トロスターニ/Trostani
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==解説== | ==解説== | ||
− | [[ラヴニカ/Ravnica]]の[[ギルド/Guild]] | + | [[ラヴニカ/Ravnica]]の[[ギルド/Guild]]の一つ、[[セレズニア議事会/The Selesnya Conclave]]の中心的存在である三人一組の[[ドライアド]]。女性。 |
− | + | 上半身は人間に近い外観だが、下半身は木になっており、この部分で三つの身体が一つに繋がった姿をしている({{Gatherer|id=356764|イラスト1}}、{{Gatherer|id=454253|イラスト2}})。元々は長女'''シィム'''/''Cim''、次女'''セス'''/''Ses''、三女'''オーバ'''/''Oba''からなるドライアドの三姉妹であったのだが、長らく交信が途絶えていた[[マット・セレズニア/Mat'Selesnya]]と接触したことで、セレズニア再興の使命を託されて一つの存在となり、新たな名前を名乗るようになった。 | |
− | かつての[[議事会の合唱者/Chorus of the Conclave#ストーリー|合唱者/Chorus]] | + | かつての[[議事会の合唱者/Chorus of the Conclave#ストーリー|合唱者/Chorus]]同様、彼女もまたあくまでもマット・セレズニアの代弁者にすぎず、ギルドの最高権力者というわけではない。しかし世界魂への崇拝を求める彼女の教えは、信者たちの間で絶対的なものとなっている。特に、普段は口を開くことのない中央の頭(シィム)がその澄んだ囁き声で話すときには、その言葉は極めて神聖なものとされる。 |
− | + | また、三つの頭はそれぞれセレズニアの価値観を体現しており、右の頭(セス)が「秩序」、左の頭(オーバ)が「生命」、中央の頭(シィム)が「調和」となっている。頭の配置は必ずしも一定ではなく、[[カルロフ邸殺人事件]]の時期では担当する価値観はそのままにシィムとオーバの位置が入れ替わっていた。 | |
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+ | ===[[ラヴニカへの回帰ブロック]]=== | ||
+ | [[ディミーア家/House Dimir]]の策謀により[[ラクドス教団/The Cult of Rakdos]]との戦争を推し進め、巨大[[エレメンタル]]の頭部に収まり自ら陣頭に立った。それを諫めた[[イマーラ・タンドリス/Emmara Tandris (ストーリー)|イマーラ・タンドリス/Emmara Tandris]]を半ば追放する形で[[暗黙の迷路/The Implicit Maze]]の競争に送り出したが、最終的に誤解は解け[[ラクドス教団/The Cult of Rakdos#リックス・マーディ/Rix Maadi|リックス・マーディ/Rix Maadi]]で絶体絶命のイマーラをセレズニアの軍勢と共に助けた。 | ||
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+ | ===[[ラヴニカのギルド]]=== | ||
+ | [[ジェイス・ベレレン/Jace Beleren (ストーリー)|生けるギルドパクト]]の消失によるギルド間の緊張が高まる中、[[ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet]]による全[[ギルド/Guild]]の協力という提案を受け、協調するはずの3つの人格が不和を起こしてしまう。「秩序」は他ギルドの平和条約を主張し、「生命」は議事会内部の力を高めることを望み、「調和」は謎めいた沈黙を保った。トロスターニは実質機能不全に陥り、事態に対応できない状態となってしまう。 | ||
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+ | ===[[灯争大戦]]=== | ||
+ | [[ニコル・ボーラス/Nicol Bolas (ストーリー)|ニコル・ボーラス/Nicol Bolas]]による侵略が進む中であっても、3つの人格は不和に陥ったままであった。しかし[[ケイヤ/Kaya]]がボーラスの危険性を説く中、「調和」のシィムが数か月ぶりに目を覚まし「秩序」のセスを説得した。ボーラスの秩序は墓の秩序であり、貴女の片割れすら死に追いやりかねないと。「生命」の立場からオーバもまたセスに呼びかけた。セスは少し考えた後に他の人格と和解した。こうして、セレズニアはギルド一丸となり、他ギルドと協力してボーラスに立ち向かうことを表明した。 | ||
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+ | ===[[カルロフ邸殺人事件]]=== | ||
+ | 連続殺人事件を調査するケイヤと[[ケラン/Kellan]]は、[[ギルドパクト/Guildpact]]の原典を求めて[[セレズニア議事会/The Selesnya Conclave#ヴィトゥ=ガジー/Vitu-Ghazi|ヴィトゥ=ガジー/Vitu-Ghazi]]を訪れた。トロスターニは原典の閲覧を快く認めた。だがケイヤは、多くの命が失われた[[機械兵団の進軍|ファイレクシア戦争]]の後でありながら「生命」のオーバが中央に移動したことへ引っかかりを感じていた。 | ||
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+ | ===カルロフ邸殺人事件の真相=== | ||
+ | 彼女の一人格であるオーバこそ、一連の殺人事件の黒幕であった。街中に張り巡らされたヴィトゥ=ガジーの根を介して精神操作の力を持った花粉を送り、人々を実行犯に仕立て上げていた。 | ||
