奥義
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奥義/Ultimate[1]とは、プレインズウォーカーの忠誠度能力のうち、特に忠誠度消費が大きく効果も強力であるものの俗称。開発部でも用いられる用語である。
伝説のプレインズウォーカー — ボーラス(Bolas)
[+3]:クリーチャーでないパーマネント1つを対象とし、それを破壊する。
[-2]:クリーチャー1体を対象とし、それのコントロールを得る。
[-9]:プレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。プレインズウォーカー、ニコル・ボーラスはそれに7点のダメージを与える。そのプレイヤーかそのプレインズウォーカーのコントローラーはカードを7枚捨て、その後パーマネントを7つ生け贄に捧げる。
概要
プレインズウォーカーの忠誠度能力はプラス能力、小マイナス能力、大マイナス能力の3つが最も基本的な組み合わせであり[2]、このうち大マイナス能力が奥義と呼ばれる。
ギデオン・ジュラ/Gideon Juraのような奥義を持たないプレインズウォーカーもいる。灯争大戦でプレインズウォーカーのデザインが拡張されて以降は特に、奥義を持たないプレインズウォーカーが増えている。
プラス能力を何度も起動してようやく使える能力であるため、起動できれば勝利がほぼ確実になるような強力な効果が持たされていることが多い。ただし、プレインズウォーカー特化デッキでもない限り、奥義が起動できるのは既にゲームが優勢か、最低でも互角の状況であるときに限られる。実際には奥義がなくてもおおよそ勝てるオーバーキルな状況であることが多く、奥義そのものを目的にプレインズウォーカーが採用されることはあまりない。従ってプレインズウォーカーの強さの評価において奥義が地味、あるいは奥義を持たないことがマイナス評価になることはなく、あの王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crownsの大マイナス能力も、凶悪ではあるが奥義としてはまったく地味なものである。
奥義のゲームデザイン上の最大の存在意義は「奥義発動は負けに直結するため、出された側は多少無理してでもプレインズウォーカーを排除せねばならない」という状況を作ることそのものである。これにより、戦闘では防御側有利となるMtgの基本構造に起因する(主にコントロールデッキ同士の)睨み合いの発生を防ぎ、よりアグレッシブなゲーム展開を促すことが期待されている。
- もちろん他の能力が強いのであれば、奥義が強いことは単純にプラス評価となる。ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria等、採用デッキの勝利プランの1つとして奥義がカウントされているカードも多数存在する。
- 実際の効果としては数ターン以内の決着を決定づける精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorのようなパターンが多いが、そのままズバリ勝利する龍神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Dragon-Godや、勝利には貢献するがそれそのものに決定力がない完成化した賢者、タミヨウ/Tamiyo, Compleated Sageのようなものもあり、バリエーションは豊か。
- 小マイナス能力を連打するより強くなければ使われないので「起動できればほぼ確実に勝利できる」ぐらいでなければ意味がない一方、『「あなたはゲームに勝利する」を単に言葉を変えて書いているにすぎない』というデザイン上のジレンマを抱えているとも言われる。
- 奥義には紋章を得る効果が多い。また紋章を得るプレインズウォーカーの効果はそのほとんどが奥義であるが、一部例外が存在する。
脚注
- ↑ Gatewatch Me Work, Part 1/私の仕事をゲートウォッチ その1(Making Magic 2016年1月11日 Mark Rosewater著)
- ↑ Designing Rivals of Ixalan Planeswalkers(Internet Archive)/『イクサランの相克』のプレインズウォーカーをデザインする(Play Design 2018年1月19日 Melissa DeTora著)