ザ・リスト
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#[[カードプール]]の全カードに独自の優先順位をつけたカードリスト。[[ドラフト#ドラフト (リミテッド)|ドラフト]]を有利に進めるため作られる。[[Frank Karsten]]などが用いた手法<ref>[https://mtg-jp.com/events/hall_of_fame/frank-karsten.html フランク・カーステン](MTG日本公式 殿堂入り記念ページ)</ref>。 | #[[カードプール]]の全カードに独自の優先順位をつけたカードリスト。[[ドラフト#ドラフト (リミテッド)|ドラフト]]を有利に進めるため作られる。[[Frank Karsten]]などが用いた手法<ref>[https://mtg-jp.com/events/hall_of_fame/frank-karsten.html フランク・カーステン](MTG日本公式 殿堂入り記念ページ)</ref>。 | ||
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− | [[ | + | [[2020年]]の[[ゼンディカーの夜明け]]での[[セット・ブースター]]の発売と同時に導入された、特殊な再録カード群の総称。 |
− | + | [[Mystery Booster]]と同じ仕様で印刷されており、カードの左下に[[プレインズウォーカー・シンボル]]がある以外は再録元の[[カード・セット]]と同じ[[枠]]、[[エキスパンション・シンボル]]や[[コレクター番号]]を持つ。[[オラクル]]の更新も一切反映されておらず、[[廃語]]が含まれることもある。ザ・リストのカードは他の特殊な再録カードと同様、'''[[構築]]では同名のカードが使用可能カード・セットに含まれていない限り使用できない'''(詳細は[[名前]]も参照)。ザ・リストの内容はセットごとに更新され、主にそのセットの[[メカニズム]]、テーマ、キャラクターに関連したラインナップになるように入れ替えが行われる。更新内容は公式記事で都度告知される。セットごとの詳細は[[カードセット一覧|各カード・セット]]の項の公式特集ページを参照。 | |
− | + | 開始時の仕様では、セット・ブースターからのみ出現していた。25%(4パックに1回の割合)で[[トークン・カード]]や広告カードなどを封入するための特殊カード1枚分の[[スロット]]がザ・リストのカードに置換される。ザ・リストの総数は、原則として1セットにつき約300種類であった。ただし、セットによっては種類の数が変更されることもある(例えば[[ファイレクシア:完全なる統一]]は187種)。日本語のブースターでも英語版のカードしか存在しなかった。 | |
− | + | その後、[[2024年]]の[[カルロフ邸殺人事件]]にてセット・ブースターが廃止されるに伴い、[[プレイ・ブースター]]から出現するよう変更された。これにより、[[リミテッド]]でパックから出現することがあり得るようになった。ただ後述するがその仕様はカルロフ邸殺人事件のみであった。プレイ・ブースターには[[コモン]]の収録スロットが7枚分存在するが、そのうちの1スロットが12.5%の確率(8パックに1つの割合)でそのセットのコモンからザ・リストへ差し替えられる。カルロフ邸殺人事件のザ・リストは40種類であり、[[コモン]]・[[アンコモン]]が9.38%の確率で、リスト内の[[レア]]・[[神話レア]]が1.56%の確率で出現する。また、1.56%で'''[[スペシャルゲスト]]'''というザ・リストとは異なる区分の再録カードが出現することもある。言語についてもブースターが日本語なら日本語版の、それ以外の言語なら英語版のカードが収録される。その他の言語は存在しない<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/feature/collecting-murders-at-karlov-manor Collecting Murders at Karlov Manor]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0037534/ 『カルロフ邸殺人事件』をコレクションする]([[Daily MTG]] [[2024年]]1月16日)</ref>。 | |
− | + | しかしその後の[[サンダー・ジャンクションの無法者]]ではザ・リストとして紹介されるものの、スペシャルゲストと新規仕様カードの[[ビッグスコア]]だけで構成され従来の再録カード群としてのザ・リストは収録されなかった。[[ブルームバロウ]]も同様にスペシャルゲストのみの出現で、[[モダンホライゾン3]]以降はザ・リストという単語は使用されなくなった。 | |
