固有色
固有色/Color Identityは、コマンダーおよびその変種のフォーマットにのみ用いられる、デッキ構築の制約に関する概念である。
定義
[編集]カードの固有色はそのカード自身の色(色指標や特性定義能力によって定義されたものも含む)に、そのカードのマナ・コストおよびルール文章に含まれるマナ・シンボルの色を加えたものである。
コマンダーおよびその変種のフォーマットでは、統率者の固有色がデッキの固有色を決定し、統率者の固有色に含まれない色を固有色に含むカードをデッキに入れることはできない。共闘などで2枚の統率者を使用する場合は、2枚の固有色の組み合わせを参照する。相棒などゲームの外部にあるカードを用いる場合でも同様である。
- 両面カードの場合、第1面/第2面両方の面を参照して固有色を決める(CR:903.4d)。これはCR:712.8aの例外である。ただし、合体カードの第2面は合体時以外は参照されない情報のため、固有色に影響しない(CR:712.4b)。
- 当事者カードや試作カードなどが持つ代替の特性も含めて決定される。
- 注釈文にマナ・シンボルが書かれていたとしても、その色は固有色に含めない(例:魔力を持つペンダント/Charmed Pendant、三なる宝球/Trinisphere、強請)。注釈文はゲームのルールには一切影響しない。
- 固有色はゲーム開始時に決定され、ゲーム中には変化しない。
- 統率者に指定されているディミーアの黒幕ラザーヴ/Lazav, Dimir Mastermindが自身の誘発型能力で青黒以外の固有色を持つクリーチャーのコピーになったとしても、統率の塔/Command Towerが生み出すことのできるマナは依然として青か黒のみである。
統率者の固有色に含まれない色のマナを生み出す基本土地タイプを持つ土地は、デッキに入れることができない。なお、当然ながら土地自身が持つ固有色による制限も別途適用される。
- 例:Tundraは無色であり注釈文以外のルール文章を持たないが、基本土地タイプ平地と島を持つので、固有色に白と青の双方が含まれるデッキにしか使用できない。
- 例:つぶやき林/Murmuring Boskは基本土地タイプ森を持つのみならず、白・黒の色マナを出す能力を持つ(固有色が白と黒である)ので、固有色に白・黒・緑のすべてが含まれるデッキにしか使用できない。
- 例:サンスターの弩級艦、ドーンサイアー/Dawnsire, Sunstar Dreadnoughtの固有色は無色であるため、これを統率者に指定すると、基本土地タイプを持つ土地は一切使用できない。
ブロールにおいては、統率者の固有色が無色である場合に限り、基本土地タイプ1つを選び、そのタイプを持つ基本土地を望む枚数使用できる(CR:903.12e)。この例外が適用されるのは基本土地だけで、その他の土地や呪文は固有色が無色のものしか使用できない。
コマンダー以外での扱い
[編集]統率者が未指定の場合(コマンダーおよびその変種のフォーマット以外のゲームの場合)、固有色は未定義となる。固有色の色や色の種類数を参照する部分は何もしない。固有色の色や色の種類数を参照するコストは支払えない。
- 例:統率者が未指定の場合、統率の塔/Command Towerのマナ能力を起動することはできるが、マナは生み出されない。
- 例:統率者が未指定の場合、作戦室/War Roomのカードを引く能力を起動することはできない。
- 例:統率者が未指定の場合、統率者の板金鎧/Commander's Plateをクリーチャーに装備すると、プロテクションは得られないが修整は受けられる。
固有色の例
[編集]- メムナーク/Memnarchは無色だが、ルール文章に青のマナ・シンボルを含むので、固有色は青である。
- 放浪者ライズ/Rhys the Exiledは緑であり、かつルール文章に黒のマナ・シンボルを含むので、固有色は黒と緑である。
- 夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Denはマナ・コストに白と黒の混成マナ・シンボルを含むので、固有色は白と黒である。
