フィオーラ/Fiora
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フィオーラ/Fioraは、多元宇宙/Multiverseに存在する次元/Planeのひとつ。コンスピラシーおよびコンスピラシー:王位争奪の主な舞台となった。プレインズウォーカー/Planeswalker、ダク・フェイデン/Dack Faydenとダレッティ/Darettiの故郷でもある。
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世界観
永久なるルネサンスの次元。息を呑むような建築物と発明家の創意工夫の妙が織り成す美しい街並みは、多元宇宙全域で広く知られている。しかしながらその素晴らしい景観とは裏腹に、フィオーラはプレインズウォーカーが訪れることのできる次元の中でも最も危険なものの一つとされている。
すべての袖の中に刃が潜み、すべての笑顔の裏に嘘が潜む――フィオーラの首都パリアノ/Palianoでは、謀殺と言い逃れはありふれたものである。見せかけの礼節の裏で、政治派閥や無慈悲な悪党たちがパリアノの覇権を巡って争っている。パリアノには無数の陰謀と策略が渦巻いており、行動は対抗策を、信頼は裏切りをもって迎えられる。さらにはパリアノの立法府の人間が票を支配し、パリアノの発布する法令が不思議な力で民衆を縛っている。
地理
パリアノ/Paliano
幽霊の王、ブレイゴ/Bragoによって統治されているフィオーラの首都。別名高層都市/The High City。都市そのものが何十もの巨大な円柱の上に建てられており(イラスト)、徒歩で地上からパリアノに至るには「千の階梯/The Thousand Steps」と呼ばれる長い階段を昇らなければならない。
都市では権力を巡り、多くの者が日夜陰謀を巡らせている。諜報活動、脅迫、破壊工作や暗殺などは日常茶飯事となっているが、これらが不法行為に該当することはない。政治を執り行う人々にとってすら、それらは日常的な作業だからである。
下層地/The Lowlands
パリアノに住む都会人は、他の地域をまとめて下層地/The Lowlandsと呼ぶ。
下層地では、地方政府が統治する小規模な町々に人が住んでいる。彼らはパリアノの企みに直接巻き込まれているわけではないが、それでも町には汚職と裏取引が蔓延している。
下層地に広がる原野は今なお人跡未踏であり、パリアノにはない多様な動植物に溢れている。パリアノの魔法が人々の行動に干渉しているとはいえ、古の森の奥深くには、政治の魔の手がしばらくは及ばないであろう平和の望みがある。
- コールー河/The Corru River - 下層地を貫いて流れる河。
ドレイク街/Drakestown
パリアノから遠く離れた地にある、原野に囲まれた町。数年前に全住人が惨たらしく殺された。
- アメコミ「Magic: The Gathering」、および公式サイトのダク・フェイデンの紹介ページ(参考/翻訳)にはよく似た地名であるドレイクストン/Drakestonが登場する。設定が変更されたのか、特に関連性のない別の地名なのかは不明。
キャラクター
- プレインズウォーカー/Planeswalker
- ダク・フェイデン/Dack Fayden - 多元宇宙を股に掛ける大盗賊。盗んだアーティファクトからサイコメトリーによって魔法の知識を得ている。
- ダレッティ/Daretti - 高い知性と才能と野心を兼ね備えたゴブリンの工匠。自分の作品の爆発で両足を失っており、歯車式/Cogworkの乗り物で移動する。
- シファ・グレント/Sifa Grent - グリクシス/Grixis出身のプレインズウォーカー。ダクの故郷の町を滅ぼした張本人。
- その他
- ブレイゴ/Brago - パリアノの初代の王。セルヴァラとともにパリアノを興して王座に就き、死後も幽霊となってパリアノを統治し続けていた。
- グレンゾ/Grenzo - パリアノの地下牢の番人を務めるゴブリン。パリアノ全体に広がる下水道と排水路の迷路を熟知しており、その知識を利用して権力を作り上げた。
- マルチェッサ/Marchesa - パリアノで強大な権力を有する人物。黒薔薇/The Black Roseの二つ名で知られる。
- ムッツィオ/Muzzio - パリアノの社会に革命を起こした設計家。パリアノで働く機械仕掛けの構築物たちは、すべて彼の設計によるものである。
- セルヴァラ/Selvala - 下層地の自然を愛するエルフの探検家。かつて親友ブレイゴとともにパリアノを興した。
- シドリ/Sydri - 若く聡明な工匠。その法外な代金を支払える者ならば誰にでも、自作の精巧な道具を売り渡す。
関連ページ
- FIORA - PLANES/フィオーラ - 次元(公式サイト)
- The Perfect Gift/完璧な贈り物(Uncharted Realms 2013年10月16日 Nik Davidson著)
- Betrayal/裏切り(2014年5月14日 Nik Davidson著)
- The Black Rose/黒薔薇(2014年5月21日 Matt Knicl著)
- Like Cogwork/歯車仕掛けのように(2014年5月28日 Matt Knicl著)
- Blood Will Have Blood/血には血を(2014年6月4日 Shawn Main著)
その他
- モチーフはルネサンス期のイタリア[1]。パリアノの権力争いはメディチ家やボルジア家などの貴族の政争が元になっている。人名や地名にはイタリア語の響きが見られる。
- Paliano(パリアーノ)はイタリアの実在する地名だが、これは偶然とのこと[2]。
脚注
- ↑ Conspiring a Conspiracy/『コンスピラシー』を策略する(Daily MTG、Feature Article、文:Shawn Main、訳:米村薫)
- ↑ Ask Wizards(Daily MTG、Daily Activity)