− | + | [[2025年]]、[[ユニバースビヨンド|ユニバースウィズイン]]の供給に関する記事で公式にザ・リストの廃止が明示された<ref>[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0038395/ WPN店舗でのSecret Lairドロップ販売テスト開始について]([[Daily MTG]] [[2025年]]1月13日)</ref>。 | |
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− | *セット・ブースターが発売されるセットであれば、[[サプリメント・セット]]や[[アン・セット]] | + | *セット・ブースターが発売されるセットであれば、[[サプリメント・セット]]や[[アン・セット]]でもザ・リストが作られていた。 |
− | *[[ユニバースビヨンド]] | + | *[[ユニバースビヨンド]]のマジック・バージョンカード(ユニバースウィズイン)は、ザ・リストに組み込まれていた。 |
**例えば[[Ryu, World Warrior]]のマジック・バージョンであるVikya, Scorching Stalwartのカードは、[[ファイレクシア:完全なる統一]]のザ・リストに含まれている。 | **例えば[[Ryu, World Warrior]]のマジック・バージョンであるVikya, Scorching Stalwartのカードは、[[ファイレクシア:完全なる統一]]のザ・リストに含まれている。 | ||
*「ブースター・パックから出現する特殊な再録カード群」という概念は、過去のセットでは[[時のらせん]]の[[タイムシフト|タイムシフト・カード]]や[[Masterpiece Series]]などが存在していた。ザ・リストはそれらの系譜と言える。 | *「ブースター・パックから出現する特殊な再録カード群」という概念は、過去のセットでは[[時のらせん]]の[[タイムシフト|タイムシフト・カード]]や[[Masterpiece Series]]などが存在していた。ザ・リストはそれらの系譜と言える。 | ||
− | **それらは現在で言うところの[[ブースターパック#ドラフト・ブースター|ドラフト・ブースター]]に封入されていたため、[[リミテッド]][[環境]] | + | **それらは現在で言うところの[[ブースターパック#ドラフト・ブースター|ドラフト・ブースター]]に封入されていたため、[[リミテッド]][[環境]]に影響を与えていた。制定当時のザ・リストはリミテッドでの使用を想定していないセット・ブースターに封入されていることから、収録の自由度が高くなっていた。 |
*ザ・リストと並行して、別の特殊な再録カードが同時に封入されることもある。これはザ・リストとは別のスロットで収録される。 | *ザ・リストと並行して、別の特殊な再録カードが同時に封入されることもある。これはザ・リストとは別のスロットで収録される。 | ||
**例えば[[兄弟戦争]]の[[兄弟戦争#旧枠版アーティファクト/Retro Frame Artifacts|旧枠版アーティファクト/Retro Frame Artifacts]]は、セットに関連した[[カード・タイプ]]のカードが確定で出現するスロットおよびランダムなカードのスロットに封入されており、それらとは別スロットでザ・リストのカードが出現するようになっている<ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/0036421/ 『兄弟戦争』の各種ブースター製品の内容は?](Daily MTG 2022年10月27日)</ref>。 | **例えば[[兄弟戦争]]の[[兄弟戦争#旧枠版アーティファクト/Retro Frame Artifacts|旧枠版アーティファクト/Retro Frame Artifacts]]は、セットに関連した[[カード・タイプ]]のカードが確定で出現するスロットおよびランダムなカードのスロットに封入されており、それらとは別スロットでザ・リストのカードが出現するようになっている<ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/0036421/ 『兄弟戦争』の各種ブースター製品の内容は?](Daily MTG 2022年10月27日)</ref>。 |
2025年1月21日 (火) 14:30時点における版
ザ・リスト/The Listとは、
- 過去ブースターパックから出現していた特殊な再録カード群の総称。本項目で解説する。
- カードプールの全カードに独自の優先順位をつけたカードリスト。ドラフトを有利に進めるため作られる。Frank Karstenなどが用いた手法[1]。
目次 |
解説
