晴れる屋
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晴れる屋/HARERUYAとは、
- マジック:ザ・ギャザリングの商品販売やイベント運営などを事業とする株式会社。
- 創業者、代表取締役社長は齋藤友晴。
- 1が運営するマジック:ザ・ギャザリングの専門店。
- 2009年1月にネットショップとしてスタート。2010年6月に高田馬場に実店舗をオープン。2019年時点で高田馬場の本店(晴れる屋トーナメントセンター)を中心に全国に9店舗展開。
- 1が運営するマジック:ザ・ギャザリングのポータルサイト。
- マジック:ザ・ギャザリングの通販やイベントのカバレージ、さらには先行プレビューカードの公開なども行っている。
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概要
2009年にマジックの強豪プレイヤーとして名を馳せていた齋藤友晴により、通販サイト「MTG通販晴れる屋」として営業開始。
翌年の2010年には高田馬場に実店舗をオープンさせる。
2014年に初の支店となる「晴れる屋成田店」をオープンさせたのを皮切りに全国各地に支店を次々とオープンさせ、2020年現在全国に10店舗が存在する。これは国内のマジック専門店としては最大の規模である。
グランプリ等のプレミアイベントを主催するほか、独自に大規模なトーナメントを多数開催している。2020年現在の国内のマジック界隈において絶大な影響力を持つ企業である。
来歴[1]
以下は2020年7月現在のもの。
- 2009年1月 - 東京都豊島区にて個人事業として、 屋号「晴れる屋」で通販サイト「MTG通販晴れる屋」営業開始
- 2010年6月 - 東京都・高田馬場にて実店舗「CARDSHOP晴れる屋」オープン
- 2011年4月 - トレーディングカードゲーム情報サイト「happymtg.com」オープン。同時に通販サイトを全て統合し、「MTG通販晴れる屋」を全面リニューアル
- 2012年6月 - 『グランプリ横浜12』を主催。当時の日本最高となる1523名の動員を記録
- 2013年3月 - 『グランプリ横浜13』を主催。当時の世界第2位となる2297名の動員を記録
- 2013年8月 - 東京都・高田馬場にて「晴れる屋トーナメントセンター 東京」を移転・設立
- 2013年8月 - 「MTG通販晴れる屋」の名称を「MTGSHOP晴れる屋」に変更
- 2013年12月 - 『グランプリ静岡14』を株式会社ホビーズファクトリーと共同主催
- 2014年4月 - 齋藤友晴と津村健志により、マジック業界では日本初となる自社プロチーム『Hareruya Pros』を結成
- 2014年10月 - 千葉県・成田に初の支店となる「晴れる屋 成田店」オープン
- 2015年1月 - 会社名称を「株式会社 晴れる屋」に変更。同時に提供するサービスを全て統合し総合マジックサイト「晴れる屋」としてリニューアル
- 2015年5月 - 『グランプリ千葉15』を主催。現在でも日本最高となる3551名の動員を記録
- 2016年11月 - 『グランプリ千葉16』を主催。2502名の動員を記録
- 2016年12月 - 大阪府・梅田に『晴れる屋 大阪店』オープン
- 2017年4月 - 北海道・札幌に『晴れる屋 札幌店』、福岡県・天神に『晴れる屋 福岡店』を一斉オープン
- 2017年7月 - ITサービス会社『株式会社 Sekappy』を関連会社として設立。
- 2017年9月 - 『グランプリ静岡17秋』を主催
- 2017年11月 - 愛知県・名古屋に『晴れる屋 名古屋店』オープン
- 2018年12月 - 静岡県・静岡に『晴れる屋 静岡店』オープン
- 2019年6月 - 東京都・秋葉原に『晴れる屋 秋葉原店』オープン
- 2019年7月 - 宮城県・仙台に『晴れる屋 仙台店』オープン
- 2019年12月 - 神奈川県・横浜に『晴れる屋 横浜店』オープン
- 2020年5月 - 香川県・高松市に『晴れる屋 高松店』オープン
- 2020年6月 - 大阪府・梅田に『晴れる屋 トーナメントセンター 大阪』オープン・移転
- 2020年6月 - 東京都・高田馬場に『MTG BAR 飲める屋』オープン
主な取り組み
「世界で一番マジックを愛しているお店」を標榜しており、マジックプレイヤーに向けて様々なサポートを行っている。
- 晴れる屋の各店舗において大小様々な大会を毎日開催している。とりわけ以下に述べる各種大会は大きな規模で開催され、国内のマジックプレイヤーにとってはプレミアイベントにも匹敵するほどの注目度をもって迎えられている。これら大会直後に、好成績を収めたデッキのコピー・類型が各地のローカル大会を席巻することも珍しくない。
