スゥルタイ群/The Sultai Brood

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スゥルタイ群/The Sultai Broodタルキール/Tarkirの5つの氏族/Clanの1つ。黒緑青で、中心色は

目次

解説

古のの「残忍/Ruthlessness[注釈 1]」の相を崇拝する氏族。龍牙/Fang of the Dragonを象徴とする(参考/翻訳)。

かつてスゥルタイは人々と土地の資源を搾取して富を蓄え、力を付けた。またスゥルタイはデーモンラクシャーサ/Rakshasaと取引をした最初の氏族である。これによりスゥルタイはそれまで以上に致死的な魔術に熟達し、それを使うことを厭わなかった彼らはさらに恐るべき存在となった。

魔術

屍術

スゥルタイの力の主な源は屍術/Necromancyである。彼らは疲れを知らないアンデッドによる豊富な労働力、シブシグ/Sibsigを支配している。シブシグは鉱山や農場で働き、海や川底を漁って食糧や龍の骨を調達する。タルキールは戦争の世界であり、したがってスゥルタイはアンデッドの軍勢を補充するための新鮮な死体の不足に悩まされることはない。

スゥルタイのアンデッドの軍勢は複数の氏族と複数の種族の雑多な集まりから成る。大半は死んだときの衣服をそのまま着ているが、首都に置かれるアンデッドは目を楽しませるような衣服で適切に着飾らせてある。シブシグのアンデッドの肉体は強力な屍術によってよく保存されているが、他のアンデッドはただ腐りゆくままにされている。

スゥルタイは創造したアンデッドを「第二の皮膚/The second skin」と呼ぶ。これは死者が蘇って新たな人生を歩むことを、蛇が脱皮してある種生まれ変わることに例えたものである。もっとも、これは実際にはナーガの上流階級の中で言われる残酷な冗談に過ぎない。彼らは人間の死者に一切の敬意を払わず、死者を家財のように扱い、雑用を行わせるために死体を改造する。

死体の一部

スゥルタイは儀式魔法を唱えるために死体を用いる。死体の一部は魔法で敵を追い払い、払い除け、攻撃するために用いられる。腐った指、踵、手、足はしばしば魔道士の首飾りやベルトに紐で通して下げられ、儀式に使用される。

ナーガの魔術

ナーガの魔術は肉体を歪めることに関するものである――これには変身と、アンデッドの改造の両方が含まれる。また、ナーガは催眠と魅了の力を持ち、取引を優位に進めるため、あるいは他者の精神を完全に支配するためにこれを用いる。さらにナーガは強力な毒に精通しており、象をも一刺しで殺すことができる。

人間の魔術

人間の魔術は精霊術と巫術から成る。彼らは土地の力を崇拝し、スゥルタイを人間が統べていた頃の祖先の霊との接触を秘密裏に試みている。また、彼らの魔術は自身を強くすることを基礎としている。力、成長、癒しの魔術はナーガの暴政の中で人間が生き残ることを助け、スゥルタイの商業界において彼らに価値を与えてきた。

催眠の力を持たない人間の魔道士は、代わりに蓮の芳香を使用する。それは夢のような睡眠、麻痺、そして究極的には死をもたらす。

ラクシャーサの魔術

ラクシャーサはスゥルタイで最も攻撃的かつ危険な魔術を振るう。彼らの暗黒と強力な霊が渦巻く魔術は、広い範囲の土地を荒廃させる、もしくは軍勢一つを塵と化す類のものである。彼らは都市を飲み込み軍隊を貪る、ホラーや忌まわしき者を召喚することができる。

種族

  • ナーガ/Naga - スゥルタイを統べる蛇人の種族。プロパガンダの達人であり、血統に箔を付けるため、古の龍を祖に持つと主張する。人間をひどく嫌っている。
  • 人間/Human - かつてスゥルタイを統べていた種族。
  • ラクシャーサ/Rakshasa - 猫のデーモン。高い代価を払えば、大いなる力を提供する。
  • アンデッド/Undead - 屍術によって動かされる死体。ゾンビ/Zombieとも。スゥルタイの領土の至るところで使用人として使われている。
  • シディークー/Sidikur - デーモン。大きいものや小さいもの、翼を持つものや持たないものなど、姿形は様々。彼らを召喚する方法はラクシャーサからもたらされたが、ラクシャーサは考えなしにシディークーを召喚し手に負えなくなった魔道士をカモにできるよう、肝心の束縛呪文を伝えなかった。

