite]](−1/5)。値が正のものに限れば、最小は[[脈動する幻影/Pulsating Illusion]]、[[ぬいぐるみ人形/Stuffy Doll]]、[[Necropolis]](1/10)である。
 
マナ・コストが1以上でこの数字が最大なのは[[死の影/Death's Shadow]](13)、最小なのは[[脊髄寄生虫/Spinal Parasite]](−1/5)。値が正のものに限れば、最小は[[脈動する幻影/Pulsating Illusion]]、[[ぬいぐるみ人形/Stuffy Doll]]、[[Necropolis]](1/10)である。
  
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*大雑把な目安としては「1」を基準に考えるとよい。近年の基準では、[[バニラ]]クリーチャーでもマナレシオ1がだいたい標準という扱いであり、マナレシオ1以上でメリット能力を持っていても珍しくない。
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**例えば、単色4マナ4/4+メリット能力持ちのクリーチャーは[[貪欲なるベイロス/Ravenous Baloth]]までは存在していなかったが、近年では何体もいる。また、単色4マナ4/4[[飛行]]+αの[[不退転の大天使/Indomitable Archangel]]や[[難題のスフィンクス/Conundrum Sphinx]](どちらも+αは必ずしもメリット能力として働くものではないが)、単色4マナ5/5+メリット能力のみの[[死橋の大巨虫/Deadbridge Goliath]]が登場するなどしている。
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**以前は[[灰色オーガ/Gray Ogre]](3マナ2/2)、[[丘巨人/Hill Giant]](4マナ3/3)、[[黒曜石の巨人/Obsidian Giant]](5マナ4/4)のような「点数で見たマナ・コスト=P/Tの平均値+1」あたりがバニラもしくは若干のメリット能力で許される標準ラインとされており、そのラインを上回っていた[[炎の精霊/Fire Elemental]]や[[セラの天使/Serra Angel]]は「強力すぎる」として[[第5版]]に収録されなかったことなどもあった。
 
*この数字が3以上ならば確実にとんでもない[[ペナルティ能力|デメリット]]能力がつく。1マナ3/3以上、2マナ6/6以上などはそうはいない。
 
*この数字が3以上ならば確実にとんでもない[[ペナルティ能力|デメリット]]能力がつく。1マナ3/3以上、2マナ6/6以上などはそうはいない。
 
*13年近くの間、マナレシオが最大なのは[[ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought]](12)であった。現在では、前述の死の影に次いで2位となっている。
 
 
マナレシオだけでは判断できない、[[能力]]などを含めた総合的な評価をするための概念には、他に[[コスト・パフォーマンス]]があるが、こちらは抽象的な概念であり数値で表すことはできない。
 
 
 
*能力を数値化するために、メリットとなる能力を+1、デメリットとなる能力を-1としてパワー、タフネスに換算し、改めてマナレシオを計算するという手法が取られることもある。ただし、能力毎に同じ修正値ではおかしいのは明らかであり、やはり正確に数値化できるとは言えない。
 
*能力を数値化するために、メリットとなる能力を+1、デメリットとなる能力を-1としてパワー、タフネスに換算し、改めてマナレシオを計算するという手法が取られることもある。ただし、能力毎に同じ修正値ではおかしいのは明らかであり、やはり正確に数値化できるとは言えない。
  
 
==参考==
 
==参考==
 
*[[用語集]]
 
*[[用語集]]

2016年12月30日 (金) 12:52時点における版

マナレシオ(Mana Ratio)とは、カードの性能(コスト・パフォーマンス)に対する評価方法のひとつ。直訳すると「マナ比率」すなわち「1マナ当りの効果の大きさ」という意味。

例えば火力で言えば、灼熱の槍/Searing Spear(2マナ3点)と炎の投げ槍/Flame Javelin(最小3マナ4点)を比較すると、1マナ当たりの威力は前者が1.5点、後者が1.33…点であるため、焦熱の槍のほうが効率がよいという計算になる。当然ながら、「だから灼熱の槍のほうが絶対的に強い」ということにはならないわけだが、評価する際の基準のひとつにはなるだろう。

特によく使われるのは、クリーチャー点数で見たマナ・コストP/Tとの比率で、「P/Tの平均値を点数で見たマナ・コストで割った数値」を用いるのが通例である。具体的に示すと、3マナ2/2であれば「3分の2=0.66…」、3マナ3/3であれば「3分の3=1」、3マナ5/4であれば「3分の4.5=1.5」と表現できる。比較すればわかる通り、「値が高いほど効率がよい」と評すことができる。

当然ながらあくまで点数で見たマナ・コストとP/Tの数字しか見ていない計算であるため、カードパワーのひとつの側面でしかない。マナ・コスト色拘束追加コストは計算に入っていないし、また能力(メリット能力もしくはペナルティ能力)もまったく無視している。それに、計算式の都合上、低コストのカードほど小さな差が大きく影響しやすい(パワーないしタフネスが1変わると、1マナだと0.5も変動するが、5マナだと0.1しか変わらない)、クリーチャーや歩く火力のような極端な性能が強みのクリーチャーの評価には向かない、などの問題もある。あくまで考え方や目安のひとつ程度に受け取るのがよい。

マナ・コストが1以上でこの数字が最大なのは死の影/Death's Shadow(13)、最小なのは脊髄寄生虫/Spinal Parasite(−1/5)。値が正のものに限れば、最小は脈動する幻影/Pulsating Illusionぬいぐるみ人形/Stuffy DollNecropolis(1/10)である。

  • 大雑把な目安としては「1」を基準に考えるとよい。近年の基準では、バニラクリーチャーでもマナレシオ1がだいたい標準という扱いであり、マナレシオ1以上でメリット能力を持っていても珍しくない。
  • この数字が3以上ならば確実にとんでもないデメリット能力がつく。1マナ3/3以上、2マナ6/6以上などはそうはいない。
  • 能力を数値化するために、メリットとなる能力を+1、デメリットとなる能力を-1としてパワー、タフネスに換算し、改めてマナレシオを計算するという手法が取られることもある。ただし、能力毎に同じ修正値ではおかしいのは明らかであり、やはり正確に数値化できるとは言えない。

参考

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