1996 World Champion
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伝説のクリーチャー
1996 World Championが戦場に出るに際し、対戦相手1人を対象とする。
1996 World Championは呪文や能力の対象にならない。
1996 World Championのパワーとタフネスはそれぞれ、選ばれたプレイヤーの総ライフに等しい。
あなたの手札を捨てる:あなたのライブラリーから名前が「1996 World Champion」であるカードを1枚探し、そのカードを公開する。あなたのライブラリーを切り直し、その上に1996 World Championを置く。この能力はあなたのアップキープの開始時にしかプレイできず、1996 World Championがあなたのライブラリーの中にある場合にのみプレイできる。
「もっとも希少なトレーディングカード」としてShichifukujin Dragonと共にギネス世界記録に記載されているカード。たった1枚しか存在せず、それが世界選手権96の優勝トロフィーの中に封印されているからである。このカードの原版を破壊したイベントを収録したビデオが存在している。ゆえに、再版することもない。
カードの性能は、対戦相手のライフと同値のP/Tを持ち、被覆相当の能力に加え、自己教示者とでも言うべき豪快な能力を持つ5色の伝説のクリーチャー。被覆による除去耐性を備えていながら攻撃が通るだけで対戦相手のライフを0にできるため、フィニッシャーとして非常に強力。例によって投げ飛ばし/Flingなどと併用するだけでお手軽即死コンボ。このカードが引けていない状況でも手札を犠牲にアクセスできるため、マナさえ揃えば確実に唱えることができ、隙がない(この点は後年の統率者戦における統率者の概念に似ている)。総合的に見て、世界チャンピオンにふさわしい強力な一枚に仕上がっている。
- トーナメントリーガルのカードではなく、またオラクルも存在せず修正されることもないため、現在のルールに整合していない点がいくつもある。
- 1番目の能力のような「戦場に出るに際し~」という能力は常在型能力(置換効果)であり、それらは対象をとることはないが、この能力は対象をとっている。ちなみに、これと類似したプレイヤーを指定する置換効果を持つパーマネントがいくつか存在する(例:真の名の宿敵/True-Name Nemesis)が、それらは「戦場に出るに際し、プレイヤーを1人選ぶ」などの書式となっており、対象にはしていない。
- 2番目の能力は被覆と同効果だが、被覆に改められてはいない。
- 4番目の能力の起動条件の「1996 World Championがあなたのライブラリーの中にある」ことをどのように証明するのかが総合ルールで定義されていない。伏魔殿のピュクシス/Pyxis of Pandemoniumなどで裏向きで追放されている場合なども問題になる。また、「プレイ」が「起動」に改められていない。
- 決勝戦で対戦相手のデモコンデスにより栄冠が転がり込んできたこの年の世界チャンピオン、オーストラリアのTom Chanphengは数年後にコレクター相手に17,500ドルで優勝トロフィーを手放した。
- フレイバー・テキストには深い意味があるように思える。
It takes great sacrifice to make it to the top.(頂点に立つには、大変な犠牲を要する)
- Tom Chanphengの優勝時のデッキについては12Knightsを参照。
参考
- On Tour, Part 1(Making Magic 2004年7月26日 Mark Rosewater著)
- Unique Cards(Magic Rarities)
- Magic : The Gathering – Part Five : Top Ten Cards(Collectors Quest)
- デモコンデス
- 5色カード
- カード個別評価:プロモーショナル・カード、特殊カード