役割

  • カン/Khan - 氏族の指導者。
  • 魔道士/Mages - ナーガ、人間、ラクシャーサから成る。通常はケルゥ寺院/Kheru Templeかウクドの死滅都市/Ukud Necropolisで魔術を学ぶ。
  • 戦士/Warriors暗殺者/Assassins - 人間、アンデッド、ナーガから成る。通常はグルマグ沼/The Gurmag Swamps、マラング川要塞/The Marang River Fortress、サグ/The Saguで訓練を受ける。
  • パンジャーシ/The Panjasi - スゥルタイの交易を担う人間の商人。多くが魔道士であり、同時に暗殺者でもある。

重要人物

現在(歴史改変前)
  • シディシ/Sidisi - スゥルタイのカンであるナーガの女性。その権力は相続した富とラクシャーサから教わった闇の魔術によるものである。タルキールの氏族を再統合し、自らがその頂点に立つことを望んでいる。
  • フェイオムシ/Feyomsi - シディシに暗黒の魔術を教えたラクシャーサの長。男性。魔術師にして屍術士であり、ウクドの死滅都市でほとんどが人間から成る魔道士の一団を率いている。
  • テイガム/Taigam - シディシの使節として大きな権力と影響力を手にした人間男性。強大な魔道士で、元はジェスカイ道/The Jeskai Wayに所属していたが、現在はシディシの忠実な右腕である。
  • キラダ/Kirada - カルシ宮殿/Qarsi Palaceの管理人を務める人間女性。強大な魔道士で、命令を受けて敵を攻撃するヒヒをしばしば連れており、また様々な毒と麻薬に精通している。
約1280年前
  • タシグル/Tasigur - スゥルタイのカンである人間男性。若く残忍な快楽主義者で、スゥルタイの領土の統治には一切の関心を持たない。
  • シディーキ/Shidiqi - タシグルの側近のナーガ。女性。しかし後に彼を見捨て、シルムガル/Silumgarの側近となる。
  • クーダル/Khudal - タシグルに仕えるラクシャーサ。男性。シディーキとともにタシグルを見捨てる。

重要地点

  • ケルゥ寺院/Kheru Temple - ナーガおよびスゥルタイの崇拝の中心地。シディシはその統治の大部分をこの寺院にて行う。
  • ウクドの死滅都市/Ukud Necropolis - フェイオムシに守られた死滅都市/Necropolis。スゥルタイの領土で最も印象的な建築様式の建物であり、スゥルタイの数百年前の祖先の墳墓が存在する。
  • カルシ宮殿/Qarsi Palace - 水路沿いに築かれた、密林の中の豪奢な宮殿イラスト)。色とりどりの紙灯籠の明かりが水面にゆらめく船の停泊地から、蝋燭に照らされた小路を辿り密林の遥か深くまで行けば、そこではあらゆる類の歓楽が来る者を待っている。
  • グドゥル/The Gudul[注釈 2] - 巨大な三角州に点在する島々。水中と島の上の両方にあらゆる種類の怪物と忌まわしきアンデッドが潜んでおり、スゥルタイの領土に侵入しようとする者から内部の水路を守っている。
  • グルマグ沼/The Gurmag Swamps - スゥルタイの領土を帯状に取り囲む沼沢地帯。様々な氏族の戦死した兵士から成るシブシグの大群に満ちている。
  • マラング川/The Marang River - マルドゥ族/The Mardu Hordeの領土との国境付近の大河。山の雪解け水が流れている。
    • マラング川要塞/The Marang River Fortress - マラング川の近くに置かれた要塞。最も恐ろしいクリーチャーと霊が――マルドゥに決して連れ去られない者たちが――この一帯を巡視するために作られている。
    • 苔牙の滝/Molderfang Falls - スゥルタイの聖地となっているマラング川の滝。若く残忍なスゥルタイのカンに倒された古の龍、シルムガル/Silumgarがここに墜落した。スゥルタイの民は氏族の残忍さと龍への勝利に敬意を払うため、しばしばこの地を巡礼する。
  • サグ/The Sagu - 広大で瑞々しい密林。ナーガの祖先の故郷であるが、今でもその大部分は未知の世界である。多くの巨大な獣がここに住んでいる。
  • クロコダイルの穴/Crocodile Pits - 様々な種類のクロコダイルで満たされた50エーカー(約200m2)ほどの穴。スゥルタイの機嫌を損ねた者はこの穴に落とされる。何体かの大きなクロコダイルは名前を与えられており、それらは古の龍の遠い子孫だと言われている。

