サイクリング
| サイクリング/Cycling | |
|---|---|
| 種別 | 起動型能力 |
| 登場セット | 多数 |
| CR | CR:702.29 |
サイクリング/Cyclingは、ウルザ・ブロックで初登場したキーワード能力。その能力を持つカードが手札にある場合にのみ機能する起動型能力である。
ソーサリー
白の4/4の飛行を持つ天使(Angel)クリーチャー・トークンをX体生成する。
サイクリング(2)(白)((2)(白),このカードを捨てる:カードを1枚引く。)
あなたが正義の命令をサイクリングしたとき、あなたは(X)を支払ってもよい。そうした場合、白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンをX体生成する。
定義
[編集]サイクリング [コスト]/Cycling [コスト]は、「[コスト], このカードを捨てる:カードを1枚引く。」を意味する。
「プレイヤーが[カード]をサイクリングしたとき、/When player cycle [card]」とは、「プレイヤーが[カード]をサイクリング能力の起動コストを支払うために捨てたとき、」を意味する。
タイプ・サイクリングはサイクリング能力の一種である。サイクリングに影響を与える効果はタイプ・サイクリングにも影響を与える。
解説
[編集]テンペストの開発中にRichard Garfieldによって考案されたキーワード能力[1]。手札で不要であればそれを捨て、別のカードを引くことができる。
ウルザ・ブロック、オンスロート・ブロック、未来予知、アラーラの断片ブロック、アモンケット・ブロック、モダンホライゾン、イコリア:巨獣の棲処、統率者2020、モダンホライゾン2と数多くのカード・セットで再登場しており、ニューカペナの街角からは落葉樹メカニズムに位置付けられた。
- タイプ・サイクリングに関しての解説はそちらを参照のこと。
ルール
[編集]- 起動型能力なので、対抗呪文/Counterspellなどの呪文のみを対象とするカウンター呪文では、サイクリングを打ち消すことはできない。もみ消し/Stifleのように、起動型能力を対象に取るカウンター呪文でなら、打ち消すことができる。
- サイクリングすることが誘発条件である能力は、サイクリングによるドローの前に解決される。詳細はサイクリング誘発型能力を参照。
- サイクリングを持つパーマネントは、手札に無くてもサイクリングを持っていることに注意。例えば、サイクリングは「マナを生み出さない起動型能力」なので、サーボの網/Tsabo's Webがあるとサイクリングランドはアンタップできない。
- アモンケット・ブロックのカードには「あなたがカードを1枚サイクリングするか捨てるたび」と書かれた誘発条件がある。これらはサイクリングをしたときに1回だけ誘発する。
利用
[編集]特定の状況下でしか機能しないようなカードは、効果が強力でも、その「特定の状況」が来ないと腐ってしまうというジレンマを抱えている。ドロー系カードでフォローするという手もあるが、無駄カードになってしまうということに変わりは無い。そこで、腐りやすいカードに手札入れ替えの能力を持たせて自己完結させ、融通を効く様にしたのがサイクリングである。
サイクリングの再登場のたびに有用なカードが増加し、加えてサイクリングと相性の良いカード(手札を捨てることや墓地を参照するカードなど)も増加したことにより、さまざまな環境で使用されるようになった。
セットごとの特徴
[編集]- ウルザ・ブロック
- ウルザ・ブロックで登場した時は、サイクリング・コストはどのカードも一律で(2)であった。
- しかしサイクリングを得た代償にマナ・コストが重くなっているなど素の性能が悪いものが多く、同類の効果の汎用カードの単なる劣化版と見られることも多かった。波動機/Fluctuator関連のコンボデッキを除けば、野生の犬/Wild Dogsや誤算/Miscalculationなどの、サイクリングを除外しても効果的なカードが使用されるにとどまった。
- オンスロート・ブロック
- キーワード能力として初めて再録され、大きく発展した[2]。サイクリング・コストが(2)以外のものが増え、色マナを含むものも現れた
- サイクリング誘発型能力が登場し、稲妻の裂け目/Lightning Riftなどサイクリングを参照するカードの存在もあり、アストログライドのようにこのギミックを中核に据えたデッキまで登場するに至った。また、スカージで登場した土地サイクリングも序盤の安定化と終盤のフィニッシャー確保を兼ね、いくつかのコントロールデッキで使われていた。
- 時のらせんブロック
- 新規では未来予知にのみ登場。マナ以外をコストとするものはここで登場した2種類のみである。また、土地サイクリングを拡張したタイプ・サイクリングが定義された。
