身代わり/Simulacrum
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後の世では考えづらい、黒の防御用カード。そのターンにあなた本体が受けた全ダメージをなかったことにして、それと同じ量のダメージを自分のクリーチャーに与える。見かけ上、本体に入るダメージをクリーチャーに肩代わりさせるような呪文。
軽減やダメージの移し変えではないのが独特な点。そのダメージ源についてまったく言及がないので、どんなダメージにでも対応できる。
- ウルザの激怒/Urza's Rageのような軽減できないダメージでも問題ない。
- 地震/Earthquakeのような、対象を取らない呪文からのダメージでも問題ない。
- 黒死病/Pestilenceを5回起動して5ダメージ、というような複数回にわたるダメージでも問題ない。
- そもそもダメージの発生源が1つである必要がないので、例えばクリーチャー10体からの戦闘ダメージでも、これ1枚ですべて無効化できる。
今でも強力なカードではあるが、ライフが0になったら即敗北というルールに変わったことで大きく弱体化した経歴がある。昔のルールでは致死ダメージを食らってもフェイズの終了時までにライフを1以上にしておけば問題なかったため、バシバシ攻撃を受けた後に余裕顔でプレイすることができた。
今となってはライフの回復効果に過ぎないので、これを使う前の段階でライフが0を下回ってはいけない。一発の火力で勝負を決めるチャネルボールやMoMa、ズヴィバーゲンなどには対応できないので注意。
- 一見黒らしくない効果だが、「自分に対する害を他者に押し付ける」魔法と考えると「自己中心で他人に厳しい」黒にはぴったりである。
- ライフ回復を禁止する絶望の荒野/Forsaken Wastesなどが張られていると意味がない。
- 感染を持つ発生源からダメージを受けた場合、その発生源からのダメージ分もライフを得るが、毒カウンターは取り除けない。
- 1ターンに2枚以上使用すれば、もちろん使用した分だけライフを得られる。結果的にターン開始時/ゲーム開始時の値を上回るライフになっても問題ない(もちろんクリーチャーへのダメージも更に発生するが)。テキストの修正によって「身代わり」のニュアンスからいうと不自然になってしまったが、ルール上はそうなる。
- 第5版では「過去に遡る効果は混乱を起こすため除外」という理由で収録されなかった(Taming the Flames(Duelist誌17号の記事))。