対象の変更
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'''対象の変更'''(''Change the Target'')とは、[[対象]]をとる[[呪文]]や[[能力]]の対象を元々指定されていたものから別のものに変えることである。 | '''対象の変更'''(''Change the Target'')とは、[[対象]]をとる[[呪文]]や[[能力]]の対象を元々指定されていたものから別のものに変えることである。 | ||
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− | + | 変更後の対象に指定できるのは、対象を変更したい呪文や能力が対象に取れるものだけであり、[[不正な対象]]を選ぶことはできない。対象を変更したい呪文や能力が[[モード]]を持つものの場合、モードは変更されないため、選ばれたモードで対象に取れないものは指定できない。また、対象の数を変えることもできない。対象に[[ダメージ]]や[[カウンター (目印)|カウンター]]を分配する呪文や能力の場合、その分配方法や対象の数を変更する事はできない。 | |
[[ルール文章]]の書き方によって処理が少しずつ異なる。 | [[ルール文章]]の書き方によって処理が少しずつ異なる。 | ||
− | # | + | #その(それらの)対象を変更する/change the target(s) |
#*変更する先として、変更前とは別の適正な対象を選ばなくてはならない。 | #*変更する先として、変更前とは別の適正な対象を選ばなくてはならない。 | ||
#*対象を変更する場合、変更後にそのすべてが適正な別の対象になっていなくてはならない。それができないのならば、一切対象を変更することはできない。 | #*対象を変更する場合、変更後にそのすべてが適正な別の対象になっていなくてはならない。それができないのならば、一切対象を変更することはできない。 | ||
#**例:[[戦場]]に[[あなた]]のクリーチャーが[[ゴブリンの捻術師/Goblin Flectomancer]]とクリーチャーAのみ、[[対戦相手]]のクリーチャーが2体(B,Cとする)のみのとき、対戦相手はAとBを対象に[[現実からの剥離/Peel from Reality]]を唱えた。この場合、ゴブリンの捻術師では対象をBからCに変更できない。変更時にあなたのクリーチャーがAしかおらず、Aを対象としていた部分で別の対象を選べないからである。 | #**例:[[戦場]]に[[あなた]]のクリーチャーが[[ゴブリンの捻術師/Goblin Flectomancer]]とクリーチャーAのみ、[[対戦相手]]のクリーチャーが2体(B,Cとする)のみのとき、対戦相手はAとBを対象に[[現実からの剥離/Peel from Reality]]を唱えた。この場合、ゴブリンの捻術師では対象をBからCに変更できない。変更時にあなたのクリーチャーがAしかおらず、Aを対象としていた部分で別の対象を選べないからである。 | ||
+ | #対象1つを変更する/change a target | ||
+ | #*基本的には1と同じ処理だが、変更できる対象は1つだけである。それ以外の対象は変更しない。 | ||
#任意の対象を変更する/change any targets | #任意の対象を変更する/change any targets | ||
#*基本的には1と同じ処理だが、「対象のうち一部を変更しない」ことを選べる。 | #*基本的には1と同じ処理だが、「対象のうち一部を変更しない」ことを選べる。 | ||
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#新しい対象を選ぶ/choose new targets | #新しい対象を選ぶ/choose new targets | ||
#*任意の数の対象について「対象をそのままにする」という選択ができる。それが不正な対象であってもかまわない。 | #*任意の数の対象について「対象をそのままにする」という選択ができる。それが不正な対象であってもかまわない。 | ||
− | #* | + | #*新たに選ぶ対象については、適正な対象でなくてはならず、そのまま残した対象を不正にさせてはいけない。1-3とは違い、元の対象と同じ対象を選んでもよい。 |
+ | #**例:「プレイヤー1人」と「そのプレイヤーが[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]するクリーチャー1体」を対象とする[[焼尽の猛火/Searing Blaze]]の新しい対象を(元の対象がすべて適正な状態で)選ぶ場合、「そのプレイヤーがコントロールするクリーチャー1体」をそのままに「プレイヤー1人」を別のプレイヤーに選び直すことはできない。その変更により、もう一方の対象が不正な対象となるからである。 | ||
+ | #**以前は新たに選ぶ対象のみのチェックしかしておらず、新たに対象を選ぶことで残した対象を不正にすることが可能であった。この挙動の奇妙さを和らげるため、2011年2月の[[総合ルール]]更新でそのまま残した対象もチェックするように拡張された。 | ||
==色の役割== | ==色の役割== | ||
− | 対象を変更する[[効果]]を生み出す[[カード]]は[[青]]に多く、中でも[[偏向/Deflection]]は[[第5版]]から[[第8版]]までの間[[基本セット]]に収録され続けてきた。しかし、近年では[[赤]]に増えており、さらに偏向が[[第9版]]に[[再録]]されなかった上に[[分流/Shunt]]が[[第10版]] | + | 対象を変更する[[効果]]を生み出す[[カード]]は[[青]]に多く、中でも[[偏向/Deflection]]は[[第5版]]から[[第8版]]までの間[[基本セット]]に収録され続けてきた。しかし、近年では[[赤]]に増えており、さらに偏向が[[第9版]]に[[再録]]されなかった上に[[分流/Shunt]]が[[第10版]]に再録されるなど、一時期は対象の変更を担当する[[色]]が青から赤に変わっていた。だが、その後[[基本セット2011]]では[[移し変え/Redirect]]が収録されており、現在では青と赤の両色の担当といえる。 |
== 参考 == | == 参考 == | ||