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+ | 自身が犯人だと突き止められたオーバは、他の姉妹から主導権を奪い、ヴィトゥ=ガジーを操って事件の関係者に襲い掛かった。マット・セレズニアから力を引き出した彼女は猛威を振るったが、ケイヤと[[エトラータ/Etrata]]、そして霊体となったテイサ・カルロフが力を合わせたことにより捕縛された。だが現在の法では、三位一体のドライアドの一人格だけを逮捕する方法は見つからなかった。オーバの動きを止めたセスとシィムは、自分達の知るオーバはあの侵略で死んだのだと感じた。彼女達はイマーラ・タンドリスに自らの地位を譲渡すると、瞑想状態に入り表舞台から姿を消した。 | ||
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+ | ;カルロフ邸殺人事件 | ||
+ | :[[関係者の集合/Assemble the Players]]、[[その場しのぎの束縛/Makeshift Binding]]、[[大胆な告発/Dramatic Accusation]]、[[トロスターニへの御目通り/Audience with Trostani]]、[[世界魂の憤怒/Worldsoul's Rage]]、[[陰湿な根/Insidious Roots]](ボーダーレス版) | ||
===登場作品・登場記事=== | ===登場作品・登場記事=== | ||
− | *[ | + | ;[[ラヴニカへの回帰ブロック]] |
− | *[ | + | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/selesnya-conclave-2012-08-20 Selesnya Conclave]/[https://web.archive.org/web/20211020135616/https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/feature/selesnya-conclave-2012-08-20 セレズニア議事会(Internet Archive)](ラヴニカへの回帰特設サイト) |
− | *[ | + | *[https://web.archive.org/web/20170716015302/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/selesnya-conclave-2012-08-20 Ravnica, Then and Now(Internet Archive)]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0004028/ ラヴニカ、その過去と現在](Feature Article [[2012年]]8月29日 [[Adam Lee]]著) |
− | *[ | + | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/planeswalkers-guide-return-ravnica-part-1-2012-08-22 Planeswalker's Guide to Return to Ravnica: Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0004026/ プレインズウォーカーのための「ラヴニカへの回帰」案内 その1](Feature Article 2012年8月22日 [[クリエイティブ・チーム|The Magic Creative Team]]著) |
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/feature/great-concourse-2012-10-23 The Great Concourse]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/0004377/ 大いなる流れを繋ぐ者](Uncharted Realms 2012年10月24日 Adam Lee著) | ||
*[[Return to Ravnica: The Secretist, Part One]](小説) | *[[Return to Ravnica: The Secretist, Part One]](小説) | ||
*[[Gatecrash: The Secretist, Part Two]](小説) | *[[Gatecrash: The Secretist, Part Two]](小説) | ||
+ | *[[Dragon's Maze: The Secretist, Part Three]](小説) | ||
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+ | ;[[ラヴニカのギルド]]~[[灯争大戦]] | ||
+ | *[https://web.archive.org/web/20220629133355/https://us14.campaign-archive.com/?u=671981442a09c23d267bd602b&id=86d67692c6 Chapter Five: The Gathering Storm(Internet Archive)](Mailchimp [[2019年]]7月3日 [[Django Wexler]]著、名前のみ) | ||
+ | *[[War of the Spark: Ravnica]] | ||
+ | **[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-story/war-spark-ravnica-desperate-operatives-2019-05-29 War of the Spark: Ravnica—Desperate Operatives]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/WAR/0032570/ ラヴニカ:灯争大戦――退路なき任務](Magic Story 2019年5月29日 [[Greg Weisman]]著) | ||
