タイムロードの審判/Trial of a Time Lord
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期限つきで3体追放できる点は同[[セット]]の[[時の裂け目/Crack in Time]]と似通っているが、こちらは[[トークン]]は選べない。有罪判決を下すには無罪より上回る必要があるため、[[多人数戦]]の場合は狙う[[対戦相手]]を絞ることで他の[[プレイヤー]]の協力を得たい。[[白]]なので[[ブレイゴの名代/Brago's Representative]]や[[投票の仲買人/Ballot Broker]]と併用できるため、多重投票で無理やり押し切る手もある。 | 期限つきで3体追放できる点は同[[セット]]の[[時の裂け目/Crack in Time]]と似通っているが、こちらは[[トークン]]は選べない。有罪判決を下すには無罪より上回る必要があるため、[[多人数戦]]の場合は狙う[[対戦相手]]を絞ることで他の[[プレイヤー]]の協力を得たい。[[白]]なので[[ブレイゴの名代/Brago's Representative]]や[[投票の仲買人/Ballot Broker]]と併用できるため、多重投票で無理やり押し切る手もある。 | ||
− | + | このカードの肝は第III章の存在である。[[パーマネント]]による一時追放は、通常戦場を離れた際には戻ってくるのが相場であるが、これは投票結果次第で戻ってこない可能性がある。政治的な駆け引きを抜きにしても、この戻ってこない可能性はプレイに制限をかけることができ、[[統率者]]への対策としても有用。 | |
− | + | 統率者は追放しても[[統率]][[領域]]に逃げられてしまうが、これに関しては追放能力が3回もあるため、それが過ぎるまでは統率者を戦場に出すのをためらわせることができる。よって「統率領域に逃がしてIII章が過ぎるのを待つ」か「追放されたままにし、有罪なら統率領域に逃がす」の2択を迫る格好になり、数[[ターン]]に渡って統率者を機能停止させることが可能。 | |
+ | *このエピソードではドクターは証拠集めのためにマトリックスと呼ばれる仮想空間で証拠集めをする(そして裁判そのものが仮想現実である)。これを反映しI~III章での一時的な追放効果、最後に裁判を行うというフレイバーになっている。 | ||
*基本的な[[ルール]]は[[払拭の光/Banishing Light#ルール]]を参照。 | *基本的な[[ルール]]は[[払拭の光/Banishing Light#ルール]]を参照。 | ||
+ | ==ストーリー== | ||
+ | '''タイムロードの審判/The Trial of a Time Lord'''は旧シリーズ第23シーズンの総称である。1986年放送、全4エピソード14話から構成される。 | ||
+ | 6代目ドクターはターディスごとタイムラインから引き抜かれ、タイムロードの裁判にかけられている。「タイムロードにふさわしくない行為」と時間の第一法則の違反だという。また、ドクターは他に様々な罪を犯したと裁判官に詰め寄られるが記憶がおぼろげで定かではない……さらにコンパニオンの[[ペリ・ブラウン/Peri Brown]]を見殺しにした罪や、エイリアンの虐殺疑惑までかけられてしまう。 | ||
+ | ドクターは証拠は捏造であり、何者かがタイムロードのスーパーコンピューターであるマトリックスを書き換えていると詰め寄るが、証拠がない。しかし裁判に[[再誕者、マスター/The Master, Formed Anew|マスター]]が乱入し、メル・ブッシュと冒険家サバロム・グリッツを召喚する。マスターはドクターに裏で[[ヴァリヤード/The Valeyard]]が糸を引いていると証言する。なぜ自分に協力するのかと問いだたされたマスターは、ヴァリヤードの正体は12回の再生を使い果たしたドクター自身であり、ヴァリヤードが最高評議会のメンバー({{Gatherer|id=635270}}中段の裁判官含むタイムロードの面々)を皆殺しにし、その地位を簒奪すればあらゆる宇宙の脅威を上回る存在になるという。 | ||
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+ | ドクターは冒険家サバロム・グリッツとマスターの助けを借りながら、仮想空間マトリックスで捏造の証拠を集めなくてはならない…… | ||
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+ | 6代目ドクターのシリーズは予算削減とマンネリ化により目新しさがなくなってしまい、視聴者数の減少が止まらない時期だった。 | ||
+ | BBCはあまりの事態に1年半もの間放送を中断させ、その間に番組製作の体制を整えるようにと言われて作られたシリーズである。しかし結果的に視聴者数の下落は歯止めがかからず、シリーズは中断されて[[6代目ドクター/The Sixth Doctor]]を降板させることが決定した。 | ||
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+ | そのためいくつか伏線は回収されないまま、かなり強引な終わり方をする。作品自体も休止明けからSF作品が急に裁判を始めたり、新しいコンパニオンが登場したりと視聴者の理解が追い付かない部分が多く、非常に評価が低かったが、ペリ・ブラウンのスキンヘッドのインパクトは当時の視聴者にとって「もっとも心臓に悪いシーン」としてトラウマになっている人もいる。{{Gatherer|id=635270}}にもI章の左側、ドクターの顔の左上と手前にうっすらと浮かんでいる。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[[一時的に追放するカード]]([[機能別カードリスト]]) | *[[一時的に追放するカード]]([[機能別カードリスト]]) | ||