- 環境初陣戦 - フォーマットはスタンダード。新エキスパンション発売の翌日に開催。環境スタート直後の大規模大会ということもあり、国内のメタゲームに与える影響は極めて大きいとみられる。
- 環境名人戦 - フォーマットはスタンダードおよび最新エキスパンションを用いたリミテッド。次期エキスパンション発売直前の環境末期に開催。
- 神挑戦者決定戦 - スタンダード・パイオニア・モダン・レガシー・ヴィンテージ・リミテッドの各フォーマットで開催(かつては後述のオリジナルフォーマットであるフロンティアでも開催されていた)。優勝者には後日開催の『神決定戦』において在位中の『フォーマット神』への挑戦権が与えられ、神決定戦において在位中の『神』に勝利すれば、次期の神決定戦までの間そのフォーマットの『神』を名乗ることができる。
- 公式サイトにて、各大会において好成績を残したデッキのデッキリストを全て掲載している。このデッキリストは国外においても一定の注目度があり、一風変わったデッキは国外のプロプレイヤーや情報サイトに紹介されることもある。
- 2014年からはオーナーである斎藤がプロチームHareruya Prosを結成するのと同時に同チームのスポンサーとなる。下位チームであるHareruya Hopesのスポンサーも務める。
- 2016年にはカードショップBIG MAGICと共にスタンダードとモダンの間を埋めるオリジナルフォーマット、フロンティアを創設。フォーマットがフロンティアの大規模大会等も開催していたが、2019年に公式フォーマットとしてスタンダードとモダンの中間のフォーマットパイオニアが制定されたためサポート終了がアナウンスされた。
- Youtubeにてマジックに関連した動画を投稿している。動画には齋藤をはじめとするHareruya ProsやHareruya Hopes所属プレイヤーのほか、店員や晴れる屋の常連客が出演することもある。
- 初心者や女性プレイヤーへのサポートも手厚く行っている。一例としてはマジック初心者体験会、プレインズウォーカーレベルが一定以下のプレイヤー限定大会、女性限定大会等がある。
- 関連企業にIT企業である株式会社Sekappyがある。「社員全員がマジックプレイヤーである」ことを標榜しており、かつては「Sekappyへの即日採用内定」を優勝賞品とした大会も開催していた[2]。晴れる屋のサイトの開発のほか、マジックとは無関係の業務にも携わっている。
- 2020年には『MTG BAR 飲める屋』をオープン。アルコールを含んだ飲食を楽しみながらマジックを遊べることを売りにしている。
逸話
- MTG専門ショップのため、基本的にマジック以外のTCGに関連した商品の取り扱いはない。しかし、2017年当時Hareruya Prosに所属していた原根健太の日本選手権17優勝記念セールにて販売してほしい商品のアンケートを行った結果、マジック以外のTCGのカードが1位となり、実際にそのカードが販売されるという珍事が起こった[3]。
不祥事
日本におけるマジックの発展に関して計り知れない貢献がある一方で、大小様々な騒動をたびたび引き起こしており、「お騒がせ企業」としての一面を併せ持つことでも知られる。
- 2017年11月14日、Hareruya Hopesに所属していたあるプレイヤーがTwitterにおいて女性プレイヤーに対するセクシャルハラスメントにあたるツイートを投稿し、マジックプレイヤー以外をも巻き込み大きな非難を浴びた。斎藤は当初、当該プレイヤーを厳重注意処分とする旨をTwitterにて表明していた[4]が、後に一転して当該プレイヤーをHareruya Hopesから除名することを発表した[5]。なお、このプレイヤーは除名から2年後の2019年7月にHareruya Prosに加入した後、後述の顧客情報漏洩事件に関与することとなる。
- 2019年1月30日に晴れる屋のサイトに掲載された、Hareruya Pros所属プレイヤーのArne Huschenbethが執筆した記事[6]を日本語訳した「挫折の末に得られたもの(原題:Important Lessons from Last Year)[7]」において、「Huschenbethがインフルエンザに罹患しながらもプロツアーへの出場を強行した」かのように読み取れる表現があり、感染を周囲に拡大させかねない行為を美談にしているとして大きな批判を受けた。晴れる屋は記事に不適切な表現があったことを認めて謝罪するとともに、原文にあった"flu"(ひどい風邪)という単語を「インフルエンザ」と誤訳してしまっており、Huschenbethは当時インフルエンザに罹患していなかったことを発表して釈明した[8]。
