レベック/Rebbec
レベック/Rebbecは、小説The Thranに登場するキャラクター。カードとしては統率者レジェンズの登る建築家、レベック/Rebbec, Architect of Ascensionが初出。
解説
[編集]古代スラン/Thran帝国の人間女性の工匠(イラスト)。グレイシャン/Glacianの妻。
彼女の手がける建築物はArchitecture of Ascensionと呼ばれており、スランにおいては医師ヨーグモス/Yawgmothも知るほど名高い。あまりに荘厳なため、彼女の建物を出て日常に戻ることは少なからぬ苦痛を伴うという。
ストーリー
[編集]The Thran
[編集]グレイシャンのファイシス病を治療すべく派遣されてきたヨーグモスと親睦を深める。夫が隔離されておりたびたび錯乱状態にも陥る中、ヨーグモスに魅力を感じやがて恋に陥る。異端の治療を扱うゆえ肩身の狭いヨーグモスとその理論を熱心に擁護し、彼がThe Elder Council(スラン長老評議会)での地位を獲得することにも貢献した。レベックが彼の残虐な本性に気付いた頃にはすでに手遅れであり、スランはcity-state(都市国家)同士の内乱へ、ひいてはファイレクシア/Phyrexiaの戦争に突入することになる。
やがてヨーグモスはstone-chargerと呼ばれる兵器を起動する。スランの人々は致死的なマナの雲に包囲され、地下の洞窟のポータル/Portalでファイレクシアに避難するか残って死ぬかの選択を迫られる。皆がファイレクシアに避難する中でレベックは動かず、夫の遺体とともにハルシオンのマナ・リグ/The Mana Rigに取り残される。
レベックは夫の遺体の一部が妙に温かいことに気付く。生前のグレイシャンは「ヨーグモスが自分にパワーストーン/Powerstoneを埋め込み、これを通じて思考を監視している」「石に人格を吸い取られている」と主張していたのだが、ヨーグモスが夫を治してくれると信じていたレベックはそれを真に受けていなかった。全てを悟った彼女がメスを手に取り肉を割くと、案の定そこにはパワーストーンが埋め込まれていた。
埋め込まれていた2つのパワーストーンを合わせると、石に宿ったグレイシャンがレベックに語りかけた。夫の声に導かれた彼女はポータルを封鎖すべく地下に向かう。ポータルの向こうからはヨーグモスがかどわかそうとしてくるが、彼自身はファイレクシアから出てこない―ファイレクシアでは神のごとくふるまえるヨーグモスもドミナリア/Dominariaではただの人にすぎず、自分がドミナリアに取り残された状態でポータルを封鎖される危険をおかせないのだ。ファイレクシアに来るよう提案するヨーグモスの声と、一刻も早くポータルを閉じるようせかす夫の声の中、レベックはしばらく人工次元ファイレクシアの空を―彼女が人生で最後に目にすることになる空を見つめていた。
さようなら、空よ。さようなら、夫よ。さようなら、ヨーグモス。
レベックが台座にパワーストーンを置くと洞窟は光に包まれ、そして一瞬ののち―空も、ファイレクシアも、ヨーグモスも、グレイシャンの最後のぬくもりも、すべてが消え去った。ポータルがあったところには石の壁だけが残され、ヨーグモスの最後の叫び声が洞窟内にこだましていた。
台座のパワーストーンだけが光る暗闇の中、レベックは外へ、待ち受ける死の雲の中へと上って行った。
- 『The Thran』最後の一文「Into a cloud of white, she ascended.」のascendはレベックがArchitect of Ascensionであるにかかっているところもあるか。
その他
[編集]- ヨーグモスはレベックを手に入れることにかなり執着しており、彼女とグレイシャンの前で「病人の妻を盗むつもりはない」と言い放ったり、レベックに目をかけファイレクシアを自由に移動する権限を与えたりしている。人心掌握に長け他人を利用することに躊躇しないヨーグモスだが、レベックを単なる道具として見ていたわけではなく、愛情のような執念があったのだろう。
- ヨーグモスはファイシス病に感染性があると嘘をついており、敵対人物を隔離したりする口実に利用していたことをダヴェッド/Dyfedに看破されているが、レベックからグレイシャンを引き離し自分に心を向けさせるために利用していたふしもあると考えられる。
- のちのヨーグモスは「レベックがガイア/Gaeaになった」とも主張しているが、真相は定かでない。
- ファイシス病患者の隔離場所という建前でヨーグモスがファイレクシアを手に入れた際、療養所とする建物をレベックが設計している。スランとファイレクシアの戦争中に彼女がファイレクシアを再訪した際は、「ファイレシス病のような進行性の進化」を理想とする次元の主の意思と虚無球/Null Sphereから供給されたマナのため、彼女の建築物は菌類のように増殖する変化を呈していた。
- ファイレクシアにおける最初の建築物として後年の建築物の意匠に影響を与えている可能性もあるが、ファイレクシアの前の主の設計物も次元内に残っていること・進行性の変化により原型をとどめていない可能性もあることを考えると、後年描写されているファイレクシアの建築物がレベックのデザインを継承しているとは判断しづらい。
- The Thranの表紙に描かれているのはレベックである。
登場
[編集]登場カード
[編集]フレイバー・テキストに登場
[編集]登場作品・登場記事
[編集]- The Thran(小説)
- The Legendary Characters of Commander Legends, Part 1/『統率者レジェンズ』の伝説たち その1(Card Preview 2020年10月30日 Ari Zirulnik and Ethan Fleischer著)