オブ・ニクシリス/Ob Nixilis

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「征服者」としての矜持を持ち、力を「世界共通の言語」として信奉している。遥か昔にゼンディカーの地で力と[[プレインズウォーカーの灯/Planeswalker's Spark]]を失ってしまったが({{Gatherer|id=203918}})、長年の計略の末、その力を取り戻しつつある({{Gatherer|id=385034}})。
 
「征服者」としての矜持を持ち、力を「世界共通の言語」として信奉している。遥か昔にゼンディカーの地で力と[[プレインズウォーカーの灯/Planeswalker's Spark]]を失ってしまったが({{Gatherer|id=203918}})、長年の計略の末、その力を取り戻しつつある({{Gatherer|id=385034}})。
  
*[[黒マナ]]の権化であるデーモンは通常プレインズウォーカーの灯を持つことはできず<ref>[http://dougbeyermtg.tumblr.com/post/48928741588/hello-im-very-excited-to-see-the-new-blog-i-was-a A Voice for Vorthos]([[Doug Beyer]]ブログ)</ref>、彼がいかにしてプレインズウォーカーとなったのかは謎であった。掌編「忌むべき者の夢/Dreams of the Damned」([[#登場作品・登場記事]]参照)では、「''私達は彼の起源を知らない――''(中略)''彼はずっとデーモンだったのかどうかさえ知らない。''」と、彼がかつてデーモンではなかった可能性が示唆されていた。[[統率者2014]]にて、[[黒き誓約、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis of the Black Oath]]として{{Gatherer|id=391303|プレインズウォーカー時代の姿}}でカード化され、「The First World Is the Hardest/最初の世界、最後の難関」([[#登場作品・登場記事]]参照)では、かつて人間だった頃の彼と彼の次元における争いの話、そして次元と彼が迎えた結末によってまだ人間であった頃に灯が点火したことが明らかになった。また[[アヴァシン/Avacyn]]によれば、[[鎖のヴェール/The Chain Veil#ストーリー|鎖のヴェール/The Chain Veil]]の呪いに侵された者は最終的にデーモンになってしまうようだ<ref>[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/hunter-cannot-pity-2014-07-16 The Hunter Cannot Pity]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ur/0010828/ 狩人は憐れむなかれ]([[Daily MTG]]、Uncharted Realms、文:[[Jennifer Clarke Wilkes]]、訳:[[若月繭子]])</ref>。
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*[[黒マナ]]の権化であるデーモンは通常プレインズウォーカーの灯を持つことはできず<ref>[http://dougbeyermtg.tumblr.com/post/48928741588/hello-im-very-excited-to-see-the-new-blog-i-was-a A Voice for Vorthos]([[Doug Beyer]]ブログ)</ref>、彼がいかにしてプレインズウォーカーとなったのかは謎であった。掌編「忌むべき者の夢/Dreams of the Damned」([[#登場作品・登場記事]]参照)では、「''私達は彼の起源を知らない――''(中略)''彼はずっとデーモンだったのかどうかさえ知らない。''」と、彼がかつてデーモンではなかった可能性が示唆されていた。[[統率者2014]]にて、[[黒き誓約、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis of the Black Oath]]として{{Gatherer|id=391303|プレインズウォーカー時代の姿}}でカード化され、「The First World Is the Hardest/最初の世界、最後の難関」([[#登場作品・登場記事]]参照)では、かつて[[人間]]だった頃の彼と彼の次元における争いの話、そして次元と彼が迎えた結末によってまだ人間であった頃に灯が点火したことが明らかになった。また[[アヴァシン/Avacyn]]によれば、[[鎖のヴェール/The Chain Veil#ストーリー|鎖のヴェール/The Chain Veil]]の呪いに侵された者は最終的にデーモンになってしまうようだ<ref>[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/hunter-cannot-pity-2014-07-16 The Hunter Cannot Pity]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ur/0010828/ 狩人は憐れむなかれ]([[Daily MTG]]、Uncharted Realms、文:[[Jennifer Clarke Wilkes]]、訳:[[若月繭子]])</ref>。
  
 
==経歴==
 
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あるとき、裏切り者の部下ヴェランティ伯と大勢力のラクシマー王に挟み撃ちにされ、ニクシリス卿は窮地に陥る。ラクシマー王を魔術と剣技によって討つも、部下は次々に彼を見捨て、ついに最も忠実な2人を残して廃墟に逃げ込むことになった。しかし偶然にも、そこはケオシア帝国の遺産、デーモン召喚の間と思しき遺跡。その最奥には巨大な黒曜石の鉢が2つあり――彼は躊躇いなく忠臣2人を生け贄に捧げた。その儀式に喚ばれた存在は彼の心を探り回り、究極的な望みを探し当てた。
 
