無頼の徒/Outlaw: Champions of Kamigawa
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日本風の世界観が採用された神河物語により親しんでもらうため、WotCとホビージャパンが重い腰を上げてくれました。背景ストーリーの理解には小説の翻訳が一番。 マジック・ファン待望の背景小説、ついに邦訳発売。 作者のスコット・マクゴフ氏はこのシリーズの以前に、ジャムーラ/Jamuraa南東部を舞台にTetsuo Umezawaらレジェンドのキャラクターたちが多数登場する小説三部作(レジェンドサイクル2)を書いており、高い評価を受けています。 日本語訳は(二三のチェック漏れと思しきところを除いて)外来語を極力排した訳で、日本風の世界を表現しています。神河物語の背景ストーリーを知りたければ本書は必読です。フレイバー・テキストからだけでは分からないキャラクターの性格に触れられる点も背景小説の読み所と言えるでしょう。
目次 |
あらすじ
霊界との戦いが始まった。
神秘と信仰の世界で、戦が起ころうとしている。 神々は人間を攻撃し始め、見えない陰に恐怖が潜んでいる。
今田大名の娘、魅知子は危険を冒して父の要塞を出なければならない。
霊界と強いつながりを持つ、高徳の僧と大蛇人に助言を仰ぐために。
しかし、盗賊であり、黒魔法の使い手でもある梅澤と出会ったとき、
魅知子は悟る。
国中にまさに拡大しつつある乱を止めるには、
敵と手を組まねばならないのかもしれないと、
・・・・・・そして、もっとも危険な敵は、魅知子の友かもしれないと。
(日本語版裏表紙より)
注意:作品の内容に関する記述が以下には含まれています。
主な登場人物
&aname("Michiko");
- 今田 魅知子(こんだ みちこ)
- 本編の主人公。眉目秀麗、華奢で優雅なお姫様の代名詞。さまざまな出会いを経て、神の乱の真実に迫っていく。
- 母親の芳乃の君に似てよかった。本当に。
- 「わたくしは今田の姫、魅知子」「大名の娘、永遠原の王位継承者。しかし、わたくしはこの者と同盟を結びました。この命を懸けて、求める答えのために、当分の間わたくしは彼の氷山の無頼の徒の助けを借ります」
&aname("Riko");
- 青雨 浬子(おうめ りこ)
- 水面院の優等生で魅知子姫のマブダチ。魔術も弓の腕も優秀。背の高い姫と並ぶとちんまりなボーイッシュさん。
&aname("Pearl-Ear");
- 真珠耳の君(Lady Pearl-Ear)
- 真珠耳先生は魅知子の乳母であり先生でもある。姫には振り回され放題のようだ。苦労人。
- 「あなたはとんでもない過ちを犯そうとしています」「でも、私はあなたが命を落とさぬよう力を尽くしましょう」
&aname("Sharp-Ear");
- 早耳(Sharp-Ear)
- 早耳君は真珠耳さまの弟。
- 「僕たち狐人は長生きしますが、長老は超長生きです(We kitsune live long, but the elder has lived loo-ooong.)」
&aname("Fox-Bros");
- 暁之尾(Dawn-Tail) 剣之尾(Blade-Tail 霜之尾(Frost-Tail)
- 狐人の武士の兄弟。
&aname("Toshi");
- 梅澤俊郎/Toshiro Umezawa
- 本編、そして神河サイクルを通じてのもう一人の主人公。マジックのストーリーでは初の「黒単」主人公でもある。
- 落武者ながら漢字魔術も使う切れ者。物語を大きく動かす重要人物。
- 「目覚めよ、俺のかわいい子たち」「お遊びの時間だぜ」
&aname("Hidetsugu");
- 無情の碑出告/Heartless Hidetsugu
- 大峨のシャーマン。俊郎と義兄弟の契りを結んでいる。
- 「ひとぉつ。 ワシを'お師匠様'と呼ぶこと」
- 骨齧り/Marrow-Gnawer
- 沼居にいる鼠人の頭領。頭がキレる。
- 「失せろ、愚か者の俊郎!俺達みんなを殺す気か?」
- 激憤明神
- 霜剣山の山賊と悪忌が崇拝する炎と怒りの神。
- 「我はあらゆる聡明な生き物と同じ目標を目指しておる。神の乱の終焉じゃ。」
- 生網明神
- 樹海に住む神主やモンク、大蛇人が崇める森の神。
- 「我は生命の源そのもの。束縛されぬ成長と抑制されぬ生命力そのもの。我に傷を与う武器を何処よりもたらさんか」
- 夜陰明神
- 竹沼に住むゴロツキや浪人、鼠人らが信仰する闇の力の顕現。
- 「願いを、叶えた。」
備考
- 邦訳が入手可能なうちは詳しい内容は記載しません。ぜひとも実際の本を手に取ってください。
- ホビージャパンから発売中の日本語版は雑誌扱いとなっているため、再版されない可能性があります。
- 浄火明神/Myojin of Cleansing Fireが「浄化明神」となっています。訳者への説明漏れ、あるいは校正漏れか。
英名では「火」である事は明らかなので、訳者に渡す資料のほうがタイプミスされて、訳者もそちらに引きずられてしまったのかもしれません。
- 梅澤俊郎も「敏郎」となっているが、正しい漢字は神河物語のプレビューの時点で発表になっており校正ミスと思われます。