- 幽霊火/Ghostfireは特性定義能力で無色と定義されているが、マナ・コストに赤のマナ・シンボルを含むので、固有色は赤である。
- 溢れかえる岸辺/Flooded Strandは平地や島をサーチすることができるが、自身が基本土地タイプを持つわけではなく、ルール文章に色マナ・シンボルも記載されていないので、固有色は無色である。
- ギルド渡りの急使/Transguild Courierはマナ・コストにもルール文章にも色マナ・シンボルを含まないが、特性定義能力によってすべての色であると定義されているので、固有色は白と青と黒と赤と緑である。
- 礼儀正しい識者/Civilized Scholarの第1面は青だが、第2面が赤なので、固有色は青と赤である。
- マイトストーンとウィークストーン/The Mightstone and Weakstoneは第1面が無色で第2面が白青だが、合体カードの第2面は参照しないので、固有色は無色である。
- フェイの血筋のケラン/Kellan, the Fae-Bloodedは赤だが、代替の特性として出来事を持ち、出来事は白なので、固有色は赤と白である。
- 皮剥ぎの鞘/Flayer Huskは無色であり、生体武器の能力により黒のクリーチャー・トークンを生成するが、ルール文章に黒のマナ・シンボルを含まず、能力が皮剥ぎの鞘を黒と定義しているわけでもないので、固有色は無色である。
- 徴税理事/Syndic of Tithesは白であり、強請の能力の注釈文に白黒の混成マナ・シンボルを含むが、注釈文はゲームのルールには一切影響しないため、固有色は白である。
関連カード
[編集]カード単体、あるいはデッキの固有色の決定に影響を与えるカードや能力。
- 共闘、およびその変種である以下の能力
- ファラジの旅人/Fallaji Wayfarer(団結のドミナリア統率者デッキ)
過去のルール
[編集]固有色は2010年12月20日のコマンダールール改正で設けられた概念であり、改正前は「統率者のマナ・コストに含まれないマナ・シンボルを持つカードを入れることができない」というルールであった。
旧ルールでは、自身の色と異なる色のマナ・シンボルを含む伝説のクリーチャー(Daughter of Autumn、ヘイヴンウッドのセロン/Thelon of Havenwood、鉄のゴーレム、ボッシュ/Bosh, Iron Golem、メムナーク/Memnarch、放浪者ライズ/Rhys the Exiled)を統率者に指定すると、その統率者のマナ・シンボル制限によって統率者自身が不正なカードとなってしまう問題があった。ルールを厳密に解釈すると統率者に指定できないことになるが、グループによっては特別にこれらのカードを統率者に指定したり、その異なる色のマナ・シンボルを含むカードをデッキに入れたりすることを許可されることも少なくなかった。
参考
[編集]引用:総合ルール 20260807.0
- 9 カジュアル変種ルール
- 903 コマンダー
- 903.4 コマンダー 変種ルールにおいては、ある統率者を使うデッキに入れることができるカードを決定するために固有色を用いる。カードの固有色とは、そのカードのマナ・コストやルール・テキストに含まれるマナ・シンボルの色と、その特性定義能力(rule 604.3 参照)や色指標(rule 204 参照)によって定義される色のことである。
- 903.4a 固有色は、ゲームの開始前に確定する。ルールや効果がカードによって示されるゲーム内のオブジェクトの固有色を参照する場合、そのカードに対してゲーム開始時に確定された固有色を使用する。
- 903.4b 統率者が、ゲーム開始前にプレイヤーにそれの色を選ばせる常在型能力を持っている場合、その選択はデッキ 構築中もゲーム中も、その統率者が領域を変更したとしても適用される。その選択はその統率者の固有色に影響する。そのプレイヤーはゲーム開始前に統率者を統率領域に置くに際してその選択を公開する。rule 103.2c、rule 607.2p 参照。
- 903.4c カードの固有色を決定するに際し、注釈文は無視する。rule 207.2 参照。