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+ | ;[[Magic (BOOM!)]] | ||
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+ | ;[[カルロフ邸殺人事件]] | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/magic-story/episode-5-chains-of-expectation Murders at Karlov Manor | Episode 5: Chains of Expectation]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/MKM/0037504/ 第5話 可能性の連鎖](Magic Story [[2024年]]1月11日 [[Seanan McGuire]]著) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/magic-story/episode-7-rot-before-recovery Murders at Karlov Manor | Episode 7: Rot before Recovery]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/MKM/0037506/ 第7話 復活の前に腐敗あり](Magic Story [[2024年]]1月15日[[Seanan McGuire]]著、名前のみ) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/magic-story/episode-8-gods-of-chaos Murders at Karlov Manor | Episode 8: Gods of Chaos]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/MKM/0037507/ 第8話 混沌の神々](Magic Story [[2024年]]1月16日 [[Seanan McGuire]]著) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/magic-story/episode-9-beauty-in-destruction Murders at Karlov Manor | Episode 9: Beauty in Destruction]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/MKM/0037508/ 第9話 破壊の中の美](Magic Story [[2024年]]1月17日 [[Seanan McGuire]]著) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/magic-story/episode-10-roots-of-decay Murders at Karlov Manor | Episode 10: Roots of Decay]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/MKM/0037518/ 第10話 腐朽の根](Magic Story [[2024年]]1月18日 [[Seanan McGuire]]著) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/card-preview/story-spotlight-cards-for-murders-at-karlov-manor Story Spotlight Cards for Murders at Karlov Manor]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0037560/ 『カルロフ邸殺人事件』注目のストーリー・カード](Card Preview [[2024年]]1月24日 [[Natalie Kreider]]、[[Harless Snyder]]著) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/feature/planeswalkers-guide-to-murders-at-karlov-manor Planeswalker's Guide to Murders at Karlov Manor]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0037571/ プレインズウォーカーのための『カルロフ邸殺人事件』案内]([[Daily MTG]] [[2024年]]2月1日 [[Emily Teng]]著) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/feature/the-legends-and-characters-of-murders-at-karlov-manor The Legends (and Characters) of Murders at Karlov Manor]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0037609/ 『カルロフ邸殺人事件』の伝説(とキャラクター)たち]([[Daily MTG]] 2024年2月6日 Emily Teng著) | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[[背景世界/ストーリー用語]] | *[[背景世界/ストーリー用語]] |