あるとき、裏切り者の部下ヴェランティ伯と大勢力のラクシマー王に挟み撃ちにされ、ニクシリス卿は窮地に陥る。ラクシマー王を魔術と剣技によって討つも、部下は次々に彼を見捨て、ついに最も忠実な2人を残して廃墟に逃げ込むことになった。しかし偶然にも、そこはケオシア帝国の遺産、デーモン召喚の間と思しき遺跡。その最奥には巨大な黒曜石の鉢が2つあり――彼は躊躇いなく忠臣2人を生け贄に捧げた。その儀式に喚ばれた存在は彼の心を探り回り、究極的な望みを探し当てた。
  
世界は滅んだ。
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世界は滅んだ。炎も風もなく、目の前から遠くの大陸に至るまで、全ての生命が死滅した。
炎も風もなく、目の前から遠くの大陸に至るまで、全ての生命が死滅した。
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オブは数日間さまよった後、己の野心が、欲望が、あらゆる苦労が、この虚無のためでしかなかったことを悟った。その馬鹿らしさに彼は咳き込むまで笑い、咽び泣き、視界が暗闇に閉ざされ……眼を開けると、新たな世界に立っていた。オブ・ニクシリスにプレインズウォーカーの灯が点った。
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ニクシリス卿は数日間さまよった後、己の野心が、欲望が、あらゆる苦労が、この虚無のためでしかなかったことを悟った。その馬鹿らしさに彼は咳き込むまで笑い、咽び泣き、視界が暗闇に閉ざされ……眼を開けると、新たな世界に立っていた。オブ・ニクシリスにプレインズウォーカーの灯が点った。
  
 
===灯の喪失===
 
===灯の喪失===
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オブ・ニクシリスは面晶体を数世紀に渡って研究し続け、作り手(石術師/Lithomancerのナヒリ)を除く他の誰よりもその魔法を知るまでになった。また、ゼンディカーを訪れたプレインズウォーカーと接触し、案内役を買って出るようになった。彼は親切な案内人を装いながら、プレインズウォーカーたちに自分の状態を教え、その情報が多元宇宙中に拡散するように仕向けた。
 
オブ・ニクシリスは面晶体を数世紀に渡って研究し続け、作り手(石術師/Lithomancerのナヒリ)を除く他の誰よりもその魔法を知るまでになった。また、ゼンディカーを訪れたプレインズウォーカーと接触し、案内役を買って出るようになった。彼は親切な案内人を装いながら、プレインズウォーカーたちに自分の状態を教え、その情報が多元宇宙中に拡散するように仕向けた。
  
そして最終的に、彼の「寄せ餌」にかかる者が現れた――ゼンディカーに潜むデーモンを打ち倒し、面晶体を摘出しようと目論む、自信に満ちたプレインズウォーカーが。オブ・ニクシリスはその者に疑念を抱かせることのないよう、十分な戦闘を行った上で、偽りの敗北を演じ、沼の中に倒れ伏した。
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そして最終的に、彼の「寄せ餌」にかかる者が現れた――ゼンディカーに潜むデーモンを打ち倒し、面晶体を摘出しようと目論む、自信に満ちたプレインズウォーカーが。オブ・ニクシリスはその者に疑念を抱かせることのないよう、十分な戦闘を行った上で、偽りの敗北を演じ、沼の中に倒れ伏した。摘出された面晶体は[[ガラク/Garruk|多元宇宙の脅威]]を押し留めるために使用されたが、彼にとっては興味の外の出来事であったことだろう。
なお、この際に摘出された面晶体は[[ジェイス・ベレレン/Jace Beleren (ストーリー)|ジェイス]]によって[[ガラク/Garruk|ガラク]]へと移植されている。
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今やオブ・ニクシリスは面晶体の束縛から解き放たれ、かつての力を取り戻しつつある。プレインズウォーカーの灯は未だ失われたままだが、それももはや手の届くところにあると彼は考えている。
 
今やオブ・ニクシリスは面晶体の束縛から解き放たれ、かつての力を取り戻しつつある。プレインズウォーカーの灯は未だ失われたままだが、それももはや手の届くところにあると彼は考えている。

2014年12月5日 (金) 13:03時点における版

オブ・ニクシリス/Ob Nixilisゼンディカー・ブロックおよび基本セット2015のキャラクター。カードとしてはゼンディカー堕ちたる者、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis, the Fallenが初出。