2020年のゼンディカーの夜明けでのセット・ブースターの発売と同時に導入された、特殊な再録カード群の総称。
Mystery Boosterと同じ仕様で印刷されており、カードの左下にプレインズウォーカー・シンボルがある以外は再録元のカード・セットと同じ枠、エキスパンション・シンボルやコレクター番号を持つ。オラクルの更新も一切反映されておらず、廃語が含まれることもある。ザ・リストのカードは他の特殊な再録カードと同様、構築では同名のカードが使用可能カード・セットに含まれていない限り使用できない(詳細は名前も参照)。ザ・リストの内容はセットごとに更新され、主にそのセットのメカニズム、テーマ、キャラクターに関連したラインナップになるように入れ替えが行われる。更新内容は公式記事で都度告知される。セットごとの詳細は各カード・セットの項の公式特集ページを参照。
開始時の仕様では、セット・ブースターからのみ出現していた。25%(4パックに1回の割合)でトークン・カードや広告カードなどを封入するための特殊カード1枚分のスロットがザ・リストのカードに置換される。ザ・リストの総数は、原則として1セットにつき約300種類であった。ただし、セットによっては種類の数が変更されることもある(例えばファイレクシア:完全なる統一は187種)。日本語のブースターでも英語版のカードしか存在しなかった。
その後、2024年のカルロフ邸殺人事件にてセット・ブースターが廃止されるに伴い、プレイ・ブースターから出現するよう変更された。これにより、リミテッドでパックから出現することがあり得るようになった。ただ後述するがその仕様はカルロフ邸殺人事件のみであった。プレイ・ブースターにはコモンの収録スロットが7枚分存在するが、そのうちの1スロットが12.5%の確率(8パックに1つの割合)でそのセットのコモンからザ・リストへ差し替えられる。カルロフ邸殺人事件のザ・リストは40種類であり、コモン・アンコモンが9.38%の確率で、リスト内のレア・神話レアが1.56%の確率で出現する。また、1.56%でスペシャルゲストというザ・リストとは異なる区分の再録カードが出現することもある。言語についてもブースターが日本語なら日本語版の、それ以外の言語なら英語版のカードが収録される。その他の言語は存在しない[2]。
しかしその後のサンダー・ジャンクションの無法者ではザ・リストとして紹介されるものの、スペシャルゲストと新規仕様カードのビッグスコアだけで構成され従来の再録カード群としてのザ・リストは収録されなかった。ブルームバロウも同様にスペシャルゲストのみの出現で、モダンホライゾン3以降はザ・リストという単語は使用されなくなった。
2025年、ユニバースウィズインの供給に関する記事で公式にザ・リストの廃止が明示された[3]。
その他
- セット・ブースターが発売されるセットであれば、サプリメント・セットやアン・セットでもザ・リストが作られていた。
- ユニバースビヨンドのマジック・バージョンカード(ユニバースウィズイン)は、ザ・リストに組み込まれていた。
- 例えばRyu, World Warriorのマジック・バージョンであるVikya, Scorching Stalwartのカードは、ファイレクシア:完全なる統一のザ・リストに含まれている。
- 「ブースター・パックから出現する特殊な再録カード群」という概念は、過去のセットでは時のらせんのタイムシフト・カードやMasterpiece Seriesなどが存在していた。ザ・リストはそれらの系譜と言える。
- それらは現在で言うところのドラフト・ブースターに封入されていたため、リミテッド環境に影響を与えていた。制定当時のザ・リストはリミテッドでの使用を想定していないセット・ブースターに封入されていることから、収録の自由度が高くなっていた。
- ザ・リストと並行して、別の特殊な再録カードが同時に封入されることもある。これはザ・リストとは別のスロットで収録される。
- 例えば兄弟戦争の旧枠版アーティファクト/Retro Frame Artifactsは、セットに関連したカード・タイプのカードが確定で出現するスロットおよびランダムなカードのスロットに封入されており、それらとは別スロットでザ・リストのカードが出現するようになっている[4]。
関連記事
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脚注
- ↑ フランク・カーステン(MTG日本公式 殿堂入り記念ページ)
- ↑ Collecting Murders at Karlov Manor/『カルロフ邸殺人事件』をコレクションする(Daily MTG 2024年1月16日)
- ↑ WPN店舗でのSecret Lairドロップ販売テスト開始について(Daily MTG 2025年1月13日)
- ↑ 『兄弟戦争』の各種ブースター製品の内容は?(Daily MTG 2022年10月27日)