アーデンベイル/Ardenvale
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− | [[エルドレイン/Eldraine#王国/The Realm|王国/The Realm]]の畑と牧草地を見下ろす丘の上に、[[アーデンベイル城/Castle Ardenvale]]が置かれている。その大きな白い壁の中には、手入れされた芝生と、正確で緑豊かな庭園が広がる。城の中央塔の最上階近くでは、[[#遺物|忠誠の円環/The Circle of Loyalty]]が何十人もの忠実な衛兵によって守られている。 | + | [[エルドレイン/Eldraine#王国/The Realm|王国/The Realm]]の畑と牧草地を見下ろす丘の上に、[[アーデンベイル城/Castle Ardenvale#ストーリー|アーデンベイル城/Castle Ardenvale]]が置かれている。その大きな白い壁の中には、手入れされた芝生と、正確で緑豊かな庭園が広がる。城の中央塔の最上階近くでは、[[#遺物|忠誠の円環/The Circle of Loyalty]]が何十人もの忠実な衛兵によって守られている。 |
アーデンベイルは王国の平和の標であり、象徴的な意味でも文字通りの意味でも、権力の対象として君臨している。その名を口にするだけで、話し手とその仲間の周りに薄い守護魔法が織り込まれると考えられている。 | アーデンベイルは王国の平和の標であり、象徴的な意味でも文字通りの意味でも、権力の対象として君臨している。その名を口にするだけで、話し手とその仲間の周りに薄い守護魔法が織り込まれると考えられている。 | ||
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+ | *アーデンベイルは元々[[次元/Plane|次元]]そのものの名として考案されていたものである。[[クリエイティブ・チーム]]がこの名前を気に入っていたため、次元名がエルドレインに変更された後も宮廷の名として残された<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/trivial-pursuit-whats-in-a-name Trivial Pursuit: What's in a Name?]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0036598/ トリビアの研究 ― 名前に何がある?]([[Making Magic]] [[2023年]]1月9日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。 | ||
==美徳== | ==美徳== | ||
アーデンベイルは忠誠という中心的な美徳の上に築かれている。この宮廷にとって、忠誠とは他の美徳を支える関係と信頼の基盤であり、誰であれ役を担う者に対する単なる奴隷的服従ではない。 | アーデンベイルは忠誠という中心的な美徳の上に築かれている。この宮廷にとって、忠誠とは他の美徳を支える関係と信頼の基盤であり、誰であれ役を担う者に対する単なる奴隷的服従ではない。 | ||
− | + | 忠誠を持って他者を信頼し支える能力がなければ、人々の間に真の調和はあり得ず、調和がなければ真の美徳もあり得ない。エゴは忠誠の敵である。なぜなら、それは信頼と調和の基盤を傷つけるからだ。したがって、アーデンベイルの[[騎士]]は利己的な思考や欲望を捨てることで、美徳を完全なものとするように努めている。 | |
==騎士== | ==騎士== | ||
アーデンベイルの騎士は他のどの宮廷の騎士よりも忠誠に厚い――統治者に対する忠誠のみならず、互いに対する忠誠に、そしてこの宮廷を構成する共同体全体に対する忠誠に。真の騎士の忠誠は、傲慢あるいは自分本位であるどのような意識にも打ち勝つ。勝利は個々の構成員ではなく集団に属し、単独の騎士の栄光でさえも概してアーデンベイルのものになる。 | アーデンベイルの騎士は他のどの宮廷の騎士よりも忠誠に厚い――統治者に対する忠誠のみならず、互いに対する忠誠に、そしてこの宮廷を構成する共同体全体に対する忠誠に。真の騎士の忠誠は、傲慢あるいは自分本位であるどのような意識にも打ち勝つ。勝利は個々の構成員ではなく集団に属し、単独の騎士の栄光でさえも概してアーデンベイルのものになる。 | ||
− | 戦闘におけるアーデンベイルの騎士は猛々しく、集団で戦うときは尚更そうなる。彼らが単独で探索に赴くことは滅多になく、忠誠は敵の手中に置き去りにされる騎士がいないことを意味する。戦闘や[[ | + | 戦闘におけるアーデンベイルの騎士は猛々しく、集団で戦うときは尚更そうなる。彼らが単独で探索に赴くことは滅多になく、忠誠は敵の手中に置き去りにされる騎士がいないことを意味する。戦闘や[[僻境/The Wilds]]の探索に従事していないときは、アーデンベイルの騎士は共に過ごす時間や会話のために宮廷に集まることを好む。そういったものが、他の何よりも大切にしている宝物なのだ。 |
