悪性腫瘍/Malignant Growth
提供:MTG Wiki
エンチャント
累加アップキープ(1)(あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上に経年(age)カウンターを1個置く。その後あなたがこの上に置かれている経年カウンター1個につきアップキープ・コストを1回支払わないかぎり、それを生け贄に捧げる。)
あなたのアップキープの開始時に、悪性腫瘍の上に成長(growth)カウンターを1個置く。
各対戦相手のドロー・ステップの開始時に、そのプレイヤーは悪性腫瘍の上に置かれている成長カウンター1個につき追加のカードを1枚引き、その後悪性腫瘍はそのプレイヤーに、これにより引いたカードの枚数に等しい点数のダメージを与える。
相手に強制ドローと、そのドロー数と同じダメージを与えるエンチャント。そのドロー&ダメージ量は、アップキープごとに段々増加していく。
公開された直後は、当時のType1環境で制限カードだった地獄界の夢/Underworld Dreamsの調整版と言われ注目をされたが、実際にはまったく使い勝手が異なり、まともなデッキには採用されていない。地獄界の夢が、相手のドローに対してダメージを与える『相手にはデメリットしかない』カードなのに対し、こちらはドローが増えるという『相手にとってのメリット』がある。相手から見れば、(後のカードになってしまうが)ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arenaを毎ターン勝手に出してもらえるようなもので、悪いことばかりでなかったのだ。さらに、ダメージはこれによる追加ドロー分だけで、他の効果によるドローではダメージはないので、そういった効果を使ったダメージ加速もできない。また、実際に相手に追加ドロー&ダメージが始まるのはこちらが累加アップキープを支払ってからと遅いのも弱点。地獄界の夢と比べると、全く別のカードであることがわかると思う。
もちろん、ビートダウンなどで最後の数ライフを削るような使い方はできないこともない。そういう観点で見れば、直接ダメージを与えるのは苦手な色のカードなので、効率が悪いのは仕方ないのかもしれない。
- 「growth(カウンター)」の正式な日本語訳は「成長」であり、MJMJの対訳オラクルやカウンター名対訳でもそうなっている。「腫瘍」とは日本語版発売当初の訳であるが、後に登場したはずみ/Momentumにも同じカウンターが使われており、そちらでも「腫瘍」と訳すとイメージに合わなくなってしまうため、新たに「成長」と訳し、公式の日本語訳もそちらに統一された。
- ちなみに、当時は累加アップキープに経年カウンターを用いなかったため成長カウンターを用いているが、今では経年カウンターも乗せるので、このカード単体で見ればこの成長カウンターはもはや必要無い。ただ、魔力の導管/Power Conduitなどとの相互作用により成長カウンターの有無が問題になってくるので、今のところ変更はされずにいる。