The Great Designer Search 3/FinalDay
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概要
3つの試験を経て選考されたAri Nieh、Jeremy Geist、Chris Mooneyの3人は、Wizards of the Coast本社に招かれ、社内ツアーを体験した。その後、開発部のスタッフ達と3人別々にローテーションで"Gauntlet"と呼ばれる面接を行った。
Room#1(審査員)
Room#2(マネージャー)
Room#3(ボス)
その中でChrisが最も高い評価を得て、次点がAli、そしてJeremyの順だった。
面接の後、開発部が毎火曜日に昼食と共に最新のセットで遊ぶ"Magic for Lunch"に選手たちも参加し、ギリシア料理とドミナリアを楽しんだ。選手たちは開発部に全敗した。
The final challenge
昼食後の午後2時、ついに最終選考が開始された。The Great Designer Search 3最終選考課題は以下の通り;
- 我々の闇の隆盛の開発は終盤に差し掛かり、明日セットは印刷機へと送られる。
- 一分前にデベロップ・チームがそれを発見するまで、すべてが上手くいくように見えた。彼らは降霊術/Seanceによって「壊れた」デッキが作られることを発見した。このカードは機能的変更を加える必要がある。ブランド・チームがこれを聞きつけたとき、彼らはこの降霊術という名前に不都合があると持ち掛けてきて、何か変更する必要があるのならカード名を変更して欲しいと言ってきた。
- 我々にあまり時間は残されておらず、求めるものはこうである。我々は同じイラストを使用した、しかし新しい名前のレアの白のカードが欲しい。コレクター番号を合わせるために、新しいカード名はアルファベット順で聖所の猫/Sanctuary Catと銀爪のグリフィン/Silverclaw Griffinの間である必要がある。カードは名前のフレーバーとメカニズムに合致するならどのカード・タイプでも構わない。それは依然としてレアである。それに加え、我々はプレイテストする時間を持たないので、リスクのある開発空間に進むことは許可されない。
- あなたは午後3時までに上述の基準を満たした3枚のカードをデザインする。あなたのカードはカードタイトルとルール文章を全て持つ必要がある。それぞれのカードは、独自のメカニズムと独自のカード名を持たなければならない。フレーバーテキストに関しては気を配る必要は無い。その後、我々はGDSデザイナー達と何人かの開発部メンバーと話し合い、1時間かけてどのカードをファイルに入れるか決定する。
各デザイナーには辞書と闇の隆盛のファイル、ノートとペンが配布された。各々に作業するための個室が与えられ、1時間後にミーティングルームに集合し、彼らのデザインを論議した。
Ari Nieh
非公式/非実在カード
Saving Grace (3)(白)エンチャント
各対戦相手の戦闘開始時に、そのプレイヤーは(X)を支払ってもよい。Xはあなたがコントロールする人間に等しい。そうしない場合、このターン、そのプレイヤーがコントロールするクリーチャーはあなたを攻撃できない。
最初に、闇の隆盛までに使われていないカード名は使ってよいというルールだったので、破滅の刻の救済の恩寵/Saving Graceと被っていることは問題ない。大きな懸念は、クリエイティブ的なものだった。闇の隆盛では、人間達は怪物に怪物たちに追い立てられているという設定だった。機能的に人間を守るメカニズムのカードは許されるのか?チームはクリエイティブチームの代表としてCynthia Sheppardを会議へ招き、そして彼女はこれは防御的であり、人間達が生き残るために団結することを表しているため、許されると回答した。このカードは評価された。
非公式/非実在カード
Shift the Veil (2)(白)ソーサリー
このターンに戦場からあなたの墓地に置かれたすべてのクリーチャー・カードを戦場に戻す。あなたはこの方法で戦場に戻ったカード1枚につき2点のライフを得る。
このカードは大天使の光/Archangel's Lightに近すぎると感じていた。さらに、Melissaはこのカードはプレイテストが不要なカードでは無いと感じた。このカードは没になった。
非公式/非実在カード
Seal Against the Damned (3)(白)(白)エンチャント
Seal Against the Damnedが戦場に出たとき、人間でないクリーチャー・タイプを1つ選ぶ。
あなたがコントロールするクリーチャーを5体タップする:選ばれたクリーチャー・タイプのクリーチャー1体を対象とし、それを追放する。
チームはこのカードがイラストに合っているメカニックなことを好んだが、ゲームプレイは驚くものにならないだろうと感じた。第一に、クリーチャーを5体揃えることはかなり面倒な手順である。第二に、それを捕まえる前にプレイヤーはクリーチャー・タイプを決めねばならない。クリーチャーを5体揃える前により大きい脅威が出てくることはしばしばあり、それに対して対処できなくなる場合がある。このカードは没になった。
Chris Mooney
非公式/非実在カード
Secret Gathering (2)(白)(白)エンチャント
あなたがコントロールするスピリットでないアンタップ状態のクリーチャー5体をタップする:飛行を持つ白の1/1のスピリット・クリーチャー・トークンを1体生成する。
闇の隆盛の他の5つのレアのうち3つはトークンを作り、特にその内2枚は1/1のトークンを生成する(訳注:実際は2枚が1/1の人間トークン、1枚がこれと同じ1/1飛行トークン)。このカードはそれらと似すぎていると感じられた。このカードは没となった。
非公式/非実在カード
Seclusion Ritual (2)(白)(白)エンチャント
プレイヤーは墓地にあるクリーチャー・カードと同じ名前のクリーチャー呪文を唱えられない。
