コー/Kor

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コー/Korは、ラース/Rathゼンディカー/Zendikarアルケヴィオス/Arcaviosに棲息する人型種族。

目次

解説

容姿は人間/Humanに似ているが、肌の色は青白いか白っぽく、男性は顎にナマズのような肉の髭が生えている。

もともとはゼンディカー/Zendikarの種族で、ラース/Rathのコーはゼンディカーから攫われてきた存在である[1]

ラース

ラース/Rathのコーはヴェク/Vecダル/Dalと並ぶ三大氏族の一つ(イラスト)。

シャーマンを指導者層とし、荒野で放浪生活を営む。「隠遁者のように」引っ込み思案な性格の者が多く、氏族単位としてのまとまりには欠ける模様。双子に生まれた者たちは、ほぼ必ず槍騎兵として氏族の防人となるようである。

氏族の前に「en」をつけるが、氏族を裏切った追放者たちは「il」と呼ばれ、蔑まれるのは他の氏族と同じ。

エラダムリー/Eladamri率いるエルフ/Elfおよびヴェクとともに、要塞/Strongholdへの反乱に加わった。主に斥候として活躍したようだ。

次元の混乱における平行世界

異なる歴史を歩む平行世界のコーは、エヴィンカー/Evincarとなったミリー/Mirriにより、モグ/Moggに代わる新たな奉仕種族とされている。直接の言及はないが、彼女が吸血鬼/Vampireであり、イラストの雰囲気を見るにつけ、血を吸われて従属させられているものと思しい。

ドミナリア

ドミナリア/Dominariaではラースの被覆/Rathi Overlayによって難民となったコーが新アルガイヴ/New Argiveで暮らしている。

ゼンディカー

ゼンディカー/Zendikarのコーは放浪の民で、絶え間ない旅によって定義される質素な生活を送る。縄と鉤の達人である彼らは、時にほとんど飛んでいるように見えるほどの技術と敏捷性で、切り立った崖を登り、大きく開いた裂け目を渡る。

絶え間なく移動しているにもかかわらず、コーは深い意味で場所を崇拝する。彼らはいくつかある巡礼路の一つに沿って小さな一団で旅をし、ゼンディカー中にある数十箇所の聖地を訪れる。巡礼路を一周するのには何十年もかかり、その道中で多くの者がゼンディカーの危険に遭って命を落とす。

コーは白マナに関連しており、コーの魔術師聖職者は、治癒、闇の追放、防護の呪文を使う。コーの性格と理想も白マナの特徴と合致している。彼らは強い伝統によって属する者たちを結びつける、秩序と調和のある共同体に重きを置く。

外見

コーは長身かつ痩身の人型種族で、髪の色は明るく、肌は灰色、青灰色、象牙色だ。すべてのコーは僅かに尖った耳を持ち、男性は顎に短い肉の髭が生えている(イラスト1イラスト2)。彼らは顔や体に、面晶体/Hedronの形を思わせる淡く輝く幾何学模様を描く(イラスト)。

コーの衣服は登攀を容易にするため、多くの場合、腕と肩を自由に動かせるようになっている。彼らは道具のほとんどを、腰の袋や吊り帯に仕舞っている。

コミュニケーション

コーは手話とジェスチャーから成る言葉を用いない言語を有しており、(特に縄を回してジェスチャーを拡大することで)著しく離れていても、あるいは唸る風の中でも意思疎通を行うことができる。コーは聞かれたくない話をするときにもこの手話を使用し、それは彼らが喋れないのではないかという誤った噂を呼ぶ。コーが実際に話す際には、通常、意図を伝えられるだけの最低限の言葉しか使わない。

道具

コーはMikunga(ミクンガ)を狩る。これは硬い皮を持つ、気性の荒い長魚で、乱動/The Roilに掻き回された気流に乗って空に舞い上がる。この風乗りの長魚イラスト)を狩るのは飛べない者にとって大仕事だが、コーには秘密の優位性がある。彼らは繋がりの重要性を強く信じている――それは個人と共同体との繋がり、魂と未知との繋がり、自己と大地との繋がり、狩人と獲物との繋がりだ。コーはこの繋がりの理念を物理世界へと拡張するため、道具を頼りにする。彼らは綱、縄、鉤を用いて、文字通り周囲と繋がる。空漁師/Skyfisherなら誰でも知っているように、良い綱とは単なる精神的な絆の象徴ではなく、敵を捕らえるのに、あるいは2トンの空飛ぶ長魚の鰓の後ろに引っ掛けるのに最適なものなのだ。

この道具への依存は、コーの放浪の性質にぴたりと適合する。必要なものだけを持って身軽に旅をするため、コーの装備品は頑丈で、適切に設計された、多機能なものであることが求められる。テントに早変わりする帆凧/Kitesailから信頼できる鉤縄まで、コーの道具は探検家の必需品の基準となっている。

鉤縄はコーの最も基本的な用具だ(イラスト1イラスト2)。半分武器、半分道具の鉤縄は、敵も味方も含めた周囲の世界と繋がるための手段となる。彼らは一方の端で飢えた巨大を打ち据えては、もう一方の端で落下する仲間を救う。あるいは一方の端で目も眩むような絶壁の岸壁安息所/Cliffhavenに掴まっては、もう一方の端で吸血鬼/Vampireの戦士を捕らえ、どちらかが死ぬまで逃げられない戦いを強いる。

宗教

コーはそれぞれが自然の一面に基づく、三柱の神を崇めていた。「世界の吐息」とも呼ばれる風の女神カムサ/Kamsaは、コーの帆凧を飛ばし、風乗りの長魚のような獲物で空を満たす。「世界の血」たる海の神マンジェニ/Mangeniは、峡谷や小川を純粋な急流で満たし、過度に長く一箇所に根を下ろそうとした心得違いの家作りの澱みを罰する。「世界の体」たる大地の神タリブ/Talibは、岩滑りや重力井戸で価値なきものを粉砕し、コーの巡礼路沿いに食用のハーブや菌類を生やす。

エルドラージ/Eldraziが封印から解き放たれると、コーは自分たちの信仰の真実を知った。三柱の神とは、三体の巨人/Titanの記憶が、世代から世代へと受け継がれる中で原形を失ったもの――すなわち、カムサとはエムラクール/Emrakulであり、マンジェニとはウラモグ/Ulamogであり、タリブとはコジレック/Kozilekであったのだ。

古代文明

遥か昔、コーは帝国を築いていた。この帝国はゼンディカー全土にわたる支配を維持するため、七つの空中要塞スカイクレイブ/Skyclaveを建造した。やがて帝国は滅び、すべてのスカイクレイブは落とされた。

それから長い時が経ち、ある探検をきっかけに、七つのスカイクレイブすべてが空に戻った。今や、世界中の冒険者たちがこの古のコーの遺跡を探索している。

詳細はスカイクレイブ/Skyclaveを参照。

重要人物


関連ページ

ゼンディカー

脚注

  1. Twenty Things You Might Not Have Known About Tempest/『テンペスト』に関する20の秘密Making Magic 2015年4月27日 Mark Rosewater著)

参考

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