巣穴の煽動者/Warren Instigator
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二段攻撃を持ったゴブリンの従僕/Goblin Lackeyのようなゴブリン。
二段攻撃によって誘発型能力を2回誘発させられるので、上手く攻撃を通せばさらなる爆発力となる。1段目でゴブリンの女看守/Goblin Matronやゴブリンの首謀者/Goblin Ringleaderを、2段目でそれらのカードで手札に加えたゴブリンを出すという動きはもちろんのこと、1段目でゴブリンの酋長/Goblin Chieftainのようなロード能力持ちを出せば打点が一気に上昇して対戦相手の計算を大きく狂わせることもできる。このハマった時の爆発力が売りのカードであり、このカードの攻撃が通ったことで形成が逆転することもあったほど。
しかしマナ・コストが増えた分ブロッカーに阻まれる可能性が上がってしまった。ゴブリンの従僕はあくまでも1ターン目に戦場に出して2ターン目に攻撃するという流れが驚異的なのであって、その最大の強みが損なわれてしまったのは痛い。ゴブリンの従僕よりも火力などによるサポートが重要になる。
どちらかといえば「従僕は4枚しか入っていない」という対戦相手の心理的な盲点を突く「5枚目以降」のカードや、爆発力に期待して女看守からサーチするという形で用いられた。ただしあくまでも他に優秀なゴブリンがいてこそ強いカード。踏み倒し用のカードをデッキに入れれば入れるほど踏み倒し先が手札に来る可能性が減り、爆発力が落ちてしまう点には注意すること。
登場から2,3年ほどの間、レガシーでたまに見かけるカードだった。典型的な「上振れた時は強いが、そうでないとそんなに強くない」というカードであり、採用はプレイヤーの好みによるところが大きかった。
- かつてのレガシープレイヤーの間では、対ゴブリンの際に「従僕は絶対に通すな、通したらそのゲームはほぼ負けだ」という心がけがあり、何が何でも従僕(と霊気の薬瓶/Aether Vial)を通すまいと多少の損失を覚悟で対策カードを切ってくる相手も多かった。巣穴の煽動者はそういった戦略の裏をかくことができた。「従僕で除去を使いきってしまい、煽動者を防げなかったので負けた」だとか、「従僕と煽動者に除去を切ったが、実は手札には踏み倒し先がなかったので除去を切る意味がなかった」という事態を誘えるのだ。ただし対策に慣れている相手には弱かったため、採用はショップのメタやプレイヤーの好みによるところが大きかった。
- コストを踏み倒したくなるようなゴブリンが包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commanderくらいしかいなかったスタンダードでの活躍は皆無。そしてモダンでは制定当初はレガシーでのアドバンテージ源となった首謀者や女看守などがおらず、その後は戦略の変化や他の選択肢の充実、ゴブリン自体の凋落もあってさっぱり活躍しなかった。現在では統率者戦でゴブリンに大きく寄せた構築をする際に用いられることがほとんどである。
- ゴブリンの従僕はボガートの悪ふざけ/Boggart Shenanigansのようなクリーチャーでないゴブリン・パーマネント・カードも戦場に出せるが、こちらはクリーチャーしか戦場に出せない。
- デュエルデッキ:マーフォークvsゴブリンに新規イラストで収録された。