ブーメランの基礎/Boomerang Basics
ソーサリー — 講義(Lesson)
土地でないパーマネント1つを対象とする。それをオーナーの手札に戻す。あなたがそのパーマネントをコントロールしていたなら、カード1枚を引く。
土地でないパーマネントをバウンスする講義ソーサリー。自分のパーマネントならドローできる。
解説
[編集]バウンスとしてはインスタントでないため取り回しがやや悪く、オーラや単体強化に対応して立ち消えさせることでアドバンテージを取る手法も狙えないなど弱点も多い。特に登場時のスタンダードには洪水の大口へ/Into the Flood Mawという贈呈こそ必要だがほぼ同範囲の対象を取れるカードがあるため、普通に使う分にはそちらの影に隠れやすい。差別化するには、「自分のパーマネントも対象に取れる」、「講義シナジーがある」の2点を活かしたい。自分のパーマネントに対しては実質的に手札消費なしかつ青1マナでバウンスできるコストの安さが最大の利点である。
前者については、ハンド・アドバンテージを失わずにETBを再利用したり、平和な心/Pacifism系の疑似除去オーラから救出したりできる。特にスタンダードで同居する嵐追いの才能/Stormchaser's Talentとは相性がよく、1ターン目に唱えた嵐追いの才能を2ターン目にバウンスし再度唱えれば果敢つきトークンを2体並べつつ3/3で攻撃を仕掛けられる。加えて4マナ以上捻出できる状況ならレベル2能力でこのカードを回収するループを回すことができ、果敢つきトークンを並べつつ果敢誘発用のスペルを手札にため込む動きが可能。果敢デッキではゲーム序盤からの攻めと長期戦での受けを両立させる優秀なパッケージとなり、この点が後述の通りスタンダードやパイオニアで高く評価される。
後者の講義シナジーについては、1マナと軽く唱えやすいため、峠の大蛇/Serpent of the Passなどの講義参照カードに繋げる時間稼ぎをしながら墓地の講義枚数を稼ぐことができる。アバター 伝説の少年アンにおける講義のメインカラーである青赤緑の3色でデッキを組む場合、色の役割上大型クリーチャーの処理が苦手になりやすいため、その点でもありがたいと言える。
各フォーマットでの活躍
[編集]登場時の2025年〜2026年期では、イゼット・ルーティングやセルフバウンスでの採用が見られる。嵐追いの才能/Stormchaser's Talentはもちろん、逃げ場なし/Nowhere to Runや咆哮する焼炉/Roaring Furnaceを使いまわすことで往時のこの町は狭すぎる/This Town Ain't Big Enoughのようなカード・アドバンテージ獲得能力を発揮する。
世界選手権25では、トップメタのイゼット講義を始めティムール・カワウソやイゼット・ルーティング等メタゲームを占める多くのデッキに嵐追いの才能とのパッケージで採用されたことで、アバター 伝説の少年アンからの新規カードの採用数トップに立った[1]。
スタンダード同様のギミックが通用し、セルフバウンスや学術論争/Academic Dispute入りの講義採用型青赤果敢で嵐追いの才能/Stormchaser's Talentともども採用される。ETB能力でライブラリーを掘り進められる軽量パーマネントとして前者では氷魔法の秘宝/Cryogen Relic・後者では実験統合機/Experimental Synthesizerらも同時採用されるので、キャントリップつき呪文としてこれらをバウンスすることで高いデッキ圧縮能力を発揮し、土地の採用枚数を切り詰めた構築を正当化してくれる。
スタンダードと同様、イゼット講義やイゼット果敢において嵐追いの才能/Stormchaser's Talentとセットで採用される。アルケミー:ローウィン後は遙かに勝る真珠/Preponderant Pearlという相性の良いバウンス先が追加されたことで更に価値が高まった。ミュータント タートルズ参入後はA-迷える黒魔道士、ビビ/Vivi Ornitierを用いたデッキで採用され、監視亀ラ/Sewer-veillance Camをバウンスすることでアンタップ回数を稼ぐ。
構築フォーマットと比べ相性の良いセルフバウンス先は少ないものの、シンプルに1マナであらゆるパーマネントに対処可能かつ講義カウントも溜められるという点が強力である。開放への道/Path to Redemption・水のつかみ技/Watery Graspという疑似除去オーラとの遭遇率も高いため、味方をディスアドバンテージなく救出可能な点も活かしやすい。また、追加ドローにより青黒のセカンドドローを誘発させるためにも役立つ。バウンスとしては確実に追加ドローができる失われた日々/Lost Days、戦力が残る侵略の潜水艇/Invasion Submersibleと比べカード・アドバンテージをやや稼ぎにくいものの、軽さゆえマナカーブへの負担が少ないという点は明確な長所である。総じて、先述した2枚のバウンス同様、アーキタイプを選ばず採用しやすい便利なカードと言える。
余談
[編集]- 同様のバウンス呪文は分散/Disperseを参照。
- また、呪文タイプの有無を考慮しなければ虚空の罠/Void Snareの上位互換である。
- インスタント版として霊波/Geistwaveが存在する。そちらは講義ではない。
- 古参のバウンスであるブーメラン/Boomerangを思い起こさせるカード名である。
参考
[編集]- ↑ Magic World Championship 31 Standard Metagame Breakdown(Magic.gg.com 2025年12月5日)