デベロップ・チーム
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デベロップ・チーム(Development Team)は、かつてマジックのセットごとに構成されていた制作チームの1つ。これは内部的な呼び名であり、外部から見るとその実態はゲーム・デザインであったため、基本セット2014の発表以来、クレジットでは最終ゲーム・デザイン&デベロップ(Final Game Design and Development)と表記していた。
チームはリード・デベロッパー(Lead Developer)と呼ばれるリーダーと、R&Dのメンバー数人から構成される。また、すべてのデザイン・チームの総責任者として主席デベロッパー(ヘッド・デベロッパー、Head Developer)が存在した。
デベロップ・チームの仕事は、主にデザイン・チームが作り上げたカードセットの原案が正しく機能するかどうかを確認し、カードデザインの調整を行っていくことである。単に調整するのではなく、そのセットがより良い出来になるように発展(デベロップ)させていく。楽しめるセットに仕上げるためには、時にはカードデザインを一から作り直すことすらある。
- 過去に主席デベロッパーを務めた人物には、Erik Lauer、Devin Low、Brian Schneider、Aaron Forsytheがいた。
問題点
そもそもデベロップ・チームが設立されたのは、初期の2年間のエキスパンションが社外のグループによってデザインされていたため、それをチェックするチームが必要だったからであった。その後、社内でデザイン・チームが組まれるようになってからもこの手法は長年続いていた。
しかし、
- マジックが歴史を重ねてデザイン手法が進化してくるにつれ、デザイン時期にされた作業のかなりの部分を、デベロップ時期の最初にやり直すことになっていた。
- クリエイティブ・チームによって割り当てられる絵などに能力を合わせる必要があるため、変更できる部分がどんどん狭まっていく。
- カードは常に調整され続けており、セットの正確な全体像を把握するのが困難であるにもかかわらずトーナメントへの影響を考慮しなければならない。
など「不可能なほど短い締め切りの中で多くの重要な仕事をしなければならなかった」という構造的問題があった。
これらを解決するため、デザイン・チームからの引き継ぎのための「デヴァイン/Devign」期間を設けたり、デベロップ期間をセットの整頓に注力する第1部と各フォーマットでのプレイテストに注力する第2部とに分け、間に中断を挟む(その間はリードデベロッパーだけがそのセットの担当であり続ける)などの解決策がとられることとなった。
しかし、当時の首席デベロッパーであったErik Lauerから、首席デザイナーMark Rosewaterへ「受け渡し時期を間違っているのではないか」と相談があり、またカラデシュ・ブロックにて問題のあるカードが多数見逃されて禁止カードを連発してしまったことも踏まえ、イクサランの相克およびドミナリアからは新たに展望デザイン・チーム、セット・デザイン・チーム、プレイ・デザイン・チームの3つが連繋して開発を行うことになった。
参考
- VISION DESIGN, SET DESIGN, AND PLAY DESIGN/展望デザイン、セット・デザイン、プレイ・デザイン(Making Magic -マジック開発秘話- 2017年10月23日 Mark Rosewater著)
- 開発部
- 用語集