オリジナルカード

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'''オリジナルカード''' (''Homemade Cards'')とは、自分で考案したカードのこと。略称オリカ。
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'''オリジナルカード'''は、ユーザーが考案した[[マジック:ザ・ギャザリング]]の[[カード]]を指す日本の呼称。ユーザーによる自作カード。略称オリカ。
  
ちょっとした思い付きでいくつか作るだけの人もいれば、エキスパンション1個丸ごと作る人もいる。いくつか掲示板を探せば、オリジナルカード専用スレッドなどは簡単に見つかる。
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==解説==
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オリジナルカードといっても、「ちょっとした思いつきなど雑談レベルで作られるもの」から「ルールの正確性や[[カードパワー]]の調整まで作り込む硬派なもの」まで程度は様々である。ファンサイトやコミュニティの中には、オリジナルカードの協同制作やコンペティションを開いているところも少なくない。
  
カードの記述が[[テンプレート]]に沿っているかどうか、[[色]]の特色として出来ないことをやらせていないかで、その人がどの程度マジックをやっているかが大まかだが分かる。マジックのルールと日本語および英語の文章表現、それにマジックの概念に造詣がないと、その駄作ぶりがカードに表れてしまう。例えば「クリーチャーかプレイヤーに2点ダメージ。」(cf. [[ショック/Shock]])などという表記になっている人や、[[青]]や[[緑]]で(いくらコストが高かろうと)[[神の怒り/Wrath of God]]を作る人、(作った人は普通に動くと思い込んでいるが)どう考えても壊れた動きしかしないようなカード、例えば「このクリーチャーが戦場に出たとき、このクリーチャーのコピー・トークンを1体戦場に出す。」という能力を持つクリーチャーや、デメリットを持たないのに全ての基本土地タイプを持つ土地や、「対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはあなたのライブラリーの中からソーサリー・カードを1枚探し、それをあなたの手札に加える。」なんていうインスタントを作る人は初心者かアバウトな人であろう。
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カードの自作は1枚のカードにとどまらず、数十枚あるいは、セットや[[エキスパンション]]を丸ごと作り上げる域に達する場合もある。
  