2024年3月20日 (水) 01:03時点における最新版
トロスターニ/Trostaniはラヴニカへの回帰ブロック初出のキャラクター。カードとしてはラヴニカへの回帰のセレズニアの声、トロスターニ/Trostani, Selesnya's Voiceが初出。
目次 |
[編集] 解説
ラヴニカ/Ravnicaのギルド/Guildの一つ、セレズニア議事会/The Selesnya Conclaveの中心的存在である三人一組のドライアド。女性。
上半身は人間に近い外観だが、下半身は木になっており、この部分で三つの身体が一つに繋がった姿をしている(イラスト1、イラスト2)。元々は長女シィム/Cim、次女セス/Ses、三女オーバ/Obaからなるドライアドの三姉妹であったのだが、長らく交信が途絶えていたマット・セレズニア/Mat'Selesnyaと接触したことで、セレズニア再興の使命を託されて一つの存在となり、新たな名前を名乗るようになった。
かつての合唱者/Chorus同様、彼女もまたあくまでもマット・セレズニアの代弁者にすぎず、ギルドの最高権力者というわけではない。しかし世界魂への崇拝を求める彼女の教えは、信者たちの間で絶対的なものとなっている。特に、普段は口を開くことのない中央の頭(シィム)がその澄んだ囁き声で話すときには、その言葉は極めて神聖なものとされる。
また、三つの頭はそれぞれセレズニアの価値観を体現しており、右の頭(セス)が「秩序」、左の頭(オーバ)が「生命」、中央の頭(シィム)が「調和」となっている。頭の配置は必ずしも一定ではなく、カルロフ邸殺人事件の時期では担当する価値観はそのままにシィムとオーバの位置が入れ替わっていた。
[編集] ストーリー
[編集] ラヴニカへの回帰ブロック
ディミーア家/House Dimirの策謀によりラクドス教団/The Cult of Rakdosとの戦争を推し進め、巨大エレメンタルの頭部に収まり自ら陣頭に立った。それを諫めたイマーラ・タンドリス/Emmara Tandrisを半ば追放する形で暗黙の迷路/The Implicit Mazeの競争に送り出したが、最終的に誤解は解けリックス・マーディ/Rix Maadiで絶体絶命のイマーラをセレズニアの軍勢と共に助けた。
[編集] ラヴニカのギルド
生けるギルドパクトの消失によるギルド間の緊張が高まる中、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzetによる全ギルド/Guildの協力という提案を受け、協調するはずの3つの人格が不和を起こしてしまう。「秩序」は他ギルドの平和条約を主張し、「生命」は議事会内部の力を高めることを望み、「調和」は謎めいた沈黙を保った。トロスターニは実質機能不全に陥り、事態に対応できない状態となってしまう。
[編集] 灯争大戦
ニコル・ボーラス/Nicol Bolasによる侵略が進む中であっても、3つの人格は不和に陥ったままであった。しかしケイヤ/Kayaがボーラスの危険性を説く中、「調和」のシィムが数か月ぶりに目を覚まし「秩序」のセスを説得した。ボーラスの秩序は墓の秩序であり、貴女の片割れすら死に追いやりかねないと。「生命」の立場からオーバもまたセスに呼びかけた。セスは少し考えた後に他の人格と和解した。こうして、セレズニアはギルド一丸となり、他ギルドと協力してボーラスに立ち向かうことを表明した。
[編集] カルロフ邸殺人事件
連続殺人事件を調査するケイヤとケラン/Kellanは、ギルドパクト/Guildpactの原典を求めてヴィトゥ=ガジー/Vitu-Ghaziを訪れた。トロスターニは原典の閲覧を快く認めた。だがケイヤは、多くの命が失われたファイレクシア戦争の後でありながら「生命」のオーバが中央に移動したことへ引っかかりを感じていた。
[編集] カルロフ邸殺人事件の真相
彼女の一人格であるオーバこそ、一連の殺人事件の黒幕であった。街中に張り巡らされたヴィトゥ=ガジーの根を介して精神操作の力を持った花粉を送り、人々を実行犯に仕立て上げていた。
侵略の日、オーバは次元壊し/Realmbreakerのもたらす汚染を一人で受け止めることで、ラヴニカや他の人格に及ぶ悪影響を抑えていた。しかし彼女はヴィトゥ=ガジーの根を通じ、守るべきラヴニカ人達の行っていた蛮行を耳にしてしまう。都市の怒りと悲しみに飲み込まれた彼女は、ラヴニカを裏切った者達へ秘密裏に裁きを下していた。だが地中に埋もれた根からは断片的な情報しか入手できず、彼女の審判には間違ったものも多くあった。ゼガーナ/Zeganaがファイレクシアの油を研究していたのは完成化の治療法を見つけるためであった。テイサ・カルロフ/Teysa Karlovはファイレクシア人と内通していたのではなく、彼らの言語を解析して抵抗軍のために諜報活動をしていた。それでもオーバは自身の行いを正当化していた。
自身が犯人だと突き止められたオーバは、他の姉妹から主導権を奪い、ヴィトゥ=ガジーを操って事件の関係者に襲い掛かった。マット・セレズニアから力を引き出した彼女は猛威を振るったが、ケイヤとエトラータ/Etrata、そして霊体となったテイサ・カルロフが力を合わせたことにより捕縛された。だが現在の法では、三位一体のドライアドの一人格だけを逮捕する方法は見つからなかった。オーバの動きを止めたセスとシィムは、自分達の知るオーバはあの侵略で死んだのだと感じた。彼女達はイマーラ・タンドリスに自らの地位を譲渡すると、瞑想状態に入り表舞台から姿を消した。
[編集] 登場
[編集] 登場カード
- セレズニアの声、トロスターニ/Trostani, Selesnya's Voice
- 不和のトロスターニ/Trostani Discordant
- 囁きの三姉妹、トロスターニ/Trostani, Three Whispers
[編集] カード名に登場
- ラヴニカへの回帰
- トロスターニの裁き/Trostani's Judgment
