ドラーナ/Drana

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[[カリタス/Kalitas]]率いる[[ゲト/Ghet]]の吸血鬼がエルドラージへの屈服を選び、マラキールの全吸血鬼をエルドラージの下僕にしようとしたとき、ドラーナは反旗を翻し、彼らからマラキールを解放した。しかし勝利の喜びも束の間、増え続けるエルドラージを前に、彼女たちはマラキールを捨てざるを得なくなった。ドラーナと吸血鬼たちは[[グール・ドラズ/Guul Draz]]大陸を移動しながら、何千人もの定命の者を傘下に加え、巨大な軍勢を築き上げた――吸血鬼が狩人や[[スカウト|斥候]]として働き、代わりに死んだ、もしくは死にかけている定命の者が吸血鬼の食糧となるという、奇妙な共生関係のもとで。
 
[[カリタス/Kalitas]]率いる[[ゲト/Ghet]]の吸血鬼がエルドラージへの屈服を選び、マラキールの全吸血鬼をエルドラージの下僕にしようとしたとき、ドラーナは反旗を翻し、彼らからマラキールを解放した。しかし勝利の喜びも束の間、増え続けるエルドラージを前に、彼女たちはマラキールを捨てざるを得なくなった。ドラーナと吸血鬼たちは[[グール・ドラズ/Guul Draz]]大陸を移動しながら、何千人もの定命の者を傘下に加え、巨大な軍勢を築き上げた――吸血鬼が狩人や[[スカウト|斥候]]として働き、代わりに死んだ、もしくは死にかけている定命の者が吸血鬼の食糧となるという、奇妙な共生関係のもとで。
  
ドラーナの軍勢は大陸の端の海岸近くまで逃げ延びたが、エルドラージの群れに三方を囲まれ、絶望的な状況にあった。そこへエンキンディ/Enkindi率いる[[コー/Kor#ゼンディカーのコー|コー/Kor]]の一団が現れた。彼らは[[タジーム/Tazeem]]大陸の[[タジーム/Tazeem#海門/Sea Gate|海門/Sea Gate]]にすべての戦力を結集するべく、[[ギデオン・ジュラ/Gideon Jura (ストーリー)|ギデオン・ジュラ/Gideon Jura]]がグール・ドラズに遣わした派遣団であった。しかし動ける者が今彼らに付いて行けば、弱って動けない者たちは迫り来るエルドラージの餌食となるだろう。ドラーナは条件を出した。エンキンディたちが今ここでともにエルドラージの群れと戦ってくれるなら、私たちは海門へ向かい、ギデオンとともに戦おうと。
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ドラーナの軍勢は大陸の端の海岸近くまで逃げ延びたが、エルドラージの群れに三方を囲まれ、絶望的な状況にあった。そこへエンキンディ/Enkindi率いる[[コー/Kor#ゼンディカーのコー|コー/Kor]]の一団が現れた。彼らは[[タジーム/Tazeem]]大陸の[[海門/Sea Gate]]にすべての戦力を結集するべく、[[ギデオン・ジュラ/Gideon Jura (ストーリー)|ギデオン・ジュラ/Gideon Jura]]がグール・ドラズに遣わした派遣団であった。しかし動ける者が今彼らに付いて行けば、弱って動けない者たちは迫り来るエルドラージの餌食となるだろう。ドラーナは条件を出した。エンキンディたちが今ここでともにエルドラージの群れと戦ってくれるなら、私たちは海門へ向かい、ギデオンとともに戦おうと。
  
 
そして戦闘が始まった。ドラーナは群れの中で最大のエルドラージ、[[淀みの種父/Sire of Stagnation|種父/Sire]]に孤児戦士団/The Orphans' Brigadeを向かわせるよう指示を出した。幼い子供を死地に送り込むことに激昂したエンキンディに対し、ドラーナは平然と言ってのけた。あの種父を倒さなければ我々に勝機はなく、あの子たちも種父をおびき寄せる餌として役立つだろうと。その言葉はすべて真実であり、そして真実こそが最も簡単な嘘であった。覚悟を決めたエンキンディはドラーナへの呪いの言葉を吐きながら、派遣団を率いて種父に突撃した。ドラーナは敗れたコーの一人から血を吸って力を得ると、種父がコーに気を取られている間に、[[呪文]]を唱えながらその腹を突き破り、体内へと飛び込んだ。
 
