ダヴェッド/Dyfed
ダヴェッド/Dyfedは、小説The Thranに登場したプレインズウォーカー/Planeswalker。カードとしてはMystery Booster Commander EditionのDyfed, the Guiding Handが初出。
解説
[編集]華美な出で立ちに黒い肌をした人間/Humanの女性。元スラン/Thran人。
- カードとしての日本語名は与えられていないが、パイルリー/Pyruleaに言及した公式記事の日本語訳では「ダヴェッド」の訳があてられている[1]。
The Thran
[編集]古代スラン時代のハルシオン/Halcyonにて、天才的な工匠グレイシャン/Glacianは研究を進めるうちに、パワーストーンがエネルギーだけでなく空間をも保持できることを知る。つまるところそれは人工次元の存在の証明であり、定命の身でありながら数学的必然性から多元宇宙/Multiverseの存在を実証したということになる。彼の発見を何らかの方法で知ったダヴェッドはグレイシャンのもとを訪ね、知的探求のため多元宇宙/Multiverseの旅を体験させる事を望んだが、快復に向かっていると聞いたグレイシャンのファイシス病は未だ深刻であり、旅に出ることは難しかった。ダヴェッドにも傷を治す力は備わっているが、ファイシス病という未知の疾患を治療することはできなかった。
医師としてグレイシャンを監視していたヨーグモス/Yawgmothが会話に加わるが、彼は一連の会話内容に対して懐疑的であった。ダヴェッドはヨーグモスが市街地戦で負った腕の怪我を一瞬で治療したりパイルリー/Pyruleaの花を見せたりと自身の力を見せるが、なお頑なに信じない彼をパイルリーに連れて行き納得させる。ヨーグモスにも興味を抱いたダヴェッドはファイシス病治療のための協力関係を結び、連絡用のアミュレットを渡して立ち去った。
その後はヨーグモスの要請に応じて、人工次元を提供したり、この次元とヨーグモスの魂を一体化し主とする儀式を執り行ったり、患者である下層市民を集めたCave of Damned(亡者の洞窟)とのポータル/Portalを繋いだりといった協力を見せる。ヨーグモスの危険性を説くグレイシャンの言葉には耳を貸さないものの、100人近いThe Elder Council(スラン長老評議会)のメンバーがヨーグモスに拘束された際は、グレイシャンとその妻レベック/Rebbecの頼みで彼らをメルカディア/Mercadiaに避難させたりもしている。
スランとファイレクシアの戦争が激化していく中でファイレクシアを訪れ、ヨーグモスの裏切りを責め降伏するよう伝える。次元の中では神のごとくふるまえるヨーグモスも、元はといえばダヴェッドに力を与えられた存在であり、抵抗も逃走も不可能だった。ヨーグモスは「スラン各地からハルシオンに遣わされた大使を拘束している」「自分がファイレクシアを離れたら彼らは死ぬ」と人質を盾にするが、ファイシス病の者以外を治療できるダヴェッドは脅迫に臆せず、大使たちを治療するためヨーグモスとともに第4球層に移動する。しかしそこで目にしたのは彼女の想像を、そして治療限界をはるかに超える、酸鼻を極めた光景だった。ショックを受けているダヴェッドの前頭部に、ヨーグモスの刃が突き刺さった。
他の場所に行こうと考えるだけで次元を移動できるプレインズウォーカーも、脳を破壊され続ければまともな思考も抵抗もできない。突き刺した刃を前後に動かしながら、赤灰色の鼻血を流して痙攣するダヴェッドにキスをして、ヨーグモスは告げた。「脳は思考を司る。人間の能力にはそれぞれ器官が存在し、器官を取り除くと機能も取り除かれる。プレインズウォークも同じです。あなたを解剖して私にその器官を移植する。私はプレインズウォーカーになるつもりだが、あなたはただの肉塊になるだろう。」
のちにレベックがヨーグモス不在のファイレクシアを訪れた際、グレイシャンとダヴェッドが瀕死で拘束されているところに遭遇する。レベックは周囲にいた槽の司祭/vat priestを殺害し、グレイシャンを治療カプセルに収容するが、ダヴェッドは静かに事切れていた。