添加的散漫
添加的散漫/Additive Distractionとは、過剰なルール文章により、かえってプレイヤーがカードを過小評価してしまう現象。
解説
[編集]Mark Rosewaterが自身の記事で、なぜ双頭巨人戦を意識したゲートウォッチの誓いにチームメイトという語を含んだカードが(怒濤以外で)存在しないのかを説明する際に登場した概念である。説明には以下の架空のカード2枚が用いられた。
非公式/非実在カード
Bear on Steroids / ステロイドの熊 (1)(緑)クリーチャー ― 熊(Bear)
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非公式/非実在カード
Geeky Bear on Steroids / ステロイドの変熊 (1)(緑)クリーチャー ― 熊(Bear)
あなたがアーティファクトを10個以上コントロールしているなら、ステロイドの変熊はトランプルを得る。
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「ステロイドの熊」は2マナのクリーチャーとしては非常に優れたサイズゆえに高評価を得ることが予想されるが、その上位互換である「ステロイドの変熊」は前者よりも評価が下がることが予想された。なぜならば、プレイヤーはカードをどう評価するかはそのカードに書かれていることに大きく影響されるからである。後者も基礎スペックこそ間違いなく高いが、「十分なアーティファクトがないと全機能を発揮できないカード」と認識されうるので、過小評価を引き起こしやすくなるのである。
このような現象を避けるため、当該エキスパンションに実際に収録されたカードでは「チームメイト」という言葉を極力使っていない[1]。
- 以下のカードはこの現象が実際に起こった一例と言えるだろう。
- 弧炎撒き/Arc-Slogger - ライブラリーを大量に追放するという派手な起動コストから、タワーデッキでなければ扱えないと思われていた。
- タルモゴイフ/Tarmogoyf - プレインズウォーカーという当時存在しないカード・タイプに言及していたため、一種のジョークカードと思われていた。
- 不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim - 能力の起動コストに5色を要求してくる伝説のクリーチャーのため、統率者戦用であり通常の構築フォーマット向けではないと思われていた。
- 上記のように極端なものでなくとも、印象と性能を切り分けて考えるのは重要である。一部の機能を無視してもなお活躍するカードも多い(→シナジーの罠)。
- エメリアコントロールに採用された壊死スリヴァー/Necrotic Sliver - 他のスリヴァーと併用せずに単独での採用。
- 青黒コントロールに採用された華やかな宮殿/Opulent Palace - 黒緑青の3色土地だが青黒のタップインデュアルランド扱いの採用。
- ルビー・ストームに採用されたジェスカの意志/Jeska's Will - 統率者を必要とする追加効果を無視しての採用。
市場調査
[編集]また、添加的散漫について書かれた記事が登場するよりも前に、Zac Hillの記事でも市場調査を通して類似の概念について触れられている。
非公式/非実在カード
Raging Centaur / 怒り狂うケンタウルス (2)(緑)クリーチャー ― ケンタウルス(Centaur)
3/2
非公式/非実在カード
Raging Centaur / 怒り狂うケンタウルス (2)(緑)クリーチャー ― ケンタウルス(Centaur)
(5)(黒):10点のライフを失う。
3/3
上記の2枚のカードが市場調査の例として提示されたことがある(なお、いずれもイラストはボリアルのケンタウルス/Boreal Centaurの流用である)。人々は3/2である前者を好んだが、それが下位互換であることに気付いていないからではない。いくら後者のほうが3/3とマナレシオが良好、かつ窮地のようなものとのシナジーもある上位互換であろうと、デザイナーを「目的があってカードを創造した」はずと信頼しているプレイヤーを落胆させるからである[2]。
- 新世界秩序#理解上の複雑さに通じるものがある。