そして戦闘が始まった。ドラーナは群れの中で最大のエルドラージ、[[淀みの種父/Sire of Stagnation|種父/Sire]]に孤児戦士団/The Orphans' Brigadeを向かわせるよう指示を出した。幼い子供を死地に送り込むことに激昂したエンキンディに対し、ドラーナは平然と言ってのけた。あの種父を倒さなければ我々に勝機はなく、あの子たちも種父をおびき寄せる餌として役立つだろうと。その言葉はすべて真実であり、そして真実こそが最も簡単な嘘であった。覚悟を決めたエンキンディはドラーナへの呪いの言葉を吐きながら、派遣団を率いて種父に突撃した。ドラーナは敗れたコーの一人から血を吸って力を得ると、種父がコーに気を取られている間に、[[呪文]]を唱えながらその腹を突き破り、体内へと飛び込んだ。

2020年9月6日 (日) 02:22時点における版

ドラーナ/Dranaゼンディカー・ブロックおよび戦乱のゼンディカー・ブロックのキャラクター。カードとしてはエルドラージ覚醒カラストリアの血の長、ドラーナ/Drana, Kalastria Bloodchiefが初出。

目次

解説

ゼンディカー/Zendikar吸血鬼/Vampireの始祖、血の長/Bloodchiefの1人。女性。マラキール/Malakirカラストリア/Kalastriaの一族を統べる(イラスト)。

数千年の時を生きているが、昔のことはあえて忘れるようにしており、直近の数百年分の記憶しか持っていない。翼はないが、宙に浮くことができる。

人間エルフなどの他種族のことは定命の者/Mortal定命とも)と呼ぶ。エルドラージ/Eldraziの解放という次元/Planeそのものの危機に際し、彼女はそれまで食糧でしかなかった定命の者たちとともに戦う道を選んだ(イラスト)。

経歴

血の記憶/Memories of Blood

カリタス/Kalitas率いるゲト/Ghetの吸血鬼がエルドラージへの屈服を選び、マラキールの全吸血鬼をエルドラージの下僕にしようとしたとき、ドラーナは反旗を翻し、彼らからマラキールを解放した。しかし勝利の喜びも束の間、増え続けるエルドラージを前に、彼女たちはマラキールを捨てざるを得なくなった。ドラーナと吸血鬼たちはグール・ドラズ/Guul Draz大陸を移動しながら、何千人もの定命の者を傘下に加え、巨大な軍勢を築き上げた――吸血鬼が狩人や斥候として働き、代わりに死んだ、もしくは死にかけている定命の者が吸血鬼の食糧となるという、奇妙な共生関係のもとで。

ドラーナの軍勢は大陸の端の海岸近くまで逃げ延びたが、エルドラージの群れに三方を囲まれ、絶望的な状況にあった。そこへエンキンディ/Enkindi率いるコー/Korの一団が現れた。彼らはタジーム/Tazeem大陸の海門/Sea Gateにすべての戦力を結集するべく、ギデオン・ジュラ/Gideon Juraがグール・ドラズに遣わした派遣団であった。しかし動ける者が今彼らに付いて行けば、弱って動けない者たちは迫り来るエルドラージの餌食となるだろう。ドラーナは条件を出した。エンキンディたちが今ここでともにエルドラージの群れと戦ってくれるなら、私たちは海門へ向かい、ギデオンとともに戦おうと。

