大エレメンタル/Greater elemental
大エレメンタル/Greater elementalは、ローウィン/シャドウムーア/Lorwyn-Shadowmoor、およびその前身であるローウィン/Lorwynやシャドウムーア/Shadowmoorに棲息する種族。
概要
[編集]大エレメンタルは、ローウィンやシャドウムーアの生物たちの思想や概念を体現した存在である。この次元/Planeにおいて、希望・恐怖・夢・悪夢といった抽象的な存在も、草木と同様に現実のものだ――現に、フェアリー/Faerieたちは夢を収穫したり貯蔵したりしている。つまり夢や願望がこの次元の「元素」である以上、そこから生まれた生命体もまた「エレメンタル」なのである。
彼らは、その根底にある抽象的な概念と同様に出現頻度が変化することがある。エルフ/Elfが巨人/Giant族に戦争を仕掛ければ、数多の爪を持った、戦乱を象徴するエレメンタルが生み出されるだろう。メロウ/Merrowたちが闇うねり/Dark Meandersの奥深くへ遠征に出れば、未知なる水底より来た、湿ったエレメンタルが姿を現す。一方、次元全体で流血が最小限まで抑えられれば、暴力的な死のエレメンタルは絶滅するかもしれない――少なくとも、再びその時が来るまでは[1]。
基本的に彼らはこの次元の多くの生物より巨大であるが、望めば小さな姿を取ることもできる。彼らは自然の力そのものであり、原始的かつ制御不能な存在である。また定命の道徳観念を超越した存在であり、善でも悪でもない。炎族/Flamekinは大エレメンタルと特別な繋がりを得ているが、その意思疎通はしばしば本能と憶測が混じったものである[2]。もちろん、あなたがプレインズウォーカー/Planeswalkerならば、十分なマナと努力次第で彼らの本質を喚起(Evoke)したり、あるいは彼ら自身を召喚することも可能である[1]。
ローウィン
[編集]ローウィンのエレメンタルは抽象的な概念が具現化した存在である。彼らは一見して、様々な生物が脈絡なく無秩序に繋がったかのような姿をしている(イラスト)[2]。
シャドウムーア
[編集]シャドウムーアのエレメンタルは不穏な思想が具現化したもので、恐ろしい様相をとる(イラスト)。しばしば悪夢のようで、シャドウムーアの過酷な環境が生み出した強大な恐怖の寄せ集めのようでもある。彼らは無感情で、言葉を交わすことも他の種族に動じることもなく、自らを生んだ大地の奔放な支配者としてふるまっている[2]。
ゲーム上の特徴
[編集]クリーチャー — エレメンタル(Elemental)
飛行
熟考漂いが戦場に出たとき、カードを2枚引く。
想起(2)(青)(あなたはこの呪文を、その想起コストを支払うことで唱えてもよい。そうした場合、戦場に出たときにこれを生け贄に捧げる。)
2/2
クリーチャー — エレメンタル(Elemental)
威厳の魔力が戦場に出たとき、あなたがコントロールする緑のクリーチャー1体につきカードを1枚引く。
5/5
クリーチャー — エレメンタル(Elemental) インカーネーション(Incarnation)
このクリーチャーが戦場に出たとき、これを唱えるために(白)(白)が支払われていた場合、あなたの墓地にありマナ総量が3以下であるクリーチャー・カード1枚を対象とする。それを戦場に戻す。
このクリーチャーが戦場に出たとき、これを唱えるために(黒)(黒)が支払われていた場合、クリーチャー最大1体を対象とする。それの上に-1/-1カウンター3個を置く。
想起(白/黒)(白/黒)
3/5
いずれもエレメンタルのタイプを持ち、一部はインカーネーションのタイプも併せ持つ。同じくローウィン棲息のエレメンタルである炎族/Flamekin(やその変化版)と異なり、職業のタイプは持たず、色も全色に散らばっている。
ローウィン・ブロックでは想起を持つものが多い。ただし内炎の見習い/Inner-Flame Acolyteのように、炎族だが想起を持つものも存在するため、完全に大エレメンタル固有のメカニズムというわけではない。シャドウムーア・ブロックやローウィンの昏明においては特にデザインに共通性は存在しないものの、雛や想起持ちインカーネーションなどのサイクルが存在している。
- カードデザイン上は、ローウィン・ブロックの主要種族に少ない飛行持ちや大型クリーチャーを当てはめる枠を作りつつ、タイプ的サポートを受けられるようにもする狙いがある[1]。
- 目覚ましヒバリ/Reveillarkや熟考漂い/Mulldrifter(イラスト)のように実在の生物に名前やイラストが似たカードも存在するが、モチーフとなった生物のクリーチャー・タイプは持たない。
その他
[編集]- Greater elementalは、ローウィン当時では「大精霊」[3]や「偉大なる精霊」[4]と訳されていた。2025年に発売された日本語版『マジック:ザ・ギャザリング ビジュアルガイドブック』でも「偉大なる精霊」という訳を踏襲していた。「大エレメンタル」表記が使用されたのはローウィンの昏明からである[2]。
脚注
[編集]- ↑ 1.0 1.1 1.2 Elementalism(Internet Archive)(Daily MTG 2007年9月27日 Doug Beyer著)
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 Planeswalker's Guide to Lorwyn Eclipsed/プレインズウォーカーのための『ローウィンの昏明』案内(Magic Story 2025年9月26日 Neale LaPlante Johnson, DK Billins, Laurel Pratt著)
- ↑ Lorwyn Lore (Internet Archive)/ローウィンの伝説 (Internet Archive)(Feature 2007年9月10日 Rei Nakazawa著
- ↑ 敵意ある領域/Hostile Realmのフレイバー・テキスト