パララクス/Parallax
提供:MTG Wiki
パララクス/Parallaxはネメシス期ラース/Rathの現象で、カード名にパララクスと冠したカードが存在する。
- 一般語の「パララクス、視差」とは、もともとはカメラやレンズなどの現象を指す言葉で「見る位置によって見え方や形状が変化する」事を意味しカメラマンや天体観測者がよく使う言葉(→Wikipediaの記事参照)。
目次 |
概要
パララクスは物質が溶解し分散するエネルギー現象で、消えた物質は戻ってくることもある。ラースの被覆/Rathi Overlayと関係があり、消散メカニズムはパララクス効果(the Parallax effect)を表現している(→Special: The Magic Storyline Team Discusses Nemesis参照)。
掌編ネメシスストーリーによると、パララクスは発光と低い振動音を伴って発生し、目もくらむばかりの輝きと波となって広がり周囲を飲み込む。パララクスに巻き込まれた固形物は軟化して溶け合うと、散り散りばらばらになる。まるで井戸の底で油瓶の蓋を開けたように、軟らかい油滴の集まり同然となってふわふわと宙を漂い、最後には何も残らない。ラースの住人はパララクスを恐れていて巻き込まれないように一目散に逃げ出す。
パララクス自体は潮流(tide)や波動(wave)、連鎖・中心(nexus)としてカード化されている。パララクスの影響をクリーチャー個体レベルで描いたものはパララクスの狂気/Parallax Dementiaを初めとした消散カードである(→#パララクスと消散参照)。
パララクスは機械による抑制が可能である(→パララクス抑制装置/Parallax Inhibitor#ストーリー参照)。
パララクスと消散
上記の通り、消散メカニズムに関わるカードはパララクスに関連しており、油滴のようにばらばらになるイラストが描かれている。しかし、Fading artworkでは、消散クリーチャーは不安定で「分解」したり、「溶解」したりして霊気/Ætherの中に戻る、とされているものの、全ての消散カードが「油滴のようにばらばらになる」わけではない、とも注記している。
- パララクスの影響がイラストに見られない消散カード
- 古代のハイドラ/Ancient Hydra、雲間を泳ぐもの/Cloudskate、錆びゆくゴーレム/Rusting Golem、はじける子嚢/Saproling Burst、からみつく鉄線/Tangle Wire
パララクスと次元転移
パララクスはラースの被覆と関連があり、ネメシスの時代設定はその実行を間近に控えた時期にあたる。この次元被覆でラースの大地や生き物は次元を越えてドミナリア/Dominariaに突然出現したり、次元の狭間に消失している。
また、パララクス本来の意味は「2つの観測点での見え方の違い」であるが、ラースの被覆が2つの次元を1つに重ね合わせる目的であることから、マジックにおけるパララクス(視差)はドミナリアとラースを観測点に見立て、それらの見え方を同じにする意味合いが込められているとも読める。
つまり、パララクスは次元転移そのもの、あるいはそれに伴って発生した現象と考えられる。他のカードセットの設定を考慮すると、パララクスで消えたものはプレーンシフトでドミナリアに転移したり、未来の時のらせんブロック時代にシャドー世界や時の裂け目から出現している可能性はある。
- 日本では、パララクスと次元転移を関連付けた考え方は珍しくない。ラースの被覆は俗に「パララクス計画」と呼ばれることもある。
ゲーム上の特徴
パララクスを名前に冠するカードは全て消散に関係している。一時的に戦場や手札から追放する効果が特徴の1つ。カード名にパララクスの語句があるなしに係わらず、消散カードは軽く短命な代わりに、マナ・コストに比べて強力である。(→詳細は消散参照)
登場
登場カード
- ネメシス
- パララクスの狂気/Parallax Dementia、パララクス抑制装置/Parallax Inhibitor、パララクスのきずな/Parallax Nexus、パララクスの潮流/Parallax Tide、パララクスの波/Parallax Wave、その他の消散カード(→#パララクスと消散参照)
登場作品
- ネメシスストーリー(掌編)
- Special: The Magic Storyline Team Discusses Nemesis(2000/2/23。Danneen McDermott, Jess Lebow, Scott McGoughが参加してのネメシス・ストーリーに関する議論ログ)