世界に前向きな変化をもたらそうとする旅人を探す必要はない。王国の守護者として、アーデンベイルの騎士はしばしば、あらゆる種類の魔法の危険から無辜の民を守るために、近方にも遠方にも派遣される。アーデンベイルの王国への忠誠は、他の宮廷が危機に陥ったときに多くの場合で最初に助けを求められることを意味する。 | 世界に前向きな変化をもたらそうとする旅人を探す必要はない。王国の守護者として、アーデンベイルの騎士はしばしば、あらゆる種類の魔法の危険から無辜の民を守るために、近方にも遠方にも派遣される。アーデンベイルの王国への忠誠は、他の宮廷が危機に陥ったときに多くの場合で最初に助けを求められることを意味する。 | ||
==遺物== | ==遺物== | ||
− | アーデンベイル城の中心部には、永遠に燃える銀炎でできた魔法の環がある。これは[[忠誠の円環/The Circle of Loyalty]] | + | アーデンベイル城の中心部には、永遠に燃える銀炎でできた魔法の環がある。これは[[忠誠の円環/The Circle of Loyalty#ストーリー|忠誠の円環/The Circle of Loyalty]]として知られる。アーデンベイルで騎士に任命されるためには、志願者はこの炎をくぐらなければならない。その魔法は利己的な人間や高慢な動機を看破できるからだ。炎を無傷で通り抜けた者は値すると見なされ、円環の中央で騎士号を授かる。燃え始めた者は速やかに引っ張り出されて治療されるが、もう一度円環の試練に挑むのを許されることは滅多にない。 |
忠誠の円環はアーデンベイルの騎士と魔道士に、味方を癒し、敵を聖なる炎で討ち倒す力を吹き込む。忠誠の魔法は集団で唱えるとより強力になり、騎士の間に、本質的に互いを守る力を与える見えない絆を築く。円環に立てた誓いには魔法的な確実性が吹き込まれており、そのような誓いを破った者はただちにアーデンベイルから追放される。 | 忠誠の円環はアーデンベイルの騎士と魔道士に、味方を癒し、敵を聖なる炎で討ち倒す力を吹き込む。忠誠の魔法は集団で唱えるとより強力になり、騎士の間に、本質的に互いを守る力を与える見えない絆を築く。円環に立てた誓いには魔法的な確実性が吹き込まれており、そのような誓いを破った者はただちにアーデンベイルから追放される。 | ||
==統治者== | ==統治者== | ||
− | 崇王/High | + | [[エルドレイン/Eldraine#崇高の玉座/The High Throne|崇王/High King]]、[[アルジェナス・ケンリス/Algenus Kenrith]]は王国全体の統治者であると同時に、アーデンベイルの統治者でもある。その妃たる女王[[リンデン・ケンリス/Linden Kenrith]]もまた、アルジェナスとともにアーデンベイルを統治している。 |
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+ | [[新ファイレクシア/New Phyrexia]]の侵攻でケンリス夫妻が崩御すると息子の[[ウィル・ケンリス/Will Kenrith (ストーリー)|ウィル・ケンリス/Will Kenrith]]が王位を継いだが、彼は[[ヴァントレス/Vantress]]に移り住んでいる。 | ||
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;エルドレインの王権 [[プレインズウォーカーデッキ]] | ;エルドレインの王権 [[プレインズウォーカーデッキ]] | ||
:[[駐屯地のグリフィン/Garrison Griffin]] | :[[駐屯地のグリフィン/Garrison Griffin]] | ||
+ | ;[[エルドレインの森]] | ||
+ | :[[不気味な干渉/Eerie Interference]]、[[眠りの救済者/Savior of the Sleeping]] | ||
+ | ;[[おとぎ話]] | ||
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===登場作品・登場記事=== | ===登場作品・登場記事=== | ||
+ | ;[[エルドレインの王権]] | ||
*[[Throne of Eldraine: The Wildered Quest]](小説) | *[[Throne of Eldraine: The Wildered Quest]](小説) | ||