*[[カード個別評価:ドクター・フー統率者デッキ]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:ドクター・フー統率者デッキ]] - [[レア]] | ||
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2025年1月18日 (土) 10:32時点における最新版
エンチャント — 英雄譚(Saga)
(この英雄譚(Saga)が出た際とあなたのドロー・ステップの後に、伝承(lore)カウンター1個を加える。IVの後に、生け贄に捧げる。)
I,II,III ― 対戦相手がコントロールしていてトークンでないクリーチャー1体を対象とする。これが戦場を離れるまで、それを追放する。
IV ― あなたから始めて各プレイヤーは「無罪」または「有罪」のいずれかに投票する。「有罪」がより多くの票を得たなら、これにより追放されている各カードのオーナーはそれぞれ、そのカードを自分のライブラリーの一番下に置く。
クリーチャーの一時的追放を繰り返し、最終章で投票が「有罪」なら追放したクリーチャーをライブラリーの一番下へ送る英雄譚。
期限つきで3体追放できる点は同セットの時の裂け目/Crack in Timeと似通っているが、こちらはトークンは選べない。有罪判決を下すには無罪より上回る必要があるため、多人数戦の場合は狙う対戦相手を絞ることで他のプレイヤーの協力を得たい。白なのでブレイゴの名代/Brago's Representativeや投票の仲買人/Ballot Brokerと併用できるため、多重投票で無理やり押し切る手もある。
このカードの肝は第III章の存在である。パーマネントによる一時追放は、通常戦場を離れた際には戻ってくるのが相場であるが、これは投票結果次第で戻ってこない可能性がある。政治的な駆け引きを抜きにしても、この戻ってこない可能性はプレイに制限をかけることができ、統率者への対策としても有用。
統率者は追放しても統率領域に逃げられてしまうが、これに関しては追放能力が3回もあるため、それが過ぎるまでは統率者を戦場に出すのをためらわせることができる。よって「統率領域に逃がしてIII章が過ぎるのを待つ」か「追放されたままにし、有罪なら統率領域に逃がす」の2択を迫る格好になり、数ターンに渡って統率者を機能停止させることが可能。
- このエピソードではドクターは証拠集めのためにマトリックスと呼ばれる仮想空間で証拠集めをする(そして裁判そのものが仮想現実である)。これを反映しI~III章での一時的な追放効果、最後に裁判を行うというフレイバーになっている。
- 基本的なルールは払拭の光/Banishing Light#ルールを参照。
[編集] ストーリー
タイムロードの審判/The Trial of a Time Lordは旧シリーズ第23シーズンの総称である。1986年放送、全4エピソード14話から構成される。
6代目ドクターはターディスごとタイムラインから引き抜かれ、タイムロードの裁判にかけられている。「タイムロードにふさわしくない行為」と時間の第一法則の違反だという。また、ドクターは他に様々な罪を犯したと裁判官に詰め寄られるが記憶がおぼろげで定かではない……さらにコンパニオンのペリ・ブラウン/Peri Brownを見殺しにした罪や、エイリアンの虐殺疑惑までかけられてしまう。 ドクターは証拠は捏造であり、何者かがタイムロードのスーパーコンピューターであるマトリックスを書き換えていると詰め寄るが、証拠がない。しかし裁判にマスターが乱入し、メル・ブッシュと冒険家サバロム・グリッツを召喚する。マスターはドクターに裏でヴァリヤード/The Valeyardが糸を引いていると証言する。なぜ自分に協力するのかと問いだたされたマスターは、ヴァリヤードの正体は12回の再生を使い果たしたドクター自身であり、ヴァリヤードが最高評議会のメンバー(イラスト中段の裁判官含むタイムロードの面々)を皆殺しにし、その地位を簒奪すればあらゆる宇宙の脅威を上回る存在になるという。
ドクターは冒険家サバロム・グリッツとマスターの助けを借りながら、仮想空間マトリックスで捏造の証拠を集めなくてはならない……
6代目ドクターのシリーズは予算削減とマンネリ化により目新しさがなくなってしまい、視聴者数の減少が止まらない時期だった。 BBCはあまりの事態に1年半もの間放送を中断させ、その間に番組製作の体制を整えるようにと言われて作られたシリーズである。しかし結果的に視聴者数の下落は歯止めがかからず、シリーズは中断されて6代目ドクター/The Sixth Doctorを降板させることが決定した。
そのためいくつか伏線は回収されないまま、かなり強引な終わり方をする。作品自体も休止明けからSF作品が急に裁判を始めたり、新しいコンパニオンが登場したりと視聴者の理解が追い付かない部分が多く、非常に評価が低かったが、ペリ・ブラウンのスキンヘッドのインパクトは当時の視聴者にとって「もっとも心臓に悪いシーン」としてトラウマになっている人もいる。イラストにもI章の左側、ドクターの顔の左上と手前にうっすらと浮かんでいる。