*きちんとしたものを作るには、[[ジャッジ|認定ジャッジ]]並の知識もしくはそれに代わる資料は最低限必要である。
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===制作===
*どこまでいってもオリジナルでしかないので、その点には注意。
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オリジナルカードの制作は、製品版と同じように大きく2通りに分けられる。つまり、ルールやメカニズムから作る方向性(ボルト&ナット型)とテーマやイメージから作る方向性(トップダウン型)である。実際にはどちらか一方だけで進むのではなく、2つの視点を行きつ戻りつしながら、カードの内容は詰められてことになるだろう。
**そもそもoriginalというと異なる解釈(「本家の」)を取られるおそれがある。海外ではvirtual cardsとかfantasy cardsと表現し、日本語でもこれを考慮し「自作カード」と称する人がいる。
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*ときには訴えられても文句の言えないような代物もある。特に画像のキャプチャー関係では、二、三問題が沸き起こった。[[著作権]]には十分気を付けよう。
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*こういう物は、好きな人もいれば嫌いな人もいることを忘れずに。
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ちなみに[[インビテーショナル]]で優勝すると、オリカを製品の一部としてデザインできる(もちろん開発段階で調整される)。オリカ好きにはたまらない。
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単純に、[[カード名]]やイラスト、用語を差し替えて雰囲気を出すやり方もある。仮に、即興ででっち上げたようなカードでも上記2つの方向性(特にテーマやイメージ面)に沿って制作されている。
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===分類===
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オリジナルカードは以下のように大ざっぱに分けることができる。複数に当てはまる場合もある。
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;ルールの拡張
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:既存のカードの亜種やバリエーションを増やす。
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:新[[能力]]やメカニズム、[[カード・タイプ]]、[[色]]などを導入する。
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:新たな用語やルール文法を定義する。
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;ストーリーの拡張
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:ストーリーや背景設定に登場するがカード化されていないキャラクターや場所、魔法、物品を自作する。
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:並行世界や別の歴史の流れ(「もしも…だったら」など)、あるいは公式ストーリーの続編・番外編などの創作カード。
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;マジック外のカード化
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:現代世界や歴史、神話、小説、映画、コミック、他のゲーム作品などをモチーフにして、マジックのカードの形に落とし込む。
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;独自の世界観
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:マジックのルールを利用して、独自に設定した世界やキャラクターをカードに落とし込む。
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;プレイ環境の拡張
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:既存の[[環境]]におけるバランス軸をずらしたり、一新させるカードを制作する。
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:目的や方向性は様々(例:変則フォーマットで使えるカードを自作したい。「もっと強いカードが使いたい、既存の強カードをデッキに8枚入れたい」などの欲求から異名同機能カードを作る。強力すぎる[[パワーカード]]を禁止して代替カードをローカル環境で導入したい。史上最弱(最強)カードを作る)。
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===呼び方===
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「オリジナルカード」という呼び方は、公式のカードに対して、一般ユーザーによる非公式の「独自の、独創的な(Original)」カードくらいの意味合い。しかし、「オリジナル」は「本家の」という意味に取られるおそれがあるため、海外ではOriginal Cardsとは言わず、Homemade CardsやVirtual Cards、Fantasy Cardsなどと表現し、日本語でもこれを考慮し「自作カード」「同人カード」などと称することもある。
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また、ユーザーによる自作エキスパンションやセットの場合はオリジナル・エキスパンション、オリジナル・セットなどと呼ぶ。
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==オリジナルカードとコミュニティ==
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オリジナルカードは公式製品ではないための問題を含んでいる。ルール的な正確性や、既製品と混ぜて遊ぶ際の環境への影響、カードパワーの強弱バランスなどは、必ずしも公式製品の水準には達していない。それらを発端として生じる問題は全て、自作カードを受け入れるコミュニティ内の問題である。
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当然ながら、外部ではコミュニティのローカルルールが通用するとは限らないし、説明無しに了承されることばかりではないだろう。コミュニティ外にオリジナルカードを持ち出す際には、空気を読むことが肝であり、周囲と協調する配慮を心がけなければならない。例えば、正確性を追求してクォリティを高めるやり方もあるし、コミュニティの姿勢を公に掲示して理解を得る方法もある。正解はない。
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傾向としては、公式マジックの枠から離れれば離れるほど、外部が示す反動は大きく、否定的になりがちのようだ。ただし、公式マジックをどれほど逸脱しようと、コミュニティ内でトラブルがなく受け入れられているならば、適正なオリジナルカードといえる。
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一例を挙げると、意識的でなくともコミュニティでローカル用語が定義されていることがある。「[[クリーチャー]]に2[[ダメージ]]」ならば「クリーチャー1体を[[対象]]とし、それに2点のダメージを与える」と、「クリーチャーを殺す」を「クリーチャー1体を対象とし、それを[[破壊]]する。それはこの[[ターン]]、[[再生]]できない」などと読み替える、と'''そのコミュニティ内でコンセンサスが得られている'''ならば、それはローカルな用語の定義が行われていることになり、'''支障はない'''。だが、'''外部では混乱の元になるのは間違いない'''。
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==その他==
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*ときには訴えられても文句の言えないような代物もある。特に画像のキャプチャー関係では、二、三問題が沸き起こった。[[著作権]]には十分気をつけること。
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*[[インビテーショナル]]で優勝すると、自分のデザインしたオリジナルカードを製品化できる(もちろん開発段階で調整される)。
  
 
==参考==
 
==参考==
 
*[[用語集]]
 
*[[用語集]]
 
*[[Magic Set Editor]]
 
*[[Magic Set Editor]]

2010年5月2日 (日) 00:56時点における版

オリジナルカードは、ユーザーが考案したマジック:ザ・ギャザリングカードを指す日本の呼称。ユーザーによる自作カード。略称オリカ。

目次

解説

オリジナルカードといっても、「ちょっとした思いつきなど雑談レベルで作られるもの」から「ルールの正確性やカードパワーの調整まで作り込む硬派なもの」まで程度は様々である。ファンサイトやコミュニティの中には、オリジナルカードの協同制作やコンペティションを開いているところも少なくない。

