森での迷子/Lost in the Woods
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− | + | [[選り抜きの記憶/Selective Memory]]があれば目当ての土地を手に入れる確率は上がる。ただし選り抜きの記憶が[[青]]であること、使った後に森での迷子を[[割る|割ら]]れると致命的になることを考えると、あまり現実的ではない。 | |
− | + | クリーチャーでの[[戦闘]]がメインになる[[リミテッド]]では、ある程度有効に機能する。迂闊に攻撃できない、という状況を作り出すだけでも十分。しかし[[イニストラード・ブロック]]のリミテッドは[[フラッシュバック]]や[[両面カード]]の強力なカードに多色を要求するものも多く、二色はもちろん、タッチ三色以上になる事も少なくない。このカードは緑単に近い構成を要求する為、意識したピック、構築が必要となる。 | |
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+ | *[[プロツアー「闇の隆盛」]]の[[ブースター・ドラフト]]で『'''このカード+[[森]]40枚少々'''』なる驚愕のデッキテクニックが登場した。実行したプレイヤーは[[Jeremy Neeman]]<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/limited-information/lessons-pro-tour-dark-ascension-2012-02-14 Lessons from Pro Tour Dark Ascension]([[Daily MTG]] 2012年2月14日)</ref>。対戦相手のクリーチャーの攻撃を完封し、[[ライブラリーアウト]]によって勝利を目指すという物で、相手に対処手段が無ければこのカードを出した時点で勝利が確定する。ただ、このカードを引けない、破壊・[[バウンス]]される、[[手札破壊]]、ライブラリー破壊・修復、[[呪文]]や[[能力]]によるダメージなど対処方法も多く、安定性は悪い。加えて、非常に速い環境であるイニストラード・ブロックのドラフトは、無防備に5[[ターン]]を晒すだけで[[ライフ]]を削りきられてしまう事さえある。また、単純に[[サイドボード]]でデッキを水増しされればこちらがライブラリーアウトになりかねない。そのリスクを負って、もしこの戦術を狙うなら、[[軽い]]カードやエンチャント破壊カードを片っ端から[[カット]]して行くとよいだろう。 | ||
+ | **なお、この戦術を用いたNeemanは、2日目を賭けた[[マッチ]]で[[墓所粛正/Gravepurge]]を撃たれ、自分が[[詰み|詰んで]]しまった。 | ||
+ | *{{Gatherer|id=242539|イラスト}}をよく見ると、背景の木の根はイラストの人物の「頭上」にあり、松明の火は彼らの「足下」になびいている。つまり彼らは、[[森]]の中を上下逆さまになった状態で彷徨っているのである<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/extremely-lost-2012-02-27 Extremely Lost]([[Daily MTG]] 2012年2月27日)</ref>。 | ||
+ | *[[エルドレインの王権]]の[[展望デザイン・チーム|展望デザイン]]中に[[再録]]候補に挙がっていた<ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0033454/ 『エルドレインの王権』展望デザインの提出物 その2]([[Making Magic]] 2019年11月18日)</ref>。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
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*[[カード個別評価:闇の隆盛]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:闇の隆盛]] - [[レア]] |
2019年12月12日 (木) 00:30時点における最新版
エンチャント
クリーチャー1体があなたかあなたがコントロールするプレインズウォーカーを攻撃するたび、あなたのライブラリーの一番上のカードを公開する。それが森(Forest)カードである場合、そのクリーチャーを戦闘から取り除く。その後、その公開したカードをあなたのライブラリーの一番下に置く。
対戦相手の攻撃を牽制するエンチャント。攻撃クリーチャー毎にライブラリーの一番上を公開し、それが森ならば戦闘から取り除く。カード名の通り、クリーチャーを深い森に迷い込ませるイメージを表現したカード。
設置後は対戦相手の攻撃クリーチャーが何体でもマナはかからず、ファッティだろうが回避能力持ちだろうが関係なく止めて戦闘を撹乱できる。しかし成功確率は枚数にもよるが、完全に土地を森だけで構成した緑単色デッキでも4割程度。複数枚張れば可能性は上がるが、それでも完封できるわけではなく、また攻撃を止めた所で直接勝ちに繋がる訳でもない。あくまで「抑止力としての戦闘のサポート」が主な役割となるだろう。
ライブラリー操作を併用すれば確率を高められるため、戦争税/War Taxや崇拝/Worship等と同様に相手次第では刺さることもある。しかし使える場面が限定的で速度も5マナと難があり、また相性のよいライブラリー操作の豊富なモダンやレガシーといった環境では力不足となる。
選り抜きの記憶/Selective Memoryがあれば目当ての土地を手に入れる確率は上がる。ただし選り抜きの記憶が青であること、使った後に森での迷子を割られると致命的になることを考えると、あまり現実的ではない。
クリーチャーでの戦闘がメインになるリミテッドでは、ある程度有効に機能する。迂闊に攻撃できない、という状況を作り出すだけでも十分。しかしイニストラード・ブロックのリミテッドはフラッシュバックや両面カードの強力なカードに多色を要求するものも多く、二色はもちろん、タッチ三色以上になる事も少なくない。このカードは緑単に近い構成を要求する為、意識したピック、構築が必要となる。
- プロツアー「闇の隆盛」のブースター・ドラフトで『このカード+森40枚少々』なる驚愕のデッキテクニックが登場した。実行したプレイヤーはJeremy Neeman[1]。対戦相手のクリーチャーの攻撃を完封し、ライブラリーアウトによって勝利を目指すという物で、相手に対処手段が無ければこのカードを出した時点で勝利が確定する。ただ、このカードを引けない、破壊・バウンスされる、手札破壊、ライブラリー破壊・修復、呪文や能力によるダメージなど対処方法も多く、安定性は悪い。加えて、非常に速い環境であるイニストラード・ブロックのドラフトは、無防備に5ターンを晒すだけでライフを削りきられてしまう事さえある。また、単純にサイドボードでデッキを水増しされればこちらがライブラリーアウトになりかねない。そのリスクを負って、もしこの戦術を狙うなら、軽いカードやエンチャント破壊カードを片っ端からカットして行くとよいだろう。
- なお、この戦術を用いたNeemanは、2日目を賭けたマッチで墓所粛正/Gravepurgeを撃たれ、自分が詰んでしまった。
- イラストをよく見ると、背景の木の根はイラストの人物の「頭上」にあり、松明の火は彼らの「足下」になびいている。つまり彼らは、森の中を上下逆さまになった状態で彷徨っているのである[2]。
- エルドレインの王権の展望デザイン中に再録候補に挙がっていた[3]。
[編集] 参考
- ↑ Lessons from Pro Tour Dark Ascension(Daily MTG 2012年2月14日)
- ↑ Extremely Lost(Daily MTG 2012年2月27日)
- ↑ 『エルドレインの王権』展望デザインの提出物 その2(Making Magic 2019年11月18日)