奥義

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'''奥義'''/''Ultimate''とは、[[プレインズウォーカー]]の[[忠誠度能力]]のうち、特に[[忠誠度]]消費が大きく効果も強力であるものの俗称。
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'''奥義'''/''Ultimate''<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/gatewatch-me-work-part-1-2016-01-11 Gatewatch Me Work, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0016296/ 私の仕事をゲートウォッチ その1]([[Making Magic]] [[2016年]]1月11日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>とは、[[プレインズウォーカー]]の[[忠誠度能力]]のうち、特に[[忠誠度]]消費が大きく[[効果]]も強力であるものの俗称。[[開発部]]でも用いられる用語である。
  
 
{{#card:Nicol Bolas, Planeswalker}}
 
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==概要==
 
==概要==
プレインズウォーカーの忠誠度能力はプラス能力、小マイナス能力、大マイナス能力の3つが最も基本的な組み合わせであり、このうち大マイナス能力が奥義と呼ばれる。
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プレインズウォーカーの忠誠度能力はプラス能力、小マイナス能力、大マイナス能力の3つが最も基本的な組み合わせであり<ref>[https://web.archive.org/web/20221005101410/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/play-design/designing-rivals-ixalan-planeswalkers-2018-01-19 Designing Rivals of Ixalan Planeswalkers(Internet Archive)]/[https://mtg-jp.com/reading/pd/0030174/ 『イクサランの相克』のプレインズウォーカーをデザインする](Play Design [[2018年]]1月19日 [[Melissa DeTora]]著)</ref>、このうち大マイナス能力が奥義と呼ばれる。
  
プラス能力を何度も[[起動]]して初めて使える能力であり、非常に派手かつ起動できればほぼ[[勝利]]できるような効果が持たされていることが多い。
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[[ギデオン・ジュラ/Gideon Jura]]のような奥義を持たないプレインズウォーカーもいる。[[灯争大戦]]でプレインズウォーカーのデザインが拡張されて以降は特に、奥義を持たないプレインズウォーカーが増えている。
  
一方で、[[ギデオン・ジュラ/Gideon Jura]]のような奥義を持たないプレインズウォーカーもいる。[[灯争大戦]]でプレインズウォーカーのデザインが拡張されて以降は特に、奥義を持たないプレインズウォーカーが増えている。
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プラス能力を何度も[[起動]]してようやく使える能力であるため、起動できれば[[勝利]]がほぼ確実になるような強力な効果が持たされていることが多い。ただし、プレインズウォーカー特化デッキでもない限り、奥義が起動できるのは既にゲームが優勢か、最低でも互角の状況であるときに限られる。実際には奥義がなくてもおおよそ勝てる[[オーバーキル]]な状況であることが多く、奥義そのものを目的にプレインズウォーカーが採用されることはあまりない。従ってプレインズウォーカーの強さの評価において奥義が地味、あるいは奥義を持たないことがマイナス評価になることはなく、様々な[[フォーマット]]で猛威を振るったあの[[王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns]]の大マイナス能力も、凶悪ではあるが奥義としてはまったく地味なものである。
  
そもそもプレインズウォーカー自体がミッドレンジ系等に使用されるカードタイプであるのに加え、プレインズウォーカー自身の能力で忠誠度を稼ぐ場合、奥義が使用可能になるのは早くとも7ターン目前後であるため、奥義を使用しうるデッキはもれなくミッドレンジ系統のデッキとなる。
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奥義のゲームデザイン上の最大の存在意義は「奥義起動は負けに直結するため、出された側は多少無理してでもプレインズウォーカーを排除せねばならない」という状況を作ることそのものである。これにより、戦闘では防御側有利となる[[マジック]]の基本構造に起因する(主に[[コントロールデッキ]]同士の)睨み合いの発生を防ぎ、よりアグレッシブなゲーム展開を促すことが期待されている。
  
奥義のデザインやバリエーションに富んでいる。そのままズバリ勝利する[[龍神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Dragon-God]]や、数[[ターン]]以内の決着を決定づける[[精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor]]のようなパターン、[[完成化した賢者、タミヨウ/Tamiyo, Compleated Sage]]など確実に勝利には貢献するがそれそのものには殺傷力がないものまである。
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*もちろん他の能力が強いのであれば、奥義が強いことは単純にプラス評価となる。[[ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria]]等、採用デッキの勝利プランの1つとして奥義がカウントされているカードも多数存在する。
 
