アナフェンザ/Anafenza

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アナフェンザ/Anafenzaタルキール覇王譚ブロックのキャラクター。カードとしてはタルキール覇王譚先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremostが初出。

目次

[編集] 解説

タルキール/Tarkirに住む人間の女性。

[編集] 歴史改変前

タルキールの氏族/Clanアブザン家/The Abzan Housesカン/Khanイラスト)。

有事には2頭のアイベックスが牽く重い戦車に乗り、自ら戦いの前線に赴いて指揮を執る。このことから先頭に立つもの/The Foremostの名でも知られる。平時にはアブザンの中心地、アラシン/Arashinを取り囲むマー=エク要塞/Mer-Ek Fortressにて統治を行っている。彼女は征服のために戦うのではなく、交易路を維持しアブザンの経済活動を保護するため、および他氏族の侵攻からアブザンの民と領土を守るために戦う。

クルーマ/Krumarオークガヴァール・バーズィール/Gvar Barzeelエイヴン/Avenの護衛隊長、クワーロ/Kwaroは彼女の信頼できる部下である。

髪は短く切っているが、左右のこめかみの髪だけは長く伸ばしている。

[編集] 歴史改変後

新たなタルキールの氏族、ドロモカ氏族/The Dromoka clanの戦士のイラスト)。

彼女はドロモカ氏族の有能な戦士であり才能ある指揮官であったが、禁じられた族樹/Kin treeと祖先の霊への崇拝を行っていたため処刑された。しかし彼女は死後も霊体となって氏族の軍の傍らで戦い、彼らを鼓舞している。氏族の中には、彼女を守護者/The Guardianの名で呼ぶ者もいる。精霊語り/Spirit speakerたちは、アナフェンザは自らの魂を族樹の中に留め、死後も氏族を助けているのだと考えている。軍はアナフェンザによく似た人影を見たと報告しているが、ドロモカ/Dromokaは彼女の霊の存在を認めていない。

[編集] 経歴

[編集] 絆と血/Bond and Blood

アブザンの裕福な商家に生まれたアナフェンザは、人生の大半をビヒモスの牽く移動要塞に揺られながら、家族とともに都市を渡り歩いて過ごしてきた。彼女が13歳のとき、カヴァー/Kavahからアラシンに向けて塩路/The Salt Roadを旅していた一家は、カヴァーに新たな積み荷が届いたという情報を得た。アナフェンザの父は一度カヴァーに戻ることを提案したが、アナフェンザの従兄オレット/Oretはこのままアラシンに向かうべきだと主張し、大人たちの議論が始まった。子供のアナフェンザとガヴァール・バーズィール――盟族の関係/Bond-Kinによって彼女のおじの息子となったマルドゥ族/The Mardu Horde出身のオーク――は部屋から追い出された。

彼女はガヴァールが嫌いだった。大好きだった従兄弟がマルドゥとの戦いで命を落とし、入れ替わりにマルドゥのオークが従弟になるというのは受け入れがたい事実であった。ガヴァールに従姉扱いされた彼女は、私と貴方は家族なんかじゃないと反発し、彼に背を向けて屋上の族樹/Kin treeに登った。それを見ていた族樹の管理人ハクリーズ/Hakrezは彼女を諭した。この族樹は血族と盟族の家族、全員のものであると。アナフェンザはその言葉の意味を考え、物思いに沈んだ。悲劇はその数時間後であった。

一家は待ち伏せしていたスゥルタイ群/The Sultai Broodの軍勢の襲撃を受けた。移動要塞はマストドンアンデッドの突進によって横倒しになり、アナフェンザは砂の上に放り出された。そこで彼女が目にしたのは、スゥルタイではなく、アブザンの人間がアブザンの人間を殺す光景であった。彼女は生き残ったガヴァールから、両親たちの死を知らされた。2人はその場から逃げることしかできなかった。

アブザンは正しく、残忍なのは他の氏族――そんな常識が覆されたようだった。彼女はガヴァールに、今もまだアブザンが良いと思っているかと尋ねた。ガヴァールは答えた、自分はアブザンに実の両親を殺されたが、もし立場が逆で自分がアブザンに生まれた子供だったなら、マルドゥは両親もろとも自分を殺していたかもしれない。僕らの家は裏切りに遭ったが、僕らの氏族は正義を求めていると。2人は変容する荒野/The Shifting Wastesを彷徨った末に運良く廃村を見つけたが、追手に追いつかれ、戦闘になった。2人は共闘して追手を捕らえ、首謀者の名を吐かせた。

