アーギヴィーア/Argivia
提供:MTG Wiki
(追記) |
|||
6行: | 6行: | ||
小説[[Song of Time]]と[[Planeswalker]]では「Argivia」と「Argive」は混在しほぼ同じ意味合いのように登場し、あるいは、近代以降のアルガイヴ国(すなわち[[新アルガイヴ/New Argive]])の別称のように読み取れる。掌編Sisay's Questでは「Argivia」は「Argive」の一地域とも読み取れる<ref>[[泡のお守り/Juju Bubble]]の所在地について、Sisay's Quest2話では「Argiveに存在」、3話では「Argiviaから数リーグ離れた場所に存在」の旨の記述が確認できるため</ref>。短編VersipellisとPhyrexian Creationsでは「Argivia」は明確に都市を意味している。小説[[Apocalypse]]は国とも都市とも判別はつかない。 | 小説[[Song of Time]]と[[Planeswalker]]では「Argivia」と「Argive」は混在しほぼ同じ意味合いのように登場し、あるいは、近代以降のアルガイヴ国(すなわち[[新アルガイヴ/New Argive]])の別称のように読み取れる。掌編Sisay's Questでは「Argivia」は「Argive」の一地域とも読み取れる<ref>[[泡のお守り/Juju Bubble]]の所在地について、Sisay's Quest2話では「Argiveに存在」、3話では「Argiviaから数リーグ離れた場所に存在」の旨の記述が確認できるため</ref>。短編VersipellisとPhyrexian Creationsでは「Argivia」は明確に都市を意味している。小説[[Apocalypse]]は国とも都市とも判別はつかない。 | ||
− | [[Ethan Fleischer]] | + | [[Ethan Fleischer]]はこの看過せざる矛盾を解決するために、アーギヴィーアは新アルガイヴの首都であると設定を確定させ、新アルガイヴはしばしばアルガイヴと略して呼ばれるとした。<ref>[https://twitter.com/EthanFleischer/status/1005141301468135424 Ethan Fleischerの証言]</ref> |
一方、日本語版では[[第5版]]・[[ウェザーライト]]期に「Argivian」を「アーギヴィーアの」と訳したが、[[ウルザ・ブロック]]期は「アーギブの」、[[コールドスナップ]]以降は「アルガイヴの」と変遷している。かつて「アーギヴィーア」と訳されているものが都市のアーギヴィーアを指しているとは必ずしも言えない。 | 一方、日本語版では[[第5版]]・[[ウェザーライト]]期に「Argivian」を「アーギヴィーアの」と訳したが、[[ウルザ・ブロック]]期は「アーギブの」、[[コールドスナップ]]以降は「アルガイヴの」と変遷している。かつて「アーギヴィーア」と訳されているものが都市のアーギヴィーアを指しているとは必ずしも言えない。 | ||
==解説== | ==解説== | ||
− | アーギヴィーアは[[新アルガイヴ/New Argive]] | + | アーギヴィーアは[[新アルガイヴ/New Argive]]の首都である港湾都市([https://media.wizards.com/2018/images/daily/VXJ1ZAMRCb.jpg テリシア地図])。新アルガイヴ島の東岸地域にあり、北には入り江、南には川、西には森がある。この場所にはかつて[[兄弟戦争/Brothers' War]]時代の[[アルガイヴ/Argive]]の首都[[ペンレゴン/Penregon]]があった([https://media.wizards.com/2018/images/daily/lMDAS8PtEe.jpg 兄弟戦争期の地図])。 |
− | + | アーギヴィーアには図書館・蔵書館に知識が蓄えられていた<ref name=01>小説Song of Time</ref>が、[[ファイレクシア/Phyrexia]]の攻撃で恐らく多くが失われてしまった。<ref name=03>短編Phyrexian Creations</ref> | |
+ | *[[アーギヴィーア大学/Argivian University]]は「アーギヴィーア」と訳されているが、上述の通り首都アーギヴィーアを意味した名称であるとは必ずしも言えない。 | ||
− | + | *首都であるためかアーギヴィーアが、正式な国名の新アルガイヴの代わりに、国名であるかのように用いられていると解釈できる例が散見される。<ref name=01/><ref name=02>小説Planeswalker</ref> | |