+ | *[http://mtg-jp.com/reading/wpn/001557/ WPN通信 第53回:週末イベント案内と、「対象の変更」について] ([[WotC]]) | ||
*[[ルーリング]] | *[[ルーリング]] | ||
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2019年7月12日 (金) 16:38時点における最新版
対象の変更(Change the Target)とは、対象をとる呪文や能力の対象を元々指定されていたものから別のものに変えることである。
目次 |
[編集] ルール
変更先の対象は、対象を変更させる呪文や能力の解決時に選ぶ。
変更後の対象に指定できるのは、対象を変更したい呪文や能力が対象に取れるものだけであり、不正な対象を選ぶことはできない。対象を変更したい呪文や能力がモードを持つものの場合、モードは変更されないため、選ばれたモードで対象に取れないものは指定できない。また、対象の数を変えることもできない。対象にダメージやカウンターを分配する呪文や能力の場合、その分配方法や対象の数を変更する事はできない。
ルール文章の書き方によって処理が少しずつ異なる。
- その(それらの)対象を変更する/change the target(s)
- 変更する先として、変更前とは別の適正な対象を選ばなくてはならない。
- 対象を変更する場合、変更後にそのすべてが適正な別の対象になっていなくてはならない。それができないのならば、一切対象を変更することはできない。
- 例:戦場にあなたのクリーチャーがゴブリンの捻術師/Goblin FlectomancerとクリーチャーAのみ、対戦相手のクリーチャーが2体(B,Cとする)のみのとき、対戦相手はAとBを対象に現実からの剥離/Peel from Realityを唱えた。この場合、ゴブリンの捻術師では対象をBからCに変更できない。変更時にあなたのクリーチャーがAしかおらず、Aを対象としていた部分で別の対象を選べないからである。
- 対象1つを変更する/change a target
- 基本的には1と同じ処理だが、変更できる対象は1つだけである。それ以外の対象は変更しない。
- 任意の対象を変更する/change any targets
- 基本的には1と同じ処理だが、「対象のうち一部を変更しない」ことを選べる。
- 変更しない対象は不正な対象でもかまわない。
- 新しい対象を選ぶ/choose new targets
- 任意の数の対象について「対象をそのままにする」という選択ができる。それが不正な対象であってもかまわない。
- 新たに選ぶ対象については、適正な対象でなくてはならず、そのまま残した対象を不正にさせてはいけない。1-3とは違い、元の対象と同じ対象を選んでもよい。
- 例:「プレイヤー1人」と「そのプレイヤーがコントロールするクリーチャー1体」を対象とする焼尽の猛火/Searing Blazeの新しい対象を(元の対象がすべて適正な状態で)選ぶ場合、「そのプレイヤーがコントロールするクリーチャー1体」をそのままに「プレイヤー1人」を別のプレイヤーに選び直すことはできない。その変更により、もう一方の対象が不正な対象となるからである。
- 以前は新たに選ぶ対象のみのチェックしかしておらず、新たに対象を選ぶことで残した対象を不正にすることが可能であった。この挙動の奇妙さを和らげるため、2011年2月の総合ルール更新でそのまま残した対象もチェックするように拡張された。
[編集] 色の役割
対象を変更する効果を生み出すカードは青に多く、中でも偏向/Deflectionは第5版から第8版までの間基本セットに収録され続けてきた。しかし、近年では赤に増えており、さらに偏向が第9版に再録されなかった上に分流/Shuntが第10版に再録されるなど、一時期は対象の変更を担当する色が青から赤に変わっていた。だが、その後基本セット2011では移し変え/Redirectが収録されており、現在では青と赤の両色の担当といえる。
[編集] 参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 1 ゲームの考え方
- 115 対象
- 115.7 呪文や能力の効果を変更することを認める効果や、呪文や能力の対象を新しく選ばせる効果が存在する。
- 115.7a 効果によってプレイヤーが呪文や能力について「その(それらの)対象を変更する/change the target(s)」場合、呪文や能力の対象は、他の適正な対象にだけ変更できる。対象を変更できない場合、元の対象がすでに不適正になっていたとしても、元の対象がそのまま対象 になったままになる。対象すべてを適正な別の対象に変更できない場合、それらの対象はすべて変更されずに元のまま残る。
- 115.7b 効果によってプレイヤーが呪文や能力について「対象1つを変更する/change a target」場合、rule 115.7a の記載に従うが、対象の中の(すべてを変更するかまったく変更しないかを選ぶのではなく)1つだけを変更することができる。
- 115.7c 効果によってプレイヤーが呪文や能力について「任意の対象を変更する/change any targets」場合、rule 115.7a の記載に従うが、対象の中の(すべてを変更するかまったく変更しないかを選ぶのではなく)任意の一部を変更することができる。
- 115.7d 効果によってプレイヤーが呪文や能力について「新しい対象を選ぶ/choose new targets」場合、そのプレイヤーはその現在の対象のうち望む数を、それが不正な対象であったとしても、そのままに残しておいてもよい。プレイヤーが新しく選んだ対象は適正でなければならないし、そのままに残してある対象を不適正にするものであってはならない。
- 115.7e 呪文や能力の対象を変更したり新しい対象を選んだりする場合、その変更が適正かどうかを判断するためには最終的に定められた対象だけを評価する。
- 115.7f 呪文や能力は、1つ以上のものを対象として(ダメージやカウンターなどの)効果を「分割/divide」したり「分配/distribute」したりすることがある。その種の呪文や能力のための対象を変更したり新しく選んだりする場合、元の分割を変更することはできない。
- 115.7 呪文や能力の効果を変更することを認める効果や、呪文や能力の対象を新しく選ばせる効果が存在する。
- 115 対象