長老ガーガロス/Elder Gargaroth
クリーチャー — ビースト(Beast)
到達、警戒、トランプル
このクリーチャーが攻撃するかブロックするたび、以下から1つを選ぶ。
・緑の3/3のビースト(Beast)・クリーチャー・トークン1体を生成する。
・あなたは3点のライフを得る。
・カード1枚を引く。
6/6
5マナ6/6の良好なサイズにメリット能力をこれでもかと詰め込まれたビースト(→流し台型デザイン)。
3つのモードがある強力な戦闘誘発能力を持ち、警戒と大きなサイズの組み合わせにより殴り続けつつアドバンテージを取る事ができる。巨大サイズで活きてくるトランプルと到達はどちらも気休めにとどまらない存在であり、3つのキーワード能力の噛み合わせがよい。ただし除去耐性は無いので何もせずに退場も珍しくないし、大振りなのでカウンターやバウンスによるテンポロスも怖い。
誘発能力は攻撃もしくはブロックを誘発条件とし、全体的に戦況や展開を安定させる方向性を持つ。このため攻防に多彩な使い方ができるカードに見えるが、実際はアグロ相手の壁役・ダメージレース役としてかなり特化された防御的デザインをしている。特にダメージ除去に依存する赤単アグロや緑単アグロには非常に相性がよい。
登場直後のスタンダードではシミック・ランプやティムール再生がサイドボードにこれを投入し、アグロデッキの攻勢を押し止める中継ぎの役を果たした。緑単アグロでもアグロ同士のミラーマッチ用に採用される。
ローテーション後のスタンダードでも引き続きティムール・アドベンチャーやスゥルタイ根本原理のサイドボードに採用される。スゥルタイ根本原理ではメタゲームの変遷によってメインデッキでの登用が増えていった。
無情な行動/Heartless Act・切り落とし/Chop Down・軽蔑的な一撃/Disdainful Strokeで対処される脆さこそあるが一度定着すれば小型~中型クリーチャーを強く牽制でき、単色ゆえに出現の根本原理/Emergent Ultimatumで持ってこられる点で鎖を解かれしもの、ポルクラノス/Polukranos, Unchainedに勝る。しかし6点火力のバーニング・ハンズ/Burning Handsが登場したのちはやや価値を落とした。
モダンのグルールムーンでも対コントロールの栄光をもたらすもの/Glorybringerに対して速いデッキ相手のこちら、というように5マナ圏フィニッシャーとして使い分けが見られた。
リミテッドでは当然ボムレア。直接的な除去耐性は無いが金屑化/Turn to Slagなど赤の主要火力の射程圏外であり、警戒により素早い反応/Swift Responseや心酔させる掌握/Enthralling Holdなども躱すことができ信頼性は高い。相手が警戒して対処札を温存する2戦目以降はこちらもレインジャーの悪知恵/Ranger's Guileを握っていれば確実。
- プレビュー段階や登場直後は評価の低かったカード。「除去耐性もETB能力も無いカードは戦場に出てすぐに除去されてしまえばテンポロスが大きい」という考えによる。登場直後のスタンダードでは強力なバウンス持ちである時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerが禁止されていなかったことや、害悪な掌握/Noxious Graspなど基本セット2020の色対策カードサイクルの存在がこの認識に拍車をかけた。
- しかし実際は上述のようにアグロ対策でサイドボードから投入されることが主であり、苦手なカードに出くわす確率は低い。確かに2マナ除去によってテンポよく対処される恐れはあるが、ティムール再生がサイドボード後に投入する事例のように、相手に「除去を残したいが、コンボには無力」というジレンマを発生させることもできる。ローテーション後も上記の通り環境に定着し、存在感を発揮した。
- この躍進が強く印象に残ったプレイヤーも多かったようで、「除去されると損だが動き出せば強いカード」の例として時折引き合いに出されることがある。同様なカードは過去にも悪斬の天使/Baneslayer Angelなどが存在する。