身代わり/Simulacrum

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後の世では考えづらい、[[黒]]の防御用カード。その[[ターン]]にあなた本体が受けた全[[ダメージ]]をなかったことにして、それと同じ量のダメージを自分の[[クリーチャー]]に与える。見かけ上、本体に入るダメージをクリーチャーに肩代わりさせるような呪文。
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後の世では考えづらい、[[黒]]の[[ライフ]][[回復]][[呪文]]。その[[ターン]]に[[あなた]]自身が受けた[[ダメージ]]と同じ点数のライフを得られるが、代償に同じ量のダメージを自分の[[クリーチャー]]に[[与える]]。
  
[[軽減]]やダメージの[[移し変え]]ではないのが独特な点。そのダメージ源についてまったく言及がないので、どんなダメージにでも対応できる。
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[[軽減]]やダメージの[[移し変え効果]]ではないのが独特な点。その[[発生源]]についてまったく言及がないので、どんなダメージにでも対応できる。[[ウルザの激怒/Urza's Rage]]のような[[軽減されない|軽減できない]]ダメージでも問題ない。上手くいけば1枚で10点以上のライフ回復も狙える。しかし、当時の[[総合ルール|ルール]](後述)ではともかく、現在のルールでは固定量のライフ回復カードよりかなり使いづらい。一撃でライフを20点以上削る[[デッキ]]には意味をなさず、逆に1点や2点のダメージを何[[ターン]]もかけて[[与える]]デッキに対しては[[治癒の軟膏/Healing Salve]]より数段劣る。「身代わり」役が必須である点も痛い。[[マナ・コスト]][[軽い]]のがせめてもの救いか。
 
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*[[ウルザの激怒/Urza's Rage]]のような軽減できないダメージでも問題ない。
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*[[地震/Earthquake]]のような、対象を取らない呪文からのダメージでも問題ない。
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*[[黒死病/Pestilence]]を5回起動して5ダメージ、というような複数回にわたるダメージでも問題ない。
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*そもそもダメージの[[発生源]]が1つである必要がないので、例えばクリーチャー10体からの[[戦闘ダメージ]]でも、これ1枚ですべて無効化できる。
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今でも強力なカードではあるが、ライフが0になったら即敗北というルールに変わったことで大きく弱体化した経歴がある。昔のルールでは致死ダメージを食らってもフェイズの終了時までにライフを1以上にしておけば問題なかったため、バシバシ攻撃を受けた後に余裕顔でプレイすることができた。
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今となっては[[ライフ]][[回復]][[効果]]に過ぎないので、これを使う前の段階でライフが0を下回ってはいけない。一発の火力で勝負を決める[[チャネルボール]][[MoMa]][[ズヴィバーゲン]]などには対応できないので注意。
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*[[第6版]]で総合ルールが変更された際、弱体化したカードの一つ。当時のルールではライフが0以下になっても即時[[敗北]]はせず、[[フェイズ]]の終了時にライフが1以上あれば敗北を回避できた。そのため、ライフが0以下になるようなダメージを負った後で[[唱える]]ことができ、「敗北を確実に1回凌げるカード」として機能していた。
 
*一見黒らしくない効果だが、「自分に対する害を他者に押し付ける」魔法と考えると「自己中心で他人に厳しい」黒にはぴったりである。
 
*一見黒らしくない効果だが、「自分に対する害を他者に押し付ける」魔法と考えると「自己中心で他人に厳しい」黒にはぴったりである。
*ライフ回復を禁止する[[絶望の荒野/Forsaken Wastes]]などが張られていると意味がない。
 
 
*[[感染]]を持つ発生源からダメージを受けた場合、その発生源からのダメージ分もライフを得るが、[[毒カウンター]]は取り除けない。
 
*[[感染]]を持つ発生源からダメージを受けた場合、その発生源からのダメージ分もライフを得るが、[[毒カウンター]]は取り除けない。
*1ターンに2枚以上使用すれば、もちろん使用した分だけライフを得られる。結果的にターン開始時/ゲーム開始時の値を上回るライフになっても問題ない(もちろんクリーチャーへのダメージも更に発生するが)。テキストの修正によって「身代わり」のニュアンスからいうと不自然になってしまったが、ルール上はそうなる。
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*1ターンに2枚以上使用すれば、もちろん使用した分だけライフを得られる。結果的にターン開始時/ゲーム開始時の値を上回るライフになっても問題ない(もちろんクリーチャーへのダメージも更に発生するが)。[[ルール文章]]の修正によって「身代わり」のニュアンスからいうと不自然になってしまったが、ルール上はそうなる。
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*[[第5版]]では「過去に遡る効果は混乱を起こすため除外」という理由で収録されなかった(Taming the Flames([[Duelist]]誌17号の記事))。
  
 
==参考==
 
==参考==
 
*[[カード個別評価:第4版]] - [[アンコモン]]
 
*[[カード個別評価:第4版]] - [[アンコモン]]
*[[カード個別評価:リバイズド]] - [[アンコモン]]
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*[[カード個別評価:リバイズド・エディション]] - [[アンコモン]]
*[[カード個別評価:アンリミテッド]] - [[アンコモン]]
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*[[カード個別評価:アンリミテッド・エディション]] - [[アンコモン]]

2022年11月26日 (土) 10:18時点における最新版


Simulacrum / 身代わり (1)(黒)
インスタント

あなたはこのターン、あなたに与えられたダメージに等しい点数のライフを得る。あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とする。身代わりはそれに、このターンあなたに与えられたダメージに等しい点数のダメージを与える。


後の世では考えづらい、ライフ回復呪文。そのターンあなた自身が受けたダメージと同じ点数のライフを得られるが、代償に同じ量のダメージを自分のクリーチャー与える

軽減やダメージの移し変え効果ではないのが独特な点。その発生源についてまったく言及がないので、どんなダメージにでも対応できる。ウルザの激怒/Urza's Rageのような軽減できないダメージでも問題ない。上手くいけば1枚で10点以上のライフ回復も狙える。しかし、当時のルール(後述)ではともかく、現在のルールでは固定量のライフ回復カードよりかなり使いづらい。一撃でライフを20点以上削るデッキには意味をなさず、逆に1点や2点のダメージを何ターンもかけて与えるデッキに対しては治癒の軟膏/Healing Salveより数段劣る。「身代わり」役が必須である点も痛い。マナ・コスト軽いのがせめてもの救いか。

  • 第6版で総合ルールが変更された際、弱体化したカードの一つ。当時のルールではライフが0以下になっても即時敗北はせず、フェイズの終了時にライフが1以上あれば敗北を回避できた。そのため、ライフが0以下になるようなダメージを負った後で唱えることができ、「敗北を確実に1回凌げるカード」として機能していた。
  • 一見黒らしくない効果だが、「自分に対する害を他者に押し付ける」魔法と考えると「自己中心で他人に厳しい」黒にはぴったりである。
  • 感染を持つ発生源からダメージを受けた場合、その発生源からのダメージ分もライフを得るが、毒カウンターは取り除けない。
  • 1ターンに2枚以上使用すれば、もちろん使用した分だけライフを得られる。結果的にターン開始時/ゲーム開始時の値を上回るライフになっても問題ない(もちろんクリーチャーへのダメージも更に発生するが)。ルール文章の修正によって「身代わり」のニュアンスからいうと不自然になってしまったが、ルール上はそうなる。
  • 第5版では「過去に遡る効果は混乱を起こすため除外」という理由で収録されなかった(Taming the Flames(Duelist誌17号の記事))。

[編集] 参考

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