そして戦闘が始まった。ドラーナは群れの中で最大のエルドラージ、種父/Sireに孤児戦士団/The Orphans' Brigadeを向かわせるよう指示を出した。幼い子供を死地に送り込むことに激昂したエンキンディに対し、ドラーナは平然と言ってのけた。あの種父を倒さなければ我々に勝機はなく、あの子たちも種父をおびき寄せる餌として役立つだろうと。その言葉はすべて真実であり、そして真実こそが最も簡単な嘘であった。覚悟を決めたエンキンディはドラーナへの呪いの言葉を吐きながら、派遣団を率いて種父に突撃した。ドラーナは敗れたコーの一人から血を吸って力を得ると、種父がコーに気を取られている間に、呪文を唱えながらその腹を突き破り、体内へと飛び込んだ。

ドラーナは種父の心臓からエネルギーを吸いながら、遠い昔の記憶を思い出していた。最初にあった「飢え」の記憶、その飢える存在――ウラモグ/Ulamogから、ドラーナという存在が分かたれたときの記憶を。そして彼女はウラモグの――かつての自分の――記憶を通して、ゼンディカーの外に無数の世界があることを知った。ドラーナは圧倒的な種父のエネルギーに内側から飲み込まれ、肉体をエルドラージのものに作り変えられた。だが自我を失う直前、彼女は強い意志をもって自らの肉体を再構築し、種父のすべてを吸収した。

全身にエネルギーが漲った。ドラーナは神になったかのような心地であった。この力があればウラモグも破壊できるだろう。ゼンディカーの外の世界も見つけられるだろう。種父を失いながらもエルドラージの群れの勝利は決定的であったが、もはやこの世界に縛られることなどない、私は誰のものでもない――しかし彼女の目に映ったのは、孤児戦士団の一員にして彼女のお気に入り、メリンドラ/Melindraが殺されようとしている瞬間だった。「私は誰のものでもない…だが此奴らは私のものだ」。ドラーナは絶叫し、体内のエネルギーをすべて解き放った。紫色の光線が味方の傷を癒し、肉体を強化した。戦況は瞬く間に逆転し、エルドラージの群れは全滅した。

生き残った者たちは勝利に酔い、グール・ドラズを取り戻すこともできると興奮したが、ドラーナが海門への移動の準備を命じると、皆それに従った。彼らのドラーナへの忠誠は、故郷への愛以上のものだった。海門への旅、それは今は亡きエンキンディとの約束を果たすためでもあったが、同時にギデオンに会うためでもあった。最近まで誰もその名を聞いたことのなかった、見慣れぬ衣服に身を包んだ人間、彼ならば知っているかもしれない――ゼンディカーの外の世界を。

海門の解放/The Liberation of Sea Gate

ギデオン率いるゼンディカー軍の海門奪還作戦は、最初の大きな失敗を受け、新たな計画を練り直すこととなった。計画の要の一つは、日中は人間やコーたちが戦い、夜間はドラーナ率いる吸血鬼たちが戦うことで戦線を維持し続けるというものだった。ギデオンは不眠不休で戦うつもりだったが、タズリ/Tazriは彼にも休息が必要だと主張し、彼の反対を押し切った。

それから5つの昼と4つの夜を経て、激しい戦いの末、ゼンディカー軍は海門を奪還した。

登場

登場カード

カード名に登場

戦乱のゼンディカー
ドラーナの使者/Drana's Emissary
ゲートウォッチの誓い
ドラーナに選ばれし者/Drana's Chosen

フレイバー・テキストに登場

エルドラージ覚醒
カラストリアの血の長、ドラーナ/Drana, Kalastria Bloodchief
戦乱のゼンディカー
捕らわれの宿主/Carrier Thrall果敢な血王/Defiant Bloodlord、マラキールの解放者、ドラーナ/Drana, Liberator of Malakir、カラストリアの夜警/Kalastria Nightwatch大食の虚身/Voracious Null
ゲートウォッチの誓い
ドラーナに選ばれし者/Drana's Chosen、荒々しい渇望/Untamed Hunger

登場作品・登場記事

参考

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