目次

解説

ゼンディカー/Zendikarに囚われた元プレインズウォーカー/Planeswalkerデーモン。男性。

「征服者」としての矜持を持ち、力を「世界共通の言語」として信奉している。遥か昔にゼンディカーの地で力とプレインズウォーカーの灯/Planeswalker's Sparkを失ってしまったが(イラスト)、長年の計略の末、その力を取り戻しつつある(イラスト)。

経歴

覚醒前

オブ・ニクシリスにとっての最初の世界、彼が生まれた次元/Planeでは、何世紀もの長きにわたり戦争が続いていた。300年間栄えたケオシア大帝国は魔術的な異変によって滅び、その後たびたび結ばれる同盟は束の間の平和しかもたらさず、まさに血で血を洗う戦国時代の最中であった。

その世界で、ニクシリス卿はあらゆる犠牲を厭わず戦勝のみを求める熟達した将であった。戦の騒音は交響曲、死臭は甘美な蜜。『あらゆる犠牲が払われた勝利』のみが彼にとっての『勝利』であった。

あるとき、裏切り者の部下ヴェランティ伯と大勢力のラクシマー王に挟み撃ちにされ、ニクシリス卿は窮地に陥る。ラクシマー王を魔術と剣技によって討つも、部下は次々に彼を見捨て、ついに最も忠実な2人を残して廃墟に逃げ込むことになった。しかし偶然にも、そこはケオシア帝国の遺産、デーモン召喚の間と思しき遺跡。その最奥には巨大な黒曜石の鉢が2つあり――彼は躊躇いなく忠臣2人を生け贄に捧げた。その儀式に喚ばれた存在は彼の心を探り回り、究極的な望みを探し当てた。

世界は滅んだ。炎も風もなく、目の前から遠くの大陸に至るまで、全ての生命が死滅した。

ニクシリス卿は数日間さまよった後、己の野心が、欲望が、あらゆる苦労が、この虚無のためでしかなかったことを悟った。その馬鹿らしさに彼は咳き込むまで笑い、咽び泣き、視界が暗闇に閉ざされ……眼を開けると、新たな世界に立っていた。オブ・ニクシリスにプレインズウォーカーの灯が点った。

灯の喪失

若い頃のオブ・ニクシリスは次元/Planeを渡り歩く征服者であり、あらゆるものを手に入れ、手に入れたものの力によって次のものを更に容易く手に入れていた。そんな彼にとって、噂に聞く鎖のヴェールはあまりに魅力的な褒賞に思えた――しかし、それは罠であった。彼はヴェールの呪いに侵された。

呪いを浄化する手段を求め、豊富で力強いマナを有するゼンディカーへとプレインズウォークしたオブ・ニクシリスは、ゼンディカー次元の庇護者、ナヒリ/Nahiriの攻撃を受ける。ナヒリの圧倒的な力の前に彼は叫び声を上げることも叶わず、体に面晶体/Hedronを埋め込まれた。その瞬間、すべてが終わった。

呪いは消え去ったが、同時に力も消え去った。肩の骨が崩れ、翼が落ち、プレインズウォーカーの灯が――多元宇宙/Multiverseという自由が――失われた。彼はナヒリへの復讐を心に誓った。

マジック2015―デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ

オブ・ニクシリスは面晶体を数世紀に渡って研究し続け、作り手(石術師/Lithomancerのナヒリ)を除く他の誰よりもその魔法を知るまでになった。また、ゼンディカーを訪れたプレインズウォーカーと接触し、案内役を買って出るようになった。彼は親切な案内人を装いながら、プレインズウォーカーたちに自分の状態を教え、その情報が多元宇宙中に拡散するように仕向けた。

そして最終的に、彼の「寄せ餌」にかかる者が現れた――ゼンディカーに潜むデーモンを打ち倒し、面晶体を摘出しようと目論む、自信に満ちたプレインズウォーカーが。オブ・ニクシリスはその者に疑念を抱かせることのないよう、十分な戦闘を行った上で、偽りの敗北を演じ、沼の中に倒れ伏した。摘出された面晶体は多元宇宙の脅威を押し留めるために使用されたが、彼にとっては興味の外の出来事であったことだろう。

今やオブ・ニクシリスは面晶体の束縛から解き放たれ、かつての力を取り戻しつつある。プレインズウォーカーの灯は未だ失われたままだが、それももはや手の届くところにあると彼は考えている。

登場

登場カード

フレイバー・テキストに登場

エルドラージ覚醒
悪魔の食欲/Demonic Appetite

登場作品・登場記事

脚注

  1. A Voice for VorthosDoug Beyerブログ)
  2. The Hunter Cannot Pity/狩人は憐れむなかれDaily MTG、Uncharted Realms、文:Jennifer Clarke Wilkes、訳:若月繭子

参考

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