オブ・ニクシリス/Ob Nixilis
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2015年9月26日 (土) 20:34時点における版
オブ・ニクシリス/Ob Nixilisはゼンディカー・ブロック、基本セット2015、統率者2014のキャラクター。カードとしてはゼンディカーの堕ちたる者、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis, the Fallenが初出。
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解説
ゼンディカー/Zendikarに囚われた元プレインズウォーカー/Planeswalkerのデーモン。男性。
「征服者」としての矜持を持ち、力を「世界共通の言語」として信奉している。勝利のため、力を得るためには手段を選ばない。遥か昔にゼンディカーの地で力とプレインズウォーカーの灯/Planeswalker's Sparkを失ってしまったが(イラスト)、長年の計略の末、その力を取り戻しつつある(イラスト)。
- 黒マナの権化であるデーモンは通常プレインズウォーカーの灯を持つことはできず[1]、彼が如何にしてプレインズウォーカーとなったのかは長い間謎であったが、統率者2014にて、元は人間であったことが明らかにされた(イラスト)。
経歴
最初の世界、最後の難関/The First World Is the Hardest
オブ・ニクシリスにとっての最初の世界、彼が生まれた次元/Planeでは、何世紀もの長きにわたり戦争が続いていた。300年間栄えたケオシア人/The Keocianの大帝国は第七の大異変/The Seventh Cataclysmによって滅び、その後たびたび結ばれる同盟は束の間の平和しかもたらさず、まさに血で血を洗う戦国時代の最中であった。
その世界で、ニクシリス卿はあらゆる犠牲を厭わず戦勝のみを求める熟達した将軍であった。戦の騒音は交響曲、死臭は甘美な蜜。「あらゆる犠牲が払われた勝利」のみが彼にとっての「勝利」であった。
あるとき、裏切り者の部下ヴェランティ伯爵/Earl Velantiと大勢力のラクシマー卿/Lord Raximarに挟み撃ちにされ、ニクシリス卿は窮地に陥る。ラクシマー卿を闇の魔術と卓越した剣技によって討つも、部下は次々に彼を見捨て、ついには最も忠実な2人とともに廃墟に逃げ込むことになった。しかし偶然にも、そこはケオシア人の遺産、デーモン召喚の間と思しき遺跡だった。その最奥には巨大な黒曜石の鉢が2つあり――彼は躊躇いなく忠臣2人を殺し、その血で鉢を満たした。その儀式に喚ばれた古のデーモンは彼の心を探り回り、究極的な望みを探し当てた。
世界は滅んだ。炎も風もなく、目の前から遠くの大陸に至るまで、すべての生命が死滅した。
ニクシリス卿は生者なき世界を彷徨い続けた。10日目に、謎の存在がニクシリスと全く同じ姿を取って現れた。彼は、世界とは高位存在に玩具として作られ壊されるものであり、君は第八の大異変/The Eighth Cataclysmを起こすという役を立派に演じてくれたと言った。己の人生が他者の掌の上で踊っていたに過ぎなかったことを知ったニクシリスは、その馬鹿らしさに咳き込むまで笑い、咽び泣き、視界が暗闇に閉ざされ……眼を開けると、新たな世界に立っていた。オブ・ニクシリスにプレインズウォーカーの灯が点った。
忌むべき者の夢/Dreams of the Damned
オブ・ニクシリスは次元を渡り歩く征服者となった。彼はあらゆるものを手に入れ、手に入れたものの力によって次のものを更に容易く手に入れた。そんな彼にとって、噂に聞く鎖のヴェール/The Chain Veilはあまりに魅力的な褒賞に思えた――しかし、それは罠であった。彼はヴェールの呪いに侵され、デーモンとなった。
呪いを浄化する手段を求め、豊富で力強いマナを有するゼンディカーへとプレインズウォークしたニクシリスは、ゼンディカー次元の庇護者、ナヒリ/Nahiriの攻撃を受ける。ナヒリの圧倒的な力の前に彼は叫び声を上げることも叶わず、額に面晶体/Hedronを埋め込まれた。その瞬間、すべてが終わった。
呪いは消え去ったが、同時に力も消え去った。肩の骨が崩れ、翼が落ち、プレインズウォーカーの灯が――多元宇宙/Multiverseという自由が――失われた。彼はナヒリへの復讐を心に誓った。
それからニクシリスは面晶体を数世紀に渡って研究し続け、作り手のナヒリを除く他の誰よりもその魔法を知るまでになった。また、ゼンディカーを訪れたプレインズウォーカーと接触し、案内役を買って出るようになった。彼は親切な案内人を装いながら、プレインズウォーカーたちに自分の状態を教え、その情報が多元宇宙中に拡散するように仕向けた。
そして最終的に、彼の「寄せ餌」にかかる者が現れた――ゼンディカーに潜むデーモンを打ち倒し、面晶体を摘出しようと目論む、自信に満ちたプレインズウォーカーが。ニクシリスはその者に疑念を抱かせることのないよう、十分な戦闘を行った上で、偽りの敗北を演じ、沼の中に倒れ伏した。
今やオブ・ニクシリスは面晶体の束縛から解き放たれ、かつての力を取り戻しつつある。プレインズウォーカーの灯は未だ失われたままだが、それももはや手の届くところにあると彼は考えている。
- マジック2015―デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズでは、異なる視点からこの物語が描かれている。ゲームのプレイヤーが「面晶体を摘出しようと目論むプレインズウォーカー」であり、オブ・ニクシリスは敵キャラクターとして登場する。摘出された面晶体はヴェールの呪いに侵されていたガラク/Garrukに埋め込まれ、その呪いを抑制するのに役立った。
登場
登場カード
- 堕ちたる者、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis, the Fallen
- 解き放たれし者、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis, Unshackled
- 黒き誓約、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis of the Black Oath
- 灯の再覚醒、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis Reignited
フレイバー・テキストに登場
- エルドラージ覚醒
- 悪魔の食欲/Demonic Appetite
- 戦乱のゼンディカー
- 虚空の選別者/Void Winnower、祭壇の刈り取り/Altar's Reap、悪魔の掌握/Demon's Grasp
イラストに登場
- 戦乱のゼンディカー
- 祭壇の刈り取り/Altar's Reap、悪魔の掌握/Demon's Grasp(腕と影のみ)
登場作品・登場記事
- OB NIXILIS/オブ・ニクシリス(公式サイト)
- マジック2015―デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ(コンピューターゲーム)
- Dreams of the Damned/忌むべき者の夢(Uncharted Realms 2014年8月6日 Nik Davidson著)
- The First World Is the Hardest/最初の世界、最後の難関(Uncharted Realms 2014年11月5日 Nik Davidson著)
- Checking in on the Planeswalkers (2015)/プレインズウォーカー達の現状2015(Feature 2015年8月19日 Mel Li著)
- The Many Looks of Ob Nixilis/オブ・ニクシリスの様々な姿(Arcana 2015年9月9日 Blake Rasmussen著)