- アラーラの断片ブロック
- アラーラの断片ではサイクリング誘発型能力が圧倒する呪文のサイクルで再登場。そのカードと異なる色のマナをサイクリング・コストに含むのはこれらが初である。コンフラックスでは、タイプ・サイクリングがさらに拡張され、基本土地サイクリングが登場した。アラーラ再誕では、タイプ・サイクリングを2つ持つカードや、サイクリング・コストに混成マナ・シンボルを含むものが登場した。
- アモンケット・ブロック
- サイクリングデュアルランドを作りたいとErik Lauerが提言したことが、同ブロックでサイクリングが導入されるきっかけとなった。
- フレイバーに乏しいという反対意見もあったが、アモンケット/Amonkhetの過酷な世界観を表すためにふさわしいこと、およびイニストラードを覆う影ブロックの昂揚をサポートできる点から採用が決定された[3]。
- 同ブロックでは「あなたがカードを捨てるたび」ではなく「あなたがカードを1枚サイクリングするか捨てるたび」という書式が使われている。前者でも機能的には問題ないが、サイクリングとシナジーすることに気づかないプレイヤーが多かったため、このような書式になった引用エラー: 無効な
<ref>タグです。名前に単なる整数は使用できません。説明的なものにしてください。 - 理解の助けになることを狙ったものだったが、実際にはこの書式はプレイヤーを混乱させるものだったため、イコリア:巨獣の棲処および統率者2020以降では単に「カードを捨てるたび」という書式に戻った[4]。
- 統率者2016
- 長らくマナを要求するサイクリング・コストの下限値は色マナなら1点、不特定マナなら2点であったが、統率者2016で基本土地サイクリング(1)を持つ灰のやせ地/Ash Barrensが登場。
- イコリア:巨獣の棲処
- セットのテーマの一つである「大型クリーチャー」をデッキに多く入れやすくするため、手札でそれらが腐りにくくなるメカニズムとして採用された[5]。
- 同セットでは、通常のサイクリングにもコストが(1)であるものが多数登場した。これは3色デッキでもよりスムーズに手札交換をできるようにする狙いがある[6]。
- 色のうえでは全色に割り当てられているが、赤白ではリミテッドのテーマとなっている。
- 同日発売の時を超えた知恵/Timeless Wisdom(統率者2020)でも青赤白のテーマとして扱われている。
- 霊気走破
- 霊気走破ではデスレースがテーマとされ、(自転車に)乗るサイクリングに掛けた意味でもセットメカニズムとして着目された。サイクリング誘発型能力を持つカードの他、カードを捨てることを参照するカードも収録された。
その他
[編集]- サイクリングはプレイ感が良いためプレイヤーからの評判が高く、ストーム値は3である[7]。そのため上述したように数多くのカード・セットに登場しているが、長らく常磐木はおろか落葉樹にもなっていなかった[8]。この理由についてMark Rosewaterは、常磐木化できるキーワードの上限数の問題に加えて、フレイバーの乏しさという問題点を挙げている[9]。その後、ニューカペナの街角の開発中に落葉樹の理念が改められ、サイクリングは落葉樹に設定された[10]。
- サプリメント・セットなどの構築済みデッキでも再録カードとして収録される機会が多い。特に統率者戦用セットでは多くのセットでサイクリング(またはタイプ・サイクリング)が扱われている。
関連カード
[編集]サイクリング能力に直接影響を与えたり、サイクリング能力を与えるカード。
- 波動機/Fluctuator - あなたがサイクリングを起動するためのコストを減少させる。(ウルザズ・サーガ)
- 波停機/Stabilizer - サイクリングの起動を禁止する。(スカージ)
- 誘導スリヴァー/Homing Sliver - 手札のスリヴァーにスリヴァー・サイクリングを与える。(未来予知)
- 新たな視点/New Perspectives - 条件を満たすとサイクリング・コストが(0)になる。(アモンケット)
- 地盤改変/Tectonic Reformation - 自分の手札にある土地がサイクリング(赤)を持つ。(モダンホライゾン)
- 巣守り、ガヴィ/Gavi, Nest Warden - 各ターン最初のサイクリング・コストが(0)になる。(統率者2020)
- レトの墓の神秘家/Rhet-Tomb Mystic - 自分の手札にあるクリーチャーがサイクリング(1)(青)を持つ。(霊気走破統率者デッキ)
- Bicycle Elemental (Playtest) - 選んだ単語1つを含むカードにサイクリング(2)を与える。(Playtest Card)
