デッキ圧縮
提供:MTG Wiki
デッキ圧縮(Deck-Thinning)とは、ライブラリーの枚数を減らし、必要なカードを引く確率を上げる事。「ライブラリー圧縮」や、単に「圧縮」とも呼ばれる。
代表的な例は緑の土地サーチなど。青に多い1マナ1ドロー呪文を多用する場合も、ゼロックスからデッキ圧縮と言われる。しかし、複数枚ドローとなると具体的なカード・アドバンテージを取る意味の方が強くなる為、デッキ圧縮とは呼ばないことが多い。
単純に確率の高低で言えば、不要なカードを減らすことは有効カードを引く可能性を高めることにつながる。しかし実際にはその効果は非常に小さく、例えば40枚残っているライブラリーを37枚にしたところで劇的な変化は無い。ライブラリーのカードがそれ一種類ならばまた違うが、通常のデッキで特定のカードを引きたいならばサーチの方が優れている。
よほど大幅なものを除き、デッキ圧縮そのものにカードやマナを消費する価値があるとはまず評価されず、基本的に「何かのついで」に行うものと言ってよい。かつては単色デッキでもデッキ圧縮を目的としてフェッチランドを採用することもしばしばあったが、墓地を肥やしたり渦まく知識/Brainstormによってライブラリーの上にたまった不要カードをシャッフルして散らしたりと言ったシナジーが特に存在しない場合、もみ消し/Stifleなどのリスクの方が高いと判断されて控えられることが多くなった。
とはいえ、劇的な変化が無いだけで少ないキーカードに頼るコンボデッキにとってはトップデッキの確率を上げるために便利である。例えば、3ターン目(9枚)までに4枚挿しのカードを引かない確率は約47%、4ターン目に引かない確率は92%で1枚圧縮した場合は91.8%とたったの0.2%の差でしかない。しかし、その後3ターン経っても引かない確率は77%に対して74.5%と差が(0.2→2.5%)10倍以上に広がる。師範の占い独楽/Sensei's Divining Topなどで擬似的に3枚圧縮したなら、4ターン目に引く確率は8%から23%と大幅に上昇する。そのため、上記のように単色デッキでのフェッチランドが過大評価された経緯がある。
- マナ切り離し/Mana Severanceや運命の操作/Manipulate Fateなど、完全にデッキ圧縮を目的として作られたカードも存在する。
- マナ切り離しはトーナメントレベルでも活躍した。これは余剰な土地を一切引かなくなるので、ゲーム後半には擬似的なアドバンテージに繋がる。