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*実際の効果としては数[[ターン]]以内の決着を決定づける[[精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor]]のようなパターンが多いが、そのままズバリ勝利する[[龍神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Dragon-God]]や、勝利には貢献するがそれそのものに決定力がない[[完成化した賢者、タミヨウ/Tamiyo, Compleated Sage]]のようなものもあり、バリエーションは豊か。
但し、実際には、奥義を発動した=勝利確定とは限らない。ほとんどの奥義は「数ターン以内に勝利を確定させる」デザインであり、言い換えれば数ターンは猶予があるのである。特に[[ビートダウン]]を相手にした場合は、その猶予で[[ライフ]]を削りきられる可能性も高い。
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*小マイナス能力を連打するより強くなければ使われないので「起動できればほぼ確実に勝利できる」ぐらいでなければ意味がない一方、「『[[あなた]]は[[ゲーム]]に勝利する』を単に言葉を変えて書いているにすぎない」というデザイン上のジレンマを抱えているとも言われる。
*「起動できれば確実に勝利できる」ぐらいでなければ意味がないが、一方で『「[[あなた]]は[[ゲーム]]に勝利する」を単に言葉を変えて書いているにすぎない』というデザイン上のジレンマを抱えているとも言われる。
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*奥義には[[紋章]]を得る効果が多い。また紋章を得るプレインズウォーカーの効果はその多くが奥義によるものである。
 
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また、殆どの[[デッキ]]において、奥義そのものを目的にプレインズウォーカーが採用されることはない。実用上は発動まで時間がかかりすぎるためである。
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必然的にプレインズウォーカーの評価においても奥義の強さは重視されない傾向があり、あの[[王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns]]も奥義らしい奥義は持たない。
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奥義の実用上の最大の意義は「プレインズウォーカーを無視させないこと」と言っていいだろう。
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もちろん他の能力も強い上であれば奥義が強いに越したことはなく、[[ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria]]等、採用デッキの勝利プランの1つとして奥義がカウントされているカードも多数存在する。
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奥義を重視する場合は増殖を活用する手もある。
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ローリスクで継続的に増殖できる[[かき鳴らし鳥/Thrummingbird]]、プレインズウォーカーでありつつ増殖能力を持つ[[裏切りの棘、ヴラスカ/Vraska, Betrayal's Sting]]、プレインズウォーカーたちに増殖効果を付与する[[胆液月の篭手/Ichormoon Gauntlet]]等が主な候補か。
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*[[紋章]]を得る効果はほとんどが奥義であるが、一部例外は存在する。
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==脚注==
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==参考==
 
==参考==
 
*[[用語集]]
 
*[[用語集]]

2024年1月24日 (水) 15:45時点における最新版

奥義/Ultimate[1]とは、プレインズウォーカー忠誠度能力のうち、特に忠誠度消費が大きく効果も強力であるものの俗称。開発部でも用いられる用語である。


Nicol Bolas, Planeswalker / プレインズウォーカー、ニコル・ボーラス (4)(青)(黒)(黒)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — ボーラス(Bolas)

[+3]:クリーチャーでないパーマネント1つを対象とし、それを破壊する。
[-2]:クリーチャー1体を対象とし、それのコントロールを得る。
[-9]:プレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。プレインズウォーカー、ニコル・ボーラスはそれに7点のダメージを与える。そのプレイヤーかそのプレインズウォーカーのコントローラーはカードを7枚捨て、その後パーマネントを7つ生け贄に捧げる。

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[編集] 概要

プレインズウォーカーの忠誠度能力はプラス能力、小マイナス能力、大マイナス能力の3つが最も基本的な組み合わせであり[2]、このうち大マイナス能力が奥義と呼ばれる。

ギデオン・ジュラ/Gideon Juraのような奥義を持たないプレインズウォーカーもいる。灯争大戦でプレインズウォーカーのデザインが拡張されて以降は特に、奥義を持たないプレインズウォーカーが増えている。

プラス能力を何度も起動してようやく使える能力であるため、起動できれば勝利がほぼ確実になるような強力な効果が持たされていることが多い。ただし、プレインズウォーカー特化デッキでもない限り、奥義が起動できるのは既にゲームが優勢か、最低でも互角の状況であるときに限られる。実際には奥義がなくてもおおよそ勝てるオーバーキルな状況であることが多く、奥義そのものを目的にプレインズウォーカーが採用されることはあまりない。従ってプレインズウォーカーの強さの評価において奥義が地味、あるいは奥義を持たないことがマイナス評価になることはなく、様々なフォーマットで猛威を振るったあの王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crownsの大マイナス能力も、凶悪ではあるが奥義としてはまったく地味なものである。

奥義のゲームデザイン上の最大の存在意義は「奥義起動は負けに直結するため、出された側は多少無理してでもプレインズウォーカーを排除せねばならない」という状況を作ることそのものである。これにより、戦闘では防御側有利となるマジックの基本構造に起因する(主にコントロールデッキ同士の)睨み合いの発生を防ぎ、よりアグレッシブなゲーム展開を促すことが期待されている。

[編集] 脚注

  1. Gatewatch Me Work, Part 1/私の仕事をゲートウォッチ その1Making Magic 2016年1月11日 Mark Rosewater著)
  2. Designing Rivals of Ixalan Planeswalkers(Internet Archive)/『イクサランの相克』のプレインズウォーカーをデザインする(Play Design 2018年1月19日 Melissa DeTora著)

[編集] 参考

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