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/planeswalkers-guide-eldraine-2019-10-31 Planeswalkers Guide to Eldraine]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0033430/ プレインズウォーカーのためのエルドレイン案内](Feature [[2019年]]10月31日 [[Chris Mooney]]著) | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/planeswalkers-guide-eldraine-2019-10-31 Planeswalkers Guide to Eldraine]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0033430/ プレインズウォーカーのためのエルドレイン案内](Feature [[2019年]]10月31日 [[Chris Mooney]]著) | ||
− | + | ;[[エルドレインの森]] | |
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/magic-story/episode-1-pure-of-heart Wilds of Eldraine | Episode 1: Pure of Heart]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/WOE/0037126/ 第1話 純なる心](Magic Story [[2023年]]8月3日 [[K. Arsenault Rivera]]著) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/magic-story/episode-3-two-great-banquets Wilds of Eldraine | Episode 3: Two Great Banquets]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/WOE/0037138/ 第3話 二つのもてなし](Magic Story 2023年8月10日 K. Arsenault Rivera著) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/magic-story/episode-5-broken-oaths Wilds of Eldraine | Episode 5: Broken Oaths]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/WOE/0037148/ 第5話 破られた誓約](Magic Story 2023年8月14日 K. Arsenault Rivera著) | ||
+ | ==脚注== | ||
+ | <references /> | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[[背景世界/ストーリー用語]] | *[[背景世界/ストーリー用語]] |
2023年9月18日 (月) 18:21時点における最新版
- アーデンベイル/Ardenvale(白)
- ヴァントレス/Vantress(青)
- ロークスワイン/Locthwain(黒)
- エンバレス/Embereth(赤)
- ギャレンブリグ/Garenbrig(緑)
アーデンベイル/Ardenvaleは、エルドレイン/Eldraineの五つの宮廷の一つ。
目次 |
[編集] 概要
白の宮廷。忠誠/Loyaltyを最も重要な美徳とする。紋章は円環状の炎(イラスト)。
王国/The Realmの畑と牧草地を見下ろす丘の上に、アーデンベイル城/Castle Ardenvaleが置かれている。その大きな白い壁の中には、手入れされた芝生と、正確で緑豊かな庭園が広がる。城の中央塔の最上階近くでは、忠誠の円環/The Circle of Loyaltyが何十人もの忠実な衛兵によって守られている。
アーデンベイルは王国の平和の標であり、象徴的な意味でも文字通りの意味でも、権力の対象として君臨している。その名を口にするだけで、話し手とその仲間の周りに薄い守護魔法が織り込まれると考えられている。
- アーデンベイルは元々次元そのものの名として考案されていたものである。クリエイティブ・チームがこの名前を気に入っていたため、次元名がエルドレインに変更された後も宮廷の名として残された[1]。
[編集] 美徳
アーデンベイルは忠誠という中心的な美徳の上に築かれている。この宮廷にとって、忠誠とは他の美徳を支える関係と信頼の基盤であり、誰であれ役を担う者に対する単なる奴隷的服従ではない。
忠誠を持って他者を信頼し支える能力がなければ、人々の間に真の調和はあり得ず、調和がなければ真の美徳もあり得ない。エゴは忠誠の敵である。なぜなら、それは信頼と調和の基盤を傷つけるからだ。したがって、アーデンベイルの騎士は利己的な思考や欲望を捨てることで、美徳を完全なものとするように努めている。
[編集] 騎士
