ありふれた理由/Common Cause

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もしかしたら強いかもしれない[[エンチャント]]。ぱっと見、[[旗印/Coat of Arms]]の[[色]]版か?と思ってしまうが、勘違いである。なぜなら条件に「それらすべて」という文字があるためだ。つまり場にある非[[アーティファクト・クリーチャー]]全てが同じ色でなければ、その効果は意味がないのである。
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一見すると[[旗印/Coat of Arms]]の[[色]]参照版にも見えるがそうではない。[[戦場]]のすべての[[クリーチャー]]([[アーティファクト・クリーチャー]]を除く)が共通の色を持っているときにのみ[[修整]]を与える[[エンチャント]]。
  
相手の[[クリーチャー]]の色も条件に含むため非常に使いづらく、さらに相手のクリーチャーにも[[修整]]が行くため、[[ウィニー]]でも構っているヒマは無い。しかも同時期に[[栄光の頌歌/Glorious Anthem]]と[[十字軍/Crusade]]が同時に存在していたため、さらに見向きもされなくなってしまった。
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自分のクリーチャーの色をそろえるのは[[デッキ]][[構築]]段階で意識すればそう難しくない。しかし、[[対戦相手]]のクリーチャーの色も一致する必要があり、しかも対戦相手のクリーチャーにまで修整を与えるのはかなり厳しい。対戦相手がクリーチャーを1体も[[コントロール]]していない、もしくは[[アーティファクト・クリーチャー]]しかコントロールしていなければ問題ないが、さすがにそのような状況だけを想定するのは無理があるだろう。しかも同時期に[[栄光の頌歌/Glorious Anthem]]と[[十字軍/Crusade]]が同時に存在していたため、見向きもされなかった。
  
*クリーチャーが場に存在しないときもこの条件は満たされるが、まったく意味がない。
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*クリーチャーが1体しか存在しなければ条件は満たされる。[[全体除去]]などで流した後に適当なクリーチャーを出して条件を満たすのも選択肢の一つだが、それは対戦相手にも同じことが言える。自軍のクリーチャーがいない状態にしたせいで、相手のクリーチャーが強化されてしまったなんてことが無いように注意。
*「共通の」と言われると2体以上クリーチャーが必要に思う人もいるかもしれないが、1体でももちろん条件を満たす。
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*[[無色]]クリーチャーは色を持たない(=共通の色を持ち得ない)ため、(アーティファクト・クリーチャーである場合を除き)それが戦場にいる限り条件を満たさない。戦場に無色クリーチャーしかいなかったとしても同様である。
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*発売された当時は[[有色アーティファクト]]の概念がなかったためかアーティファクト・クリーチャーは条件の参照先にもならないし修整も与えられない。そのため共通した色を持っていないアーティファクト・クリーチャーが居ようとも、そうでないクリーチャーが共通の色を持つ限りは条件を満たすし、仮にアーティファクト・クリーチャーが共通の色を持っていようとも修整は与えられない。
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*[[カスレア]]の評価もやむなしな[[カードパワー]]の低さだが、[[Ben Bleiweiss]]が[[2004年]]に発表したワーストランキング[[18,000 Words: The 100 Worst Magic Cards of All Time]]では圏外だった。しかしこれは単に見過ごされていただけのようで、[[2022年]]3月の[[The 100 Worst Magic: The Gathering Cards Of All Time]]ではきっちり(?)23位にランクインしてしまっている。
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*[[フレイバー・テキスト]]もなかなか皮肉が効いている。「戦うべき敵がいない=対戦相手がコントロールするクリーチャーがいない」と読み解けば、このカードが一番パフォーマンスを発揮する状況を現している。同時にこのカードの[[オラクル]]が『'''あなたのコントロールする'''クリーチャーは……』という一文が抜けている誤植や[[エラーカード]]の類ではない証左でもある。
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{{フレイバーテキスト|メルカディア市の軍隊は、戦うべき敵がいないときが一番いい状態なんだ。 }}
  
 
==参考==
 
==参考==
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*[[The 100 Worst Magic: The Gathering Cards Of All Time]] 第23位
 
*[[カード個別評価:メルカディアン・マスクス]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:メルカディアン・マスクス]] - [[レア]]

2024年9月25日 (水) 23:53時点における最新版


Common Cause / ありふれた理由 (2)(白)
エンチャント

アーティファクトでないクリーチャーは、それらすべてが共通の色を持っているかぎり、+2/+2の修整を受ける。


一見すると旗印/Coat of Arms参照版にも見えるがそうではない。戦場のすべてのクリーチャーアーティファクト・クリーチャーを除く)が共通の色を持っているときにのみ修整を与えるエンチャント

自分のクリーチャーの色をそろえるのはデッキ構築段階で意識すればそう難しくない。しかし、対戦相手のクリーチャーの色も一致する必要があり、しかも対戦相手のクリーチャーにまで修整を与えるのはかなり厳しい。対戦相手がクリーチャーを1体もコントロールしていない、もしくはアーティファクト・クリーチャーしかコントロールしていなければ問題ないが、さすがにそのような状況だけを想定するのは無理があるだろう。しかも同時期に栄光の頌歌/Glorious Anthem十字軍/Crusadeが同時に存在していたため、見向きもされなかった。

  • クリーチャーが1体しか存在しなければ条件は満たされる。全体除去などで流した後に適当なクリーチャーを出して条件を満たすのも選択肢の一つだが、それは対戦相手にも同じことが言える。自軍のクリーチャーがいない状態にしたせいで、相手のクリーチャーが強化されてしまったなんてことが無いように注意。
  • 無色クリーチャーは色を持たない(=共通の色を持ち得ない)ため、(アーティファクト・クリーチャーである場合を除き)それが戦場にいる限り条件を満たさない。戦場に無色クリーチャーしかいなかったとしても同様である。
  • 発売された当時は有色アーティファクトの概念がなかったためかアーティファクト・クリーチャーは条件の参照先にもならないし修整も与えられない。そのため共通した色を持っていないアーティファクト・クリーチャーが居ようとも、そうでないクリーチャーが共通の色を持つ限りは条件を満たすし、仮にアーティファクト・クリーチャーが共通の色を持っていようとも修整は与えられない。
  • カスレアの評価もやむなしなカードパワーの低さだが、Ben Bleiweiss2004年に発表したワーストランキング18,000 Words: The 100 Worst Magic Cards of All Timeでは圏外だった。しかしこれは単に見過ごされていただけのようで、2022年3月のThe 100 Worst Magic: The Gathering Cards Of All Timeではきっちり(?)23位にランクインしてしまっている。
  • フレイバー・テキストもなかなか皮肉が効いている。「戦うべき敵がいない=対戦相手がコントロールするクリーチャーがいない」と読み解けば、このカードが一番パフォーマンスを発揮する状況を現している。同時にこのカードのオラクルが『あなたのコントロールするクリーチャーは……』という一文が抜けている誤植やエラーカードの類ではない証左でもある。
メルカディア市の軍隊は、戦うべき敵がいないときが一番いい状態なんだ。

[編集] 参考

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