峡谷のミノタウルス/Canyon Minotaur
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丘巨人/Hill Giantの同型再版。基本セット2010では、基本セット常連の丘巨人と入れ替わる形で再録された。
丘巨人とはクリーチャー・タイプが変わって戦士のタイプ的シナジーを受けるようになったが、他にいくらでも良い戦士がいるため、丘巨人同様に構築での出番はないだろう。
リミテッドならばシングルシンボルの手堅い中堅クリーチャーとして候補に挙がる。
[編集] ストーリー
峡谷のミノタウルス/Canyon Minotaurはカード名の通りに峡谷に住むミノタウルス/Minotaur。フレイバー・テキストではその脅威が物語られている。
ジャンドでは、深い峡谷は最高の隠れ場所だった。ナヤを歩き回ったゴブリンは、それがあながち正解とは言えない事に気づいた。
コンフラックス版はナヤ/Nayaのミノタウルスを描いている(イラスト)。先のA Planeswalker's Guide to Alaraでは、山の洞窟にはミノタウルスがいるらしい、との噂だけが紹介されていた。断片/Shardがつながり合った時代、ナヤを徘徊するジャンド/Jundのゴブリンは深い峡谷でこのミノタウルスに遭遇する。ジャンドでは裂け目や谷間はドラゴンなどの捕食者から身を隠す最高の場所だったが、ナヤにおいてもこの常識が通用するわけではない。アラーラ/Alaraのミノタウルスは他にも2種類カード化されている(→死の一撃のミノタウルス/Deadshot Minotaur、エーテリウム角の魔術師/Etherium-Horn Sorcerer)。
基本セット2010版では、旅人たちが峡谷を抜ける最短コースを選択せず、わざわざ峡谷を迂回して険しい路を往くことにするやり取りが書かれており、言外にこのミノタウルスへの恐れが読み取れる(イラスト)。
「ここの崖を登り、崩れ橋を渡って、逆側の火口坂を戦いながら下がっていくことになります。」
「これは峡谷の一番の近道じゃなかったのか?」
「間違いないです。」
「それならそんな――」
「駄目です。」
しかし、日本語版のフレイバー・テキストは最初の2人のやり取りが誤って訳されている。まず、「(We'll) fight our way down the volcanic slopes on the other side」を「逆側の火口坂を戦いながら下がっていく」としており、確かに「fight one's way」は「戦って進路を切り開く」の意だが「実際に敵と戦って」以外に「奮闘して、苦難を乗り越えて」といった含みを持っている。実際は「向こう側にある火山の勾配を苦労して下っていく」くらいの意味合いである。
次の文は、峡谷を迂回する上りルートの話を受けて「Isn't the shortest route through the canyon?」つまり「(そんな大変な経路を行くより)峡谷を抜けるのが一番の近道じゃないのか?」と返している。ところが、日本語版では「これは峡谷の一番の近道じゃなかったのか?」と訳していて、迂回路自体が峡谷を抜けるルートであるとも、峡谷が目的地であるともとれる不明瞭な文章となっている。
より正しい意味合いで訳し変えるならこれくらいになるだろう。
「ここの崖を登り、崩れ橋を渡って、向こう側にある火山の勾配を苦労して下っていくことになります。」
「峡谷を通るのが最短ルートじゃないのか?」
「そうです。」
「それなら最短ルートを――」
「駄目です。」
[編集] 参考
- バニラクリーチャー
- カード個別評価:コンフラックス - コモン
- カード個別評価:基本セット2014 - コモン
- カード個別評価:基本セット2013 - コモン
- カード個別評価:基本セット2011 - コモン
- カード個別評価:基本セット2010 - コモン