アーデンベイルの騎士は他のどの宮廷の騎士よりも忠誠に厚い――統治者に対する忠誠のみならず、互いに対する忠誠に、そしてこの宮廷を構成する共同体全体に対する忠誠に。真の騎士の忠誠は、傲慢あるいは自分本位であるどのような意識にも打ち勝つ。勝利は個々の構成員ではなく集団に属し、単独の騎士の栄光でさえも概してアーデンベイルのものになる。
戦闘におけるアーデンベイルの騎士は猛々しく、集団で戦うときは尚更そうなる。彼らが単独で探索に赴くことは滅多になく、忠誠は敵の手中に置き去りにされる騎士がいないことを意味する。戦闘や僻境/The Wildsの探索に従事していないときは、アーデンベイルの騎士は共に過ごす時間や会話のために宮廷に集まることを好む。そういったものが、他の何よりも大切にしている宝物なのだ。
世界に前向きな変化をもたらそうとする旅人を探す必要はない。王国の守護者として、アーデンベイルの騎士はしばしば、あらゆる種類の魔法の危険から無辜の民を守るために、近方にも遠方にも派遣される。アーデンベイルの王国への忠誠は、他の宮廷が危機に陥ったときに多くの場合で最初に助けを求められることを意味する。
[編集] 遺物
アーデンベイル城の中心部には、永遠に燃える銀炎でできた魔法の環がある。これは忠誠の円環/The Circle of Loyaltyとして知られる。アーデンベイルで騎士に任命されるためには、志願者はこの炎をくぐらなければならない。その魔法は利己的な人間や高慢な動機を看破できるからだ。炎を無傷で通り抜けた者は値すると見なされ、円環の中央で騎士号を授かる。燃え始めた者は速やかに引っ張り出されて治療されるが、もう一度円環の試練に挑むのを許されることは滅多にない。
忠誠の円環はアーデンベイルの騎士と魔道士に、味方を癒し、敵を聖なる炎で討ち倒す力を吹き込む。忠誠の魔法は集団で唱えるとより強力になり、騎士の間に、本質的に互いを守る力を与える見えない絆を築く。円環に立てた誓いには魔法的な確実性が吹き込まれており、そのような誓いを破った者はただちにアーデンベイルから追放される。
[編集] 統治者
崇王/High King、アルジェナス・ケンリス/Algenus Kenrithは王国全体の統治者であると同時に、アーデンベイルの統治者でもある。その妃たる女王リンデン・ケンリス/Linden Kenrithもまた、アルジェナスとともにアーデンベイルを統治している。
新ファイレクシア/New Phyrexiaの侵攻でケンリス夫妻が崩御すると息子のウィル・ケンリス/Will Kenrithが王位を継いだが、彼はヴァントレス/Vantressに移り住んでいる。
[編集] 登場
[編集] 登場カード
[編集] カード名に登場
- エルドレインの王権
- アーデンベイルの聖騎士/Ardenvale Paladin、アーデンベイルの戦術家/Ardenvale Tactician、アーデンベイル城/Castle Ardenvale
- エルドレインの森
- アーデンベイルの忠義/Ardenvale Fealty
- エルドレインの森統率者デッキ
- アーデンベイルの宮廷/Court of Ardenvale
[編集] フレイバー・テキストに登場
- エルドレインの王権
- 耳の痛い静寂/Deafening Silence、王権のための結集/Rally for the Throne、銀炎の儀式/Silverflame Ritual、立派な騎士/Worthy Knight、血霞のクズリ/Bloodhaze Wolverine、焦熱の竜火/Scorching Dragonfire、アーデンベイル城/Castle Ardenvale
- エルドレインの王権 プレインズウォーカーデッキ
- 駐屯地のグリフィン/Garrison Griffin
- エルドレインの森
- 不気味な干渉/Eerie Interference、眠りの救済者/Savior of the Sleeping
- おとぎ話
- グリフィンの高楼/Griffin Aerie
[編集] 登場作品・登場記事
- Throne of Eldraine: The Wildered Quest(小説)
- Planeswalkers Guide to Eldraine/プレインズウォーカーのためのエルドレイン案内(Feature 2019年10月31日 Chris Mooney著)
- Wilds of Eldraine | Episode 1: Pure of Heart/第1話 純なる心(Magic Story 2023年8月3日 K. Arsenault Rivera著)
- Wilds of Eldraine | Episode 3: Two Great Banquets/第3話 二つのもてなし(Magic Story 2023年8月10日 K. Arsenault Rivera著)
- Wilds of Eldraine | Episode 5: Broken Oaths/第5話 破られた誓約(Magic Story 2023年8月14日 K. Arsenault Rivera著)