1280年前

1280年前のスゥルタイは龍との戦いの中にある。残忍を体現するシルムガル/Silumgarはスゥルタイが唯一崇める龍であり、同時に彼らの最大の敵となっている。

龍に対抗するため、スゥルタイは魔術と自然物の両方の面で毒の開発に力を入れてきた。アンデッドは毒の影響を受けないため、毒の滴る槍とクロスボウで武装している。人間とナーガの龍殺したちは彼らに接近して毒の武器を撃ち込むため、そしてその毒が効き始めるまで攻撃から逃れるために隠蔽の魔術を用いる。

樹上や宮殿の塔には瞬き一つしないアンデッドの見張りが置かれており、近づきすぎた龍を網で罠にかける。寺院を取り巻く森は魔法で棘の障壁に変化させられており、毒を帯びた針が襲撃者へと放たれる。

この時代、スゥルタイを統べているのはラクシャーサと契約を交わした人間である。ナーガは恐るべき屍術士として一目置かれているが、氏族を支配しているわけではない。

ゲームでの特徴


Tasigur, the Golden Fang / 黄金牙、タシグル (5)(黒)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) シャーマン(Shaman)

探査(この呪文を唱える段階であなたがあなたの墓地から追放した各カードは、(1)を支払う。)
(2)(緑/青)(緑/青):カードを2枚切削する。その後、対戦相手1人が選んだあなたの墓地にある土地でないカード1枚を、あなたの手札に戻す。

4/5


Taigam's Scheming / テイガムの策謀 (1)(青)
ソーサリー

諜報5を行う。(あなたのライブラリーの一番上からカードを5枚見て、そのうちの望む枚数をあなたの墓地に、残りをあなたのライブラリーの一番上に望む順番で置く。)


固有のメカニズムとして、キーワード能力探査を有する。これは死者さえも道具とする、スゥルタイの残忍な側面を表している[1][2]。そのため墓地肥やすカードが多く、またそれ以外にも、リアニメイトゾンビトークンの生成など、屍術をイメージさせる能力を持つカードが複数存在している。

スゥルタイの変異は、主に対戦相手に悟られずに危険な罠を設置する手段として用いられる。すなわち誘発型能力を持つものが多く、誘発条件が満たされる直前に表向きにすることで奇襲性を生むようにデザインされている[2]

その他

  • インド神話に起源を持つナーガ、ヒンドゥー教の鬼神ラークシャサに由来するであろうラクシャーサの存在から、モチーフはインドと思われる。
  • 名前の由来はイスラム社会における君主の称号の一つ、スルターン(Sultan)か(インドにもかつてイスラム国家が築かれていた時期があった)。

関連ページ

現在(歴史改変前)
約1280年前

脚注

注釈

  1. 記事によっては「冷酷さ」とも訳されている。またプレリリース・イベントでもらえるプレリリース・パックの箱面では「非情」と訳されている。
  2. 血蠅の大群/Swarm of Bloodflies英語版/日本語版)のフレイバー・テキスト中では、 グドゥル三角州/The Gudul deltaと表記されている。

出典

  1. Mechanics of Khans of Tarkir/『タルキール覇王譚』のメカニズム(Feature、文:Matt Tabak
  2. 2.0 2.1 Khan Do Attitude, Part 2/カンの強い姿勢 その2Daily MTG、Making Magic、文:Mark Rosewater、訳:米村薫

参考

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