脚注
[編集]- ↑ Amonkhet Talking, Part 1/『アモンケット』語り その1(Making Magic 2017年4月24日 Mark Rosewater著) 引用エラー: 無効な
<ref>タグです。名前に単なる整数は使用できません。説明的なものにしてください - ↑ 新規+進化(Making Magic 2013年5月6日)
- ↑ Developing Amonkhet(Internet Archive)/『アモンケット』のデベロップ(Card Preview 2017年4月4日 Dave Humpherys著)
- ↑ I was a huge fan of the "cycle or discard" wording...(Blogatog 2020年4月9日 Mark Rosewater著)
- ↑ 『イコリア』展望デザイン提出文書(Making Magic 2020年5月4日 Mark Rosewater著)
- ↑ A Monster of a Set Design(Internet Archive)/セットデザインの怪物(Card Preview 2020年4月7日 Dave Humpherys著)
- ↑ Storm Scale:Kaladesh and Amonket/ストーム値:『カラデシュ』と『アモンケット』(Making Magic 2019年3月26日 Mark Rosewater著)
- ↑ About Cycling, it's deciduous right now, correct?...(Blogatog 2017年8月29日 Mark Rosewater著)
- ↑ Odds & Ends: Amonkhet, Part 1/こぼれ話:『アモンケット』 その1(Making Magic 2017年5月22日 Mark Rosewater著)
- ↑ Deciduous/落葉樹(Making Magic 2022年3月28日 Mark Rosewater著)
参考
[編集]引用:総合ルール 20260807.0
- 7 その他のルール
- 702 キーワード能力
- 702.29 サイクリング/Cycling
- 702.29a サイクリングは、サイクリングを持つカードがプレイヤーの手札にあるときにのみ機能する起動型能力である。「サイクリング [コスト]/cycling [cost]」は、「[コスト], 手札からこのカードを捨てる:カード1枚を引く。」を意味する。
- 702.29b サイクリングはそのカードが手札にあるときにしか起動できないが、オブジェクトが戦場やその他すべての領域にあるときにも存在しつづける。従って、サイクリングを持つオブジェクトは、起動型能力を持つオブジェクトに影響を及ぼす効果の影響を受ける。
- 702.29c サイクリングを持つカードの中には、サイクリングしたときに誘発する能力を持つものがある。「あなたがこのカードをサイクリングしたとき、/When you cycle this card」とは、「あなたがこのカードをサイクリング 能力の起動コストを支払うために捨てたとき、」を意味する。この種の能力は、そのカードがサイクリングによって移動した先の領域から誘発する。
- 702.29d プレイヤーが「捨てるかサイクリングしたとき」に誘発する能力を持つカードが存在する。この種の能力は、そのカードをサイクリングしたときにも1回だけ誘発する。
- 702.29e タイプサイクリングは、サイクリング 能力の一種である。「[タイプ]サイクリング [コスト]/[type]cycling [cost]」は「[コスト], このカードをあなたの 手札から捨てる:あなたの ライブラリーから[タイプ]カード1枚を探し、公開し、あなたの 手札に加える。その後、ライブラリーを切り直す。」を意味する。通常、このタイプはサブタイプであるが(「山サイクリング」など)、カード・タイプ、サブタイプ、特殊タイプ、あるいははそれらの組み合わせであり得る(「基本土地サイクリング」など)。
- 702.29f タイプサイクリング 能力はサイクリング 能力である。タイプサイクリング・コストはサイクリング・コストである。いずれかのプレイヤーがカードをサイクリングしたときに誘発するカードは、タイプサイクリング 能力の起動コストとしてカードが捨てられたときにも誘発する。サイクリングを禁止する効果によって、タイプサイクリング 能力の起動も禁止される。サイクリング・コストを増加させたり減少させたりする効果は、タイプサイクリング・コストを増加させたり減少させたりする。サイクリングを持つカードを探す効果は、タイプサイクリングを持つカードを見つける。
- 702.29 サイクリング/Cycling
- 702 キーワード能力