- 903.4d カードの固有色を決定するに際しては、両面カードの第2面(rule 712 参照)も考慮する。これはrule 712.8a の例外である。
例:《礼儀正しい識者》は両面カードの第1面であり、そのマナ・コストは{2}{U}である。《人殺しの粗暴者》はその両面カードの第2面であり、赤の色指標を持つ。このカードの固有色は、青と赤である。 - 903.4e カードが当事者カード(rule 715〔当事者カード〕参照)の持つような代替の特性を持つ場合、そのカードの固有色を決定するに際して、その特性を考慮する。
- 903.4f 能力が統率者の固有色の色や色の種類数に言及する場合、そのプレイヤーが統率者を持っていなければその値は未定義となる。その能力のその部分は何もしない。その値を参照するコストは支払えない。
例:《鉄のゴーレム、ボッシュ》は伝説の アーティファクト・クリーチャーで、そのマナ・コストは{8}、「{3}{R}, アーティファクト1個を生け贄に捧げる:クリーチャーやプレインズウォーカーやプレイヤーのうち1つを対象とする。鉄のゴーレム、ボッシュはそれに、生け贄に捧げられたアーティファクトのマナ総量に等しい点数のダメージを与える。」の能力を持つ。この場合、ボッシュの固有色は赤である。
- 903.4 コマンダー 変種ルールにおいては、ある統率者を使うデッキに入れることができるカードを決定するために固有色を用いる。カードの固有色とは、そのカードのマナ・コストやルール・テキストに含まれるマナ・シンボルの色と、その特性定義能力(rule 604.3 参照)や色指標(rule 204 参照)によって定義される色のことである。
- 903 コマンダー
引用:総合ルール 20260807.0
- 9 カジュアル変種ルール
- 903 コマンダー
- 903.5 コマンダー デッキは以下のデッキ 構築ルールに従う。
- 903.5a デッキには、統率者をあわせてちょうど100枚のカードが含まれなければならない。言い換えると、デッキの最大枚数も最小枚数も100枚である。
- 903.5b 基本 土地以外のカードは、すべてがそれぞれ異なる名前でなければならない。デッキ 構築に関しては、互換の名前を持つカードは同一の英語名を持つ(rule 201.3 参照)。
- 903.5c コマンダーのデッキに入れることができるカードは、その固有色の全てがそのデッキの統率者の固有色に含まれるものだけである。
例:《略奪の母、汁婆》は、マナ・コストが{4}{R/G}{R/G}の伝説の クリーチャーであり、その固有色は赤と緑である。《略奪の母、汁婆》を統率者とするコマンダー デッキに含まれるカードは、赤、緑、赤緑、無色のどれかでなければならない。マナ・コストやカードのルール・テキストに含まれるマナ・シンボルは、赤、緑、赤緑、無色のどれかでなければならない。 - 903.5d 基本土地タイプを持つカードをデッキに入れる場合、統率者の固有色に含まれる色のマナを出すものでなければならない。
例: 《略奪の母、汁婆》の固有色は赤と緑である。《略奪の母、汁婆》統率者 デッキには、基本土地タイプ 山や森だけを持つ土地・カードは入れられるが、他の基本土地タイプ(平地、沼、島)を持つ土地・カードを入れることはできない。 - 903.5e コマンダーではサイドボードを使用しない。
- 903.5 コマンダー デッキは以下のデッキ 構築ルールに従う。
- 903 コマンダー
| 色 | |||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 単色 | 白 - 青 - 黒 - 赤 - 緑 | ||||||||
| 多色 (金) |
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| アン・ゲーム専用 | ピンク - 金 - 目の色 | ||||||||
| 色の関係 | 色の組み合わせ - 友好色 - 対抗色 - カラーパイ - 色の役割 | ||||||||
| 関連項目 | 無色 - 有色 - 単色カード - 多色カード - 色指標 - 固有色 - デッキカラー | ||||||||