拡張アート
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拡張アート(Altered Art, Extended-Art)とは、
- カードの枠部分など絵以外の部分に、絵に現れていない部分を描き加える芸術的な修正のこと。または、そのような加工が施されたカードのこと。#拡張アート (芸術的な修正)で解説する。
- いくつかのカードで見られる、1.の趣で制作された特殊なカード枠デザインのこと。#拡張アート (カード枠)で解説する。
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拡張アート (芸術的な修正)
シャドーアートと同様、カードを使ったゲーム以外の芸術的な楽しみ方の1つ。
本来、枠やタイプ行、文章欄などが印刷されている部分に、あたかもそこまでイラストが印刷されているかのように地続きにイラストを描き加えるのが基本(完成形はアーティファクトでない無色のカードをイメージしてもらえるとわかりやすい)。ファンによる自主制作が主だが、グランプリ会場などで行われているアーティストサイン会などで、元のイラストを手掛けたアーティスト自身が「本物の」拡張アートを施してくれる場合もある。
トーナメントでの使用
マジック・イベント規定により、拡張アートをはじめとする芸術的な修正を加えたカードは認定大会で容認され得るが、その修正が戦略的にほとんど意味をなさない場合に限られる。カードのイラストを識別できなくしていたり、戦略上意味のある情報を含んでいたり、問題のあるイラストを含んでいたりしてはならない。また、芸術的修正によってマナ・コストやカード名が隠れたり変わったりしていてはならない(マジック・イベント規定3.3)。
拡張アートを使用できるかどうか、またどの程度の修正が許容されるかの最終決定権限者は、そのイベントのヘッド・ジャッジである。
- 加工に用いられた塗料によってはカードの厚みが変化したり、吸湿による部分的な湾曲が発生し、マークドの不正行為と判断される恐れがある。トラブル防止のため、認定大会で使用したい場合は、事前にヘッド・ジャッジに確認を取るべきだろう。
- ジャッジのClaire Dupréは公式記事A Practical Approach to Handling Altered Cards[1][2]において、「(拡張アートは)トーナメントでの使用には相応しくない」と述べ、同時にどのような拡張であればトーナメントで適当であるかを解説している。
とは言え、より現実的な話をすれば、ジャッジをはじめとしたトーナメントスタッフや対戦相手に無用な手間を掛けさせる上に、不正行為のリスクを無為に背負うだけであるため、トーナメントでの使用は極力避けるのが無難である。
拡張アート (カード枠)
拡張アート枠(Extended-Art Frame)と呼ばれる、特殊なカード枠。あたかも拡張アートが施されたような印刷様式となっている。各種ブースターパックに封入される一部のカードがこの枠を持つ。
初出はアルティメットマスターズのUltimate Box Topper。その後、プレイヤーがブースターパックを開封する楽しみを増やす目的(→プロジェクト・ブースター・ファン)として、エルドレインの王権以降の本流のセットやブースターパック形式のサプリメント・セットでコレクター・ブースターに封入されるようになった。
ボーダーレス版プレインズウォーカーとボーダーレス版カード、およびショーケース・フレームに該当しない、各レアと神話レアに存在する。ボーダーレス版の仕様が無かったアルティメットマスターズのみ、プレインズウォーカーも拡張アート枠で印刷された。統率者レジェンズではアンコモンとコモンにも存在する。
- プレインズウォーカー・カードなどの縁までイラストが描かれたカードはボーダーレスを、セットごとに異なるデザインが施されたカード枠についてはショーケース・フレームの項を参照。
通常の枠デザインとの相違点
その他
- Magic: The Gathering Arenaで入手できるカード・スタイル(カード個別の装飾スキン)は、拡張アート風のデザインであることに加え、立体表現的演出が施されている。
脚注
- ↑ A Practical Approach to Handling Altered Cards(Daily MTG 2009年4月14日 Claire Dupré著)
- ↑ 【翻訳記事】 拡張アートカードを使用する為の実用的な試み(個人ブログ「電波な日記帳」、上の記事の和訳)