Juzám Djinn
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WHISPERの英語版カード名はアクセント符号が欠落しています。正しくはJuzám Djinnです。
マジック黎明期における黒の代表的なクリーチャー。優秀なマナレシオの代償に、毎ターンコントローラーにダメージを与えるペナルティ能力を持つ。
これが作られた黎明期はリソースの中でもライフが過大評価されており(ライフ#その他も参照)、登場当時は見向きもされなかった。実際には毎ターン1点程度のダメージはペナルティ能力としては軽微な部類であり、当時のクリーチャーの質を鑑みれば破格の安さと言える。Mox Jetや暗黒の儀式/Dark Ritualにより1ターン目から出てくることもあり得、その強さが判明するのにさほど時間はかからなかったようだ。
ダメージを受けるデメリットがそれほどでも無いということを知らしめたと言う意味で、マジックの歴史上重要なカードといえる。
- 「千夜一夜物語(アラビアンナイト)」に出てくるジンを元にデザインされ、その強さと、迫力のあるイラストにより人気を博す。
- 「Juzám」とはアラビア語で「evil(邪悪な)」の意(Magic: The Naming--Arabian Nights参照)。
- このカードの流れを汲んだ大型クリーチャーに、ファイレクシアの盾持ち/Phyrexian Scutaやにやにや笑いの悪魔/Grinning Demonがある。これらを見るに、今の基準でいけばJuzám Djinnはそう強すぎもしないクリーチャーなのかもしれない。やはり、暗黒の儀式があったが故に強力だったのだろう。他にスリヴァー版として疫病スリヴァー/Plague Sliverがある。
- モダンホライゾンでは色が赤になった貪欲な巨人/Ravenous Giantが登場。イラストもJuzám Djinnと同じ構図で描かれている。
- 雑誌などに写真が掲載されるたびに4マナでなく2マナと誤解する人が後を絶たない。
- InQuestのジョークカードにてEd Beard Jrによる新イラストのJuzám Djinnが存在する。ご丁寧にも不特定マナの背景が黒っぽいままである。また同誌のAltered Statesにおいて、Kelley SimmsのイラストによるJuzam Efreet(ページ上段右側)なるものが存在する。
- フレイバー・テキストは11世紀アンダルシアの王女・詩人ワッラーダの引用。
"Expect my visit when the darkness comes. The night I think is best for hiding all."― Ouallada