それから長い時が経ち、アナフェンザは軍の将軍を経てアブザンのカンとなった。氏族の全家族の長が、新たなカンと盟約を結ぶために始まりの木の広場/The Plaza of the First Treeに集合した。彼女は集まった者たちと次々に盟約を交わしていったが、最後の家長は新たなカンの顔を見て驚愕の表情に包まれた――それは、かつて自分の家族を裏切ったオレットであった。彼は許しを請うた、僕は君の最後の家族じゃないかと。アナフェンザは聞き入れず、オレットと自らの血を炎の中に落とす縁切りの儀式を行い、彼をアブザンから追放することを宣言した。アナフェンザはオレットを退出させるよう命じた――彼女の真の最後の家族である、弟のガヴァールに。

[編集] 守護者/The Guardian

サルカン・ヴォル/Sarkhan Volウギン/Uginの命を助けたことでタルキールの過去は書き換えられ、運命は再編された。過去においてアブザンはその名を捨て、ドロモカ氏族となった。その事実はアナフェンザの運命をも変えることになった。

要塞をコラガン氏族/The Kolaghan clanの軍勢に破られ、従兄弟であり部下であるオレットとともに命からがら逃げていたアナフェンザは、入り組んだ峡谷に逃げ込んで敵を撒こうとした。2人はガヴァール・バーズィール――砂草原の門/Sandsteppe Gatewayへの襲撃を率いたオーク――の部下のオークに発見されたが、アナフェンザは不思議な黄金色の光を放ち、そのオークの目に見えない生命力のようなものを抜き取った。彼女は峡谷の行き止まりへとオレットを案内した。そこには散らばる琥珀の欠片と、何十もの名前が刻まれた一本の樹があった。彼女はオレットに、琥珀が人の魂を運ぶ物質であること、人々の魂がこの樹に繋ぎ止められていること、自分がここに何度も足を運んでいることを説明した。彼女は靴を脱いで足を根の上に乗せ、この行き止まりで敵を迎え撃つ準備をした。

間もなく、ガヴァール率いる戦士巫師の一団が現れた。ガヴァールは高らかに自らの名を宣言し、それに対してアナフェンザは不敵に勝利宣言を返した。彼女は樹の中に眠る祖先の霊に呼びかけた。その場の空気がざわめき、塵と琥珀の欠片が舞い上がって人の姿を取った。アナフェンザは霊と溶け合って琥珀色の光と化し、敵軍に突撃した。その圧倒的な力の前には、ガヴァールも、コラガン/Kolaghan種のすらも、誰一人として敵う者はなかった。敵をすべて倒したアナフェンザは疲れ果て、気を失った。

やがて意識を取り戻したアナフェンザはオレットに語った。祖先たちの目的はただ自分たちの子孫を守ることであり、そこに政治的な意図は何もないと。しかしそのとき、彼らの鱗王/Scalelordが舞い降り、族樹を踏み潰した。禁じられた屍術に手を染めた者は死あるのみ――アナフェンザは自らの運命を受け入れた。オレットは彼女を助けられないことを知り、処刑人の役目を自ら買って出た。彼はアナフェンザに「これは終わりではありません」と囁き、刃を振り下ろした。

生還したオレットは司令官ファイソ/Faisoの地図師となった。彼は密かにあの峡谷を訪れ、その場に残された琥珀の欠片をかき集めた。そして何ヶ月もかけて氏族の地図から抹消しても実害のない樹を探し出し、その樹の周りに琥珀の欠片を並べ、幹にアナフェンザの名を刻んだ。彼にはこれが正しいやり方であるかどうか自信はなかったが、試みは成功した――アナフェンザの魂は樹に繋ぎ止められ、彼女は氏族とともに戦う「守護者」となった。

[編集] 登場

[編集] 登場カード

[編集] カード名に登場

タルキール覇王譚
アナフェンザの伝令/Herald of Anafenza

[編集] フレイバー・テキストに登場

タルキール覇王譚
果敢な一撃/Defiant Strikeまばゆい塁壁/Dazzling Ramparts龍鱗の加護/Dragonscale Boon、先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost
タルキール龍紀伝
族樹の残響/Echoes of the Kin Tree

[編集] イラストに登場

タルキール龍紀伝
族樹の残響/Echoes of the Kin Tree

[編集] 登場作品・登場記事

歴史改変前
歴史改変後

[編集] 参考

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