カードの自作は1枚のカードにとどまらず、数十枚あるいは、セットやエキスパンションを丸ごと作り上げる域に達する場合もある。

制作

オリジナルカードの制作は、製品版と同じように大きく2通りに分けられる。つまり、ルールやメカニズムから作る方向性(ボルト&ナット型)とテーマやイメージから作る方向性(トップダウン型)である。実際にはどちらか一方だけで進むのではなく、2つの視点を行きつ戻りつしながら、カードの内容は詰められてことになるだろう。

単純に、カード名やイラスト、用語を差し替えて雰囲気を出すやり方もある。仮に、即興ででっち上げたようなカードでも上記2つの方向性(特にテーマやイメージ面)に沿って制作されている。

分類

オリジナルカードは以下のように大ざっぱに分けることができる。複数に当てはまる場合もある。

ルールの拡張
既存のカードの亜種やバリエーションを増やす。
能力やメカニズム、カード・タイプなどを導入する。
新たな用語やルール文法を定義する。
ストーリーの拡張
ストーリーや背景設定に登場するがカード化されていないキャラクターや場所、魔法、物品を自作する。
並行世界や別の歴史の流れ(「もしも…だったら」など)、あるいは公式ストーリーの続編・番外編などの創作カード。
マジック外のカード化
現代世界や歴史、神話、小説、映画、コミック、他のゲーム作品などをモチーフにして、マジックのカードの形に落とし込む。
独自の世界観
マジックのルールを利用して、独自に設定した世界やキャラクターをカードに落とし込む。
プレイ環境の拡張
既存の環境におけるバランス軸をずらしたり、一新させるカードを制作する。
目的や方向性は様々(例:変則フォーマットで使えるカードを自作したい。「もっと強いカードが使いたい、既存の強カードをデッキに8枚入れたい」などの欲求から異名同機能カードを作る。強力すぎるパワーカードを禁止して代替カードをローカル環境で導入したい。史上最弱(最強)カードを作る)。

呼び方

「オリジナルカード」という呼び方は、公式のカードに対して、一般ユーザーによる非公式の「独自の、独創的な(Original)」カードくらいの意味合い。しかし、「オリジナル」は「本家の」という意味に取られるおそれがあるため、海外ではOriginal Cardsとは言わず、Homemade CardsやVirtual Cards、Fantasy Cardsなどと表現し、日本語でもこれを考慮し「自作カード」「同人カード」などと称することもある。

また、ユーザーによる自作エキスパンションやセットの場合はオリジナル・エキスパンション、オリジナル・セットなどと呼ぶ。

オリジナルカードとコミュニティ

オリジナルカードは公式製品ではないための問題を含んでいる。ルール的な正確性や、既製品と混ぜて遊ぶ際の環境への影響、カードパワーの強弱バランスなどは、必ずしも公式製品の水準には達していない。それらを発端として生じる問題は全て、自作カードを受け入れるコミュニティ内の問題である。

当然ながら、外部ではコミュニティのローカルルールが通用するとは限らないし、説明無しに了承されることばかりではないだろう。コミュニティ外にオリジナルカードを持ち出す際には、空気を読むことが肝であり、周囲と協調する配慮を心がけなければならない。例えば、正確性を追求してクォリティを高めるやり方もあるし、コミュニティの姿勢を公に掲示して理解を得る方法もある。正解はない。

傾向としては、公式マジックの枠から離れれば離れるほど、外部が示す反動は大きく、否定的になりがちのようだ。ただし、公式マジックをどれほど逸脱しようと、コミュニティ内でトラブルがなく受け入れられているならば、適正なオリジナルカードといえる。

一例を挙げると、意識的でなくともコミュニティでローカル用語が定義されていることがある。「クリーチャーに2ダメージ」ならば「クリーチャー1体を対象とし、それに2点のダメージを与える」と、「クリーチャーを殺す」を「クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それはこのターン再生できない」などと読み替える、とそのコミュニティ内でコンセンサスが得られているならば、それはローカルな用語の定義が行われていることになり、支障はない。だが、外部では混乱の元になるのは間違いない

その他

  • ときには訴えられても文句の言えないような代物もある。特に画像のキャプチャー関係では、二、三問題が沸き起こった。著作権には十分気をつけること。
  • インビテーショナルで優勝すると、自分のデザインしたオリジナルカードを製品化できる(もちろん開発段階で調整される)。

参考

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