- ドラゴンの迷路
- トロスターニの召喚士/Trostani's Summoner
- カルロフ邸殺人事件
- トロスターニへの御目通り/Audience with Trostani
[編集] フレイバー・テキストに登場
- ラヴニカへの回帰
- トロスターニの裁き/Trostani's Judgment、力の合唱/Chorus of Might、狩猟者の協定/Coursers' Accord、兵士の育成/Growing Ranks、隔離する成長/Sundering Growth
- ギルド門侵犯
- 静寂なる想起/Serene Remembrance
- ドラゴンの迷路
- ひるまぬ勇気/Unflinching Courage、セレズニアのギルド門/Selesnya Guildgate
- ラヴニカのギルド
- セレズニアのギルド門/Selesnya Guildgate(コレクター番号255)
- モダンホライゾン
- 自然の詠唱/Nature's Chant
- カルロフ邸殺人事件
- その場しのぎの束縛/Makeshift Binding(通常版では「ドライアド」、ボーダーレス版では「トロスターニ」)、トロスターニへの御目通り/Audience with Trostani、世界魂の憤怒/Worldsoul's Rage(オーバ)、陰湿な根/Insidious Roots
- アルケミー:カルロフ邸
- 議事会の声、イマーラ/Emmara, Voice of the Conclave
[編集] イラストに登場
- ギルド門侵犯
- 静寂なる想起/Serene Remembrance
- 基本セット2015
- 召喚の調べ/Chord of Calling
- ラヴニカのギルド
- 確立/Assemble
- カルロフ邸殺人事件
- 関係者の集合/Assemble the Players、その場しのぎの束縛/Makeshift Binding、大胆な告発/Dramatic Accusation、トロスターニへの御目通り/Audience with Trostani、世界魂の憤怒/Worldsoul's Rage、陰湿な根/Insidious Roots(ボーダーレス版)
[編集] 登場作品・登場記事
- Selesnya Conclave/セレズニア議事会(Internet Archive)(ラヴニカへの回帰特設サイト)
- Ravnica, Then and Now(Internet Archive)/ラヴニカ、その過去と現在(Feature Article 2012年8月29日 Adam Lee著)
- Planeswalker's Guide to Return to Ravnica: Part 1/プレインズウォーカーのための「ラヴニカへの回帰」案内 その1(Feature Article 2012年8月22日 The Magic Creative Team著)
- The Great Concourse/大いなる流れを繋ぐ者(Uncharted Realms 2012年10月24日 Adam Lee著)
- Return to Ravnica: The Secretist, Part One(小説)
- Gatecrash: The Secretist, Part Two(小説)
- Dragon's Maze: The Secretist, Part Three(小説)
- Chapter Five: The Gathering Storm(Internet Archive)(Mailchimp 2019年7月3日 Django Wexler著、名前のみ)
- War of the Spark: Ravnica
- War of the Spark: Ravnica—Desperate Operatives/ラヴニカ:灯争大戦――退路なき任務(Magic Story 2019年5月29日 Greg Weisman著)
- Murders at Karlov Manor | Episode 5: Chains of Expectation/第5話 可能性の連鎖(Magic Story 2024年1月11日 Seanan McGuire著)
- Murders at Karlov Manor | Episode 7: Rot before Recovery/第7話 復活の前に腐敗あり(Magic Story 2024年1月15日Seanan McGuire著、名前のみ)
- Murders at Karlov Manor | Episode 8: Gods of Chaos/第8話 混沌の神々(Magic Story 2024年1月16日 Seanan McGuire著)
- Murders at Karlov Manor | Episode 9: Beauty in Destruction/第9話 破壊の中の美(Magic Story 2024年1月17日 Seanan McGuire著)
- Murders at Karlov Manor | Episode 10: Roots of Decay/第10話 腐朽の根(Magic Story 2024年1月18日 Seanan McGuire著)
- Story Spotlight Cards for Murders at Karlov Manor/『カルロフ邸殺人事件』注目のストーリー・カード(Card Preview 2024年1月24日 Natalie Kreider、Harless Snyder著)
- Planeswalker's Guide to Murders at Karlov Manor/プレインズウォーカーのための『カルロフ邸殺人事件』案内(Daily MTG 2024年2月1日 Emily Teng著)
- The Legends (and Characters) of Murders at Karlov Manor/『カルロフ邸殺人事件』の伝説(とキャラクター)たち(Daily MTG 2024年2月6日 Emily Teng著)