マリガン
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マリガン/Mulliganとは、最初に引いた手札が気に入らない場合、新たに手札を引き直せるルール。
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解説
ゲームを始めるときに各プレイヤーが手札を引いた後、先攻プレイヤーはマリガンを行うかを決める(まだマリガンは実行しない)。その後、ターン順に各プレイヤーがマリガンを行うかを決める。全プレイヤーが選択を終えた後、マリガンすることを選んだプレイヤーは同時にマリガンを行う。これ以上マリガンしないと決めたら、そのカードがそのプレイヤーの初期手札となり、それ以上マリガンすることはできない。この手順は、すべてのプレイヤーがマリガンしなくなるまで繰り返される。
マリガンを行うプレイヤーは、手札をライブラリーの中に混ぜ入れ、そして最後に引いた枚数より1枚少ない枚数の新しい手札を引く。マリガンは手札が1枚以上あれば何回でも実行できるが、1回につき引ける手札は1枚ずつ減少するということである。
- 多人数戦での手順も上記と同じだが、各ゲーム最初の1回だけはいわゆる「フリー・マリガン」となり、最初の手札を減らさず7枚のままでマリガンできる。2回目からは通常のマリガンとなり、マリガンするたびに手札が1枚ずつ減っていく。
- そのほか統率者戦などのカジュアルフォーマットでは特別なマリガン・ルールが採用されている場合がある。詳細は各フォーマットのページを参照のこと。
- マリガンはゲーム開始前の手順である。認定トーナメントこの作業中に時間切れとなった場合、追加の5ターンは行われない。
- 血清の粉末/Serum Powderという、マリガン時にのみ使用できる能力を持つカードも存在する。
- 現在のマリガンルールがプロツアーパリ97で採用されたことから「パリ・マリガン」と呼ばれるが、プロツアーパリ97は2回目で、最初に採用されたのはプロツアーロサンゼルス97である。また、正式採用される前は「オプショナル・マリガン」と呼ばれていた。
- この新しいマリガンルールははじめはヘッドジャッジの裁量で選択できるマリガン方法として導入された。大会では「今日はオプショナル・マリガンで行きます」「今日は普通のマリガンで」などと大会開始前に告知があった。
- それ以上マリガンをしないことを「キープする」、マリガンする必要のない手札を「キーパー(Keeper)」と呼ぶこともある。
過去のルール
基本セット2010ルール改正前
以前のマリガンは、まず先攻がマリガンしないことを決めるまでマリガンを行い、先攻の初期手札が決定した後、ターン順に1人ずつマリガンしないことを決めるまでマリガンを行うというルールであった。
しかし、トーナメント以外でこの正式な手順が守られることは少なく、同時にマリガンが行われることが多かった。このカジュアル事情を踏まえ、基本セット2010発売に伴うルール改正で「同時にマリガン」を行うように変更された。この変更によって、トーナメントでのシャッフル時間の短縮も期待される。(→Magic 2010 Rules Changes参照)
初期
現在の「パリ・マリガン」に変更される前は、手札が「すべて土地」か「すべて土地でない」のときしかマリガンできなかった。これらはそれぞれ「オールランド・マリガン」「ノーランド・マリガン」と呼ばれる。
- このルールでは、それを証明するためにその状態を対戦相手に公開する必要があり、また、1回しか実行できなかった。
- あくまで「土地が手札にある/ない」という基準だった。そのため、マナ能力を持たない土地だけが手札にあってもマリガンできず、現在よりも土地事故のリスクは大きかった。
- ただし現在のルールのように、マリガンする毎に初期手札が減るということはなかった。
その他
- 元々はゴルフ用語であり、接待ゴルフなどでよく行われる「最初の一打が不満なら罰則無しで打ち直しできる」というルールのことである。ここからさらに語源を辿ると、人名である。
- かなり多くの人がお世話になり、現在も多くの初心者を導いている田中としひさ氏の入門漫画で対戦している「マリちゃん」と「ガンちゃん」の命名由来でもある。
参考
- On Tour, Part 1 (WotC、文:Mark Rosewater、英語)
- ルーリング