- 2020年3月22日、Hareruya Pros所属のあるプレイヤー(前述のセクシャルハラスメントにあたるツイートを投稿したプレイヤーと同一)がTwitterにて「特定個人の取引履歴に係る顧客情報」を含むツイートを投稿。ツイートは間もなく本人により削除されたものの、顧客情報の漏洩が行われたとして大きな批判を受け、サイバーセキュリティ専門ニュースサイトであるScanNetSecurityは情報漏洩インシデントとしてこの件に関する記事を掲載した[9]。晴れる屋は3月26日に一旦は公式サイトにて謝罪文を掲載し、該当の人物に対し「社内規定に則り然るべき処分を行う」とした[10]が、追って3月31日に公式Twitterにて一転して「該当の従業員がツイートした内容のような事実はない」とした[11]。なおこのプレイヤーは事件以前からYoutubeの晴れる屋チャンネルの動画に出演しており、事件以降しばらくの間動画への出演が途絶えたが、2020年5月以降は再度動画に出演するようになった[12]。
2019新型コロナウイルス流行への対応について
2020年に日本国内にて社会問題となった2019新型コロナウイルス流行への対応に関して不手際が目立ち、マジックプレイヤーはもとよりマジック以外のTCGプレイヤーからも絶大な批判が浴びせられた。
- 2020年3月下旬、東京都内において新型コロナウイルス陽性患者の報告数は日々増加を続ける状況において、小池百合子東京都知事は3月27日と28日の土日2日間における「不要不急の外出自粛要請」を発令した[13]。これを受けて東京都内のほぼ全てのカードショップがイベントの開催中止をアナウンスする中で、高田馬場トーナメントセンターは予定されていたイベントを一切中止することなく開催した。テーブルトップでのカードゲーム遊技は新型コロナウイルス感染者のクラスターが発生しやすいとされる「3つの密」全てに該当することがかねてより指摘されており、感染拡大防止の意識が欠如しているとしてネット上において大きな批判を受けた。これ以降も高田馬場トーナメントセンターにおける大会の開催は後述の通り3月31日に従業員の新型コロナウイルス陽性が確認されるまでの間中止されることなく行われた。
- 2020年4月1日、晴れる屋は公式サイトにて、高田馬場トーナメントセンターの従業員が新型コロナウイルス陽性の診断を受けたことを発表した[14]。これを受けて高田馬場トーナメントセンターは2週間の間休業したが、同じく都内に所在する晴れる屋秋葉原店をはじめとする晴れる屋各店舗においては大会の開催を継続して行い、やはりネット上において批判にさらされた。晴れる屋店舗における大会の開催は4月7日に日本政府から発令された緊急事態宣言を受けてウィザーズ社が公認店舗におけるイベント開催の中止を表明するまでの間行われ続けた[15]。
脚注
- ↑ 沿革 (晴れる屋公式サイト 2020年7月現在)
- ↑ 【4/27(土)・4/28(日)】ITエンジニア "未" 経験者限定「マジック採用」開催のお知らせ (Wantedly 2019年4月11日)
- ↑ 晴れる屋公式Twitter (2017年9月13日)
- ↑ 齋藤友晴Twitter (2017年11月15日)
- ↑ 晴れる屋公式Twitter ※ツイート内のリンク記事は2020年7月現在削除済 (2017年11月17日)
- ↑ Important Lessons from Last Year (晴れる屋公式サイト 2019年1月25日)
- ↑ 挫折の末に得られたもの (晴れる屋公式サイト 2019年1月30日)
- ↑ 1月30日掲載「挫折の末に得られたもの」に関するお詫び (晴れる屋公式サイト 2019年2月1日)
- ↑ 従業員が顧客の取引履歴をツイート、社内規定に則り処分予定(晴れる屋) (ScanNetSecurity 2020年3月30日)
- ↑ 20200326.pdf (晴れる屋公式サイト 2020年3月26日)
- ↑ 晴れる屋公式Twitter (2020年3月31日)
- ↑ 【MTG】プロの業が光る!? 青白コントロールvsルーカファイアーズ -Hareruya COMBAT2 vol.74- (Youtube 2020年5月31日)
- ↑ 感染者急増で外出自粛要請、小池都知事「重大局面」 (日本経済新聞 電子版 2020年3月26日)
- ↑ 20200401.pdf (晴れる屋公式サイト 2020年4月1日)
- ↑ 公認店舗におけるイベント開催中止のお知らせ (Wizards of the Coast公式サイト 2020年4月8日)