これはMelissaがテスト無しで印刷することを懸念していたカードの1つである。また、アンコモンに疲労の呪い/Curse of Exhaustionという呪文を唱えることを抑制するカードが存在し、我々はこれらをテーマ的な理由で同じセットに含めないよう配慮したかった。このカードは没になった。
非公式/非実在カード
Seekers of Guidance (3)(白)(白)クリーチャー─人間・クレリック
(2)、あなたの墓地からクリーチャー・カード1枚を追放する:ターン終了時まで、Seekers of Guidanceはあなたが選んだ色1色に対するプロテクションを得る。
3/3チームはこのカードを気に入ったが、Markはこのカードはレアとして見るとやや弱いと感じた。
Jeremy Geist
非公式/非実在カード
Sidereal Visions (2)(白)ソーサリー
あなたのライブラリーから人間かスピリットであるカード1枚を探して公開する。そのカードをあなたの手札に加え、その後あなたのライブラリーを切り直す。
チームは特に人間とスピリットを繋いだ点でこのカードを気に入ったが、教示者はテスト無しでリストに加えるには強力過ぎるカードと感じた。このカードは没になった。
非公式/非実在カード
Shut Away (3)(白)(白)エンチャント
Shut Awayが戦場に出たとき、クリーチャー1体を対象とする。Shut Awayが戦場を離れるまで、そのクリーチャーとそのオーナーの墓地のすべてのカードを追放する。
チームはこのカードを気に入り、フラッシュバックに対して有効な解答になると感じた。心配事は、これが2つの異なるものを追放するため混乱を呼ぶ事だった。
非公式/非実在カード
Sequestered Geist (7)(白)(白)クリーチャー─スピリット
飛行
この呪文を唱えるための追加コストとして、あなたは好きな数のあなたがコントロールするアンタップ状態の人間をタップしてもよい。この呪文はこの方法でタップされた人間1体につきコストが(1)少なくなる。
レアには既に飛行ファッティとして鎮魂歌の天使/Requiem Angelが存在する。チームはこのデザインがそのカードに少し近すぎると感じた。また、イラストのスピリットはこれが6/6であることは伝えてこない。このカードは没になった。
Final Elimination
審判たちの第一選考が終わったあと、各デザイナーに各1枚、興味深い3枚のカードが残された。全員は各カードについて空いた枠に入れるための調整を話し合った。
非公式/非実在カード
Saving Grace (3)(白)エンチャント
各対戦相手の戦闘開始時に、そのプレイヤーは(X)を支払ってもよい。Xはあなたがコントロールする人間に等しい。そうしない場合、このターン、そのプレイヤーがコントロールするクリーチャーは、あなたやあなたのコントロールするプレインズウォーカーを攻撃できない。
チームはプレイヤーだけでなくそのプレインズウォーカーも守れるよう変更を加えた。
非公式/非実在カード
Servants of Niblis (3)(白)(白)クリーチャー─人間・クレリック
絆魂
(2)、あなたの墓地からクリーチャー・カード1枚を追放する:ターン終了時まで、Servants of Niblisはあなたが選んだ色1色に対するプロテクションを得る。
チームは絆魂を加えサイズを引き上げた。カード名も弱めに感じたので変更した。
非公式/非実在カード
Sequester (3)(白)エンチャント
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーの墓地のインスタントかソーサリーであるすべてのカードと、そのプレイヤーがコントロールするクリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を追放する。
(訳注:原文では呪文能力のように書かれているが、デザインの変遷からするとこのエンチャントが戦場を離れるまでの一時追放能力と思われる)
チームは混乱の問題を解消するため、2つの領域からそれぞれ別々のものを追放するように変更した。墓地の追放効果はフラッシュバックへの対処が主となるため、インスタントとソーサリーを追放するようにし、その効果を優先したいため、唱えるために追放できるクリーチャーがいるかに依存しないようにした。さらにチームは効果をクリーチャーからクリーチャーとプレインズウォーカーへと拡大し、マナ・コストを(3)(白)(白)から(3)(白)に変更し、最後にJeremyのカードからSequesterの名を借りて完成となった。
チームは3枚のカードについて議論を詰めた。闇の隆盛の他の4つのレアがクリーチャーであるか、クリーチャーを作るためServants of Niblisは除外された。またSaving Graceはメカニズム的に狭さがあり、またこのセットの無いように適切であるか疑問が出たため、除外された。Sequesterが合格となった。
その後、審査員は最終選考について話し合い、選考デザインに会議中のコメントなどを加味して、Jeremyが第一位、Ariが第二位、Chrisが第三位となった。
Picking The Great Designer
審査員は、各候補に十分に満足していることに同意することから最終決議を始めた。ChrisがGauntletで光るものを見せたことについて話し合われたが、AriとJeremyに追いつくには不十分であると思われた。審査員たちはAriとJeremyの間を行き来し、最終的にThe Great Designerに選考されたのはAri Niehとなった。彼は半年間のマジックのデザイナーとしてのインターンシップ権と、ドミナリアのプレミアム・レア・アンカットシートを獲得した。
参考
- Great Designer Search 3 – Final Day(Feature 2018年6月12日)
- The Great Designer Search 3