鴉の男/The Raven Man (ストーリー)

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2022年8月27日 (土) 23:38時点における053 (トーク | 投稿記録)による版
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鴉の男/Raven Manプレインズウォーカー・コミック初出のキャラクター。カード化はされていない。

目次

解説

リリアナ・ヴェス/Liliana Vessの前にたびたび姿を現す謎の人物。「鴉の男/Raven Man」はリリアナが便宜的に用いている呼称であり、本名は不明。

人間の姿からカラスの群れへ、そしてカラスの群れから人間の姿へ自由自在に変身することができる(リリアナはシェイプシフターだろうと推測している)。人間のときは男性、長身、こめかみの部分だけが黒い白髪、黄金色に輝く両眼、黒地に金の刺繍のある衣服という容姿で、この姿は100年以上変化していない。

複数の次元/Planeに現れていることからプレインズウォーカー/Planeswalkerであると思われるが、詳細は不明。

経歴

第四の契約/The Fourth Pact

ドミナリア/Dominariaの一地方の将軍の娘であるリリアナ・ヴェスは、熱病に苦しむ兄のジョス・ヴェス/Josu Vessの唯一の治療薬となるイーシスの根/Esis rootを求め、カリゴ/Caligoの森へと踏み入った。一羽のカラスに付き纏われた彼女は石を拾い上げたが、顔を上げるとそこにはすでにカラスの姿はなく、代わりに一人の男が立っていた。その男はリリアナのことを知っているようだった。不信を露わにするリリアナに彼は、私は君の父に仕える民の一人であり、戦いを避けてこの森に隠れているだけだと言った。

男はリリアナに、皮魔女/Skin-witchの儀式がこの森のイーシスの根を燃やし尽くしてしまったことを教えた。それがなければ君の兄は助からないだろうなどと意味深な言葉ばかりを繰り返す男に対し、リリアナはジョスの命を救う他の方法を知っているのかと詰め寄った。男は答えた――君がそれを知っているのだと。癒し手のリリアナが薬や傷病の知識だけでなく、もっと直接的に生と死に関わる魔術に手を出していることを、男は如何にしてか知っていたのだ。君はすでに偉大な魔道士であり、自分の力を受け入れればさらに偉大な魔道士になれるだろうと男は言った。リリアナは彼の言葉に従い、皮魔女から生命を奪い、それを吹き込んで萎びたイーシスの根を蘇らせた。彼女は頭上の枝に止まった一羽のカラスに目を向け、その「鴉の男」に礼を言って館へと戻った。

しかしそのイーシスの根から作った、謂わば屍術/Necromanyに穢れた薬は、兄を癒すどころかゾンビへと変えてしまった。そのショックで、リリアナのプレインズウォーカーの灯/Planeswalker's Sparkは点った。

The Raven's Eye, Part 1

The Raven's Eyeでは設定がやや異なる。

イーシスの根を採取するためカリゴの森に遣わされたリリアナは、罠に掛かりそうになったところを謎の男に助けられる。イーシスの根を探していると言うリリアナに、男は皮魔女によってこの森のイーシスの根が全滅してしまったと伝え、もっと良く効く薬があると言って黄金に輝く薬を手渡した。男は、私は君の父上の熱心な支持者なのだと言って見返りを求めず、家の者がこの薬の使用に反対してもそのような狭量には耳を貸さないよう念を押し、カラスの群れと化してその場を去った。館に戻ったリリアナはアナ婦人/Lady Anaの制止を振り切ってそれをジョスに飲ませたが、兄は突如恐ろしい形相へ変わり、その魂は破滅してしまった。

The Raven's Eye, Part 3

シャンダラー/Shandalarにてオナッケ/Onakke文明に詳しいとされる老聖職者の死体を蘇らせたリリアナは、彼を慕っていた人々の怒りを買い、石造りの小屋へと追い詰められた。鎖のヴェール/The Chain Veilによる全身の出血の痛みで弱り果てたリリアナに、老人の死体は肩を貸しながら、ジョスの名を――シャンダラーの人間が知るはずのない名を――口にする。訝しむリリアナに彼は言った。「私のことが分からないのか?いや、分からないか。身体が違うのだからな」。彼は黄金の薬を用いてリリアナの傷を治療しながら、ヴェールのことはすべて自分が仕組んだことだと明かした。

その老人の死体に宿っているのが生前の彼自身ではなく、あの鴉の男だと気づいたリリアナは、身体が回復するなり彼を攻撃する。それによって死体は破壊されたが、鴉の男そのものを殺せていないのは明白であった。リリアナがプレインズウォークし、誰もいなくなった小屋の外には、一羽のカラスの姿があった。

鴉の無情/Unkindness of Ravens

リリアナはラヴニカ/Ravnica在住のかつての恋人、ジェイス・ベレレン/Jace Belerenを訪ねたが、思わぬ邪魔が入ったことで話は打ち切られた。腹立ち紛れに第二地区/Second Districtを闊歩していたリリアナは、いつの間にか周りに何十羽ものカラスが集まっていることに気づく。リリアナが「鴉の男」に呼びかけると、それに応えてカラスたちが集まり、人間の姿となった。

リリアナは彼を問い詰めた。お前はプレインズウォーカーなのか、コソフェッド/Kothophedが鎖のヴェールを欲したのもお前の入れ知恵なのか、お前を今ここで殺さない理由があるのかと。しかし彼は肯定も否定もせず、笑みを浮かべながら答えをはぐらかすばかりであった。彼はリリアナ自身の破滅に話を持っていった。残り2体の悪魔、鎖のヴェール、ガラク/Garruk、そして彼女をゼンディカー/Zendikarの戦いに誘ったジェイス、あらゆるところから逃れられない死が君に迫っているのだと。リリアナは紫色の魔力の光で彼を飲み込み、彼の手首を掴んで直接生命力を引き抜き、さらに死んだカラスを屍術で下僕にして襲わせたが、それらの攻撃はカラスの群れの一部を死体に変えるだけで、彼は残ったカラスから繰り返し再生し続けた。リリアナは捨て台詞を吐き、カラスの嘲るような鳴き声を後に、ラヴニカからプレインズウォークした。

登場

登場作品・登場記事

参考

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