非常識な図体/Preposterous Proportions
ソーサリー
ターン終了時まで、あなたがコントロールしているすべてのクリーチャーは+10/+10の修整を受け警戒を得る。
緑の全体強化としては踏み荒らし/Overrunの系譜に当たるが、その修整値は恐ろしいほどに上昇。回避能力は与えないものの、1・2体も攻撃が通れば致命傷に繋がるのでクリーチャーの数で上回っている状況では文字通りのエンドカードになるし、回避能力を持つ小型クリーチャーを多少コントロールしているなら止めようの無いフィニッシャーを作り出すことも可能。仮に止めきられてもほぼ確実にチャンプブロックを強いる事になり、警戒も付与するので守りも疎かにせず、アンタップ状態のクリーチャーを一方的に全滅か、それに近い惨状まで差し出させる布告に似た作用になる。
活力の風/Vitalizing Windが構築で採用されていたことを考えれば、こちらも構築で採用できる可能性はありそうだが、当時よりも低いマナ域のカードパワーも向上しているのもあって流石に7マナは重すぎる。単に横並びさせて押しつぶすだけなら、トランプルも付与する旧来の踏み荒らし系カードに比べて重いだけのオーバーキルになりやすい。こちらはわずかな数の攻撃が通るだけでワンショットキルに届く奇襲性が持ち味なので、頭数以上に回避能力持ちやP/Tの値を参照するカードを展開できるかの方が重要となる。
リミテッドでは、緑の弱い環境においてフィニッシャーたりえる点を評価したくなるが、トランプルなど回避能力を持つ優秀なクリーチャーが少ないことに加え、強く競合する踏み荒らし/Overrunがアンコモンで収録されているためこのカードを優先する理由に乏しい。マナフラッド受けに乏しいカードプールということもあり7マナのこれを唱える前提のデッキを組むのも難しいが、青緑ではランプ・アーキタイプの弱さを補強する手段となりうるので比較的採用しやすい。他の色の組み合わせでは高評価は難しいが、最低限フィニッシャーになりうるということで安く拾える際はピックしてみてもいいだろう。
- 通常版のイラストでは巨大なリスの大群が大暴れしており、フレイバーテキストはウルザズ・レガシー版の樫の力/Might of Oaksから続く「リスによるどんぐり探し」というネタである。
彼らはどんぐりを探したがうまくゆかなかった。だが代わりに、魔法使いが残した試作品の薬の貯蔵所を見つけたのだった。
- ボーダーレス版のイラストでは巨大なワオキツネザルが大暴れしており、フレイバーテキストは透け羽の霊命/Hyalopterous Lemureから続く「悪霊/Lemure≠キツネザル/Lemur」による「巨大な悪霊だと思ったら巨大キツネザルだった」というネタである。日本語版はLemuresをキツネザルと誤訳しており、ネタが分からなくなっていると同時にある意味ネタに則っているとも言える。
「君が言うのはおそらく巨大キツネザルのことだろう、悪意ある精神を持ったあの……って、なんなんだあれは!?」
― 気取り屋ユーライア、最後の言葉
"I think you mean giant lemures, a type of malevolent spirit that . . . OH GODS, WHAT IS THAT?!"
― Uriah the Smug, last words