− | 4560AR、この時代にはアーギヴィーアは再建されている。[[カー峠/Kher Ridges]]の[[ドラゴン]]の[[カーの空奪い、プローシュ/Prossh, Skyraider of Kher#ストーリー|プローシュ/Prossh]]と崇拝者の[[Kobolds of Kher Keep|コボルド]]を迎撃するため、[[アルガイヴ国家執事、ベイルド/Baird, Steward of Argive#ストーリー|ベイルド/Baird]]は兵団を率いてアーギヴィーアから出陣した。兵団には当初、紅蓮術師[[ヤヤ・バラード/Jaya Ballard (ストーリー)|ヤヤ・バラード/Jaya Ballard]]が協力者として随伴していた。後にヤヤを追ってきた[[チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar (ストーリー)|チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar]]とも一時的に共同戦線を張った。 | + | ==歴史== |
+ | 2954[[AR]]に[[キイェルドー/Kjeldor]]と[[バルデュヴィア/Balduvia]]が統合して新アルガイヴ国が建国(したがって、首都アーギヴィーアの成立はそれ以降となる)。 | ||
+ | |||
+ | 洪水の時代(遅くとも33世紀までに)、アーギヴィーアの王たちは[[コイロス/Koilos]]を調査して廃墟のままであることを確認した。<ref name=02/> | ||
+ | |||
+ | 4000AR頃、アーギヴィーアの栄えた姿を見ることができる。アーギヴィーアでは各種製造業のギルド(銅細工職人ギルド、製本職人ギルド、石工ギルド、縄職人ギルドなど)が活動している。港には倉庫が並び、商人や船乗りの姿が見られ、海外との交易が盛んな様子がうかがえる。港地区の通りは海岸線に平行に走っていて、縄職人の仕事場が連なる引き綱通り(Lanyard Street)と皮革売り通りを金物屋小路(Ironmonger Lane)が結び、付近にはもやい結び広場(Bowline Square)があり、業種に関連する名称を冠した地名が目を引く。また、アーギヴィーアは葡萄酒の街である。Acorn & Hammer(ドングリと金槌)、Midus Well(蜂蜜酒の泉)<ref>Midusはリトアニアの蜂蜜酒ミードのこと</ref>、Penkin's(ペンキンの店)といった酒場がある。港近くのペンキンの酒場は船乗りや外国商人が利用する。市内にはTanton's distillery(タントン蒸留酒製造所)が操業している他、[[コーリス/Korlis|コーリス]]産赤ワイン(Korlisian burgundy)、ペンレゴン・ビール(Penregon beer)といった酒の銘柄も存在する。<ref name=04>短編Versipellis</ref> | ||
+ | |||
+ | アーギヴィーア郊外の西の森には、森の守護者を自称し緑の魔法を操る謎の人物Dare(デア)が住んでいた。<ref name=04/> | ||
+ | |||
+ | 4205AR、Godwyn(ゴドウィン)率いるファイレクシア軍との激戦の末、アーギヴィーアは陥落し蔵書館は荒らされ街は業火に包まれた。<ref name=03/> | ||
+ | |||
+ | 4560AR、この時代にはアーギヴィーアは再建されている。[[カー峠/Kher Ridges]]の[[ドラゴン]]の[[カーの空奪い、プローシュ/Prossh, Skyraider of Kher#ストーリー|プローシュ/Prossh]]と崇拝者の[[Kobolds of Kher Keep|コボルド]]を迎撃するため、[[アルガイヴ国家執事、ベイルド/Baird, Steward of Argive#ストーリー|ベイルド/Baird]]は兵団を率いてアーギヴィーアから出陣した。兵団には当初、紅蓮術師[[ヤヤ・バラード/Jaya Ballard (ストーリー)|ヤヤ・バラード/Jaya Ballard]]が協力者として随伴していた。後にヤヤを追ってきた[[チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar (ストーリー)|チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar]]とも一時的に共同戦線を張った。<ref>小説Return to Dominaria: Episode 8</ref> | ||
==登場== | ==登場== |
2018年12月17日 (月) 23:48時点における版
アーギヴィーア/Argiviaはドミナリア/Dominariaの地名。
目次 |
概要
「Argivia」はドミナリア期に定義されるまで、「Argive」「New Argive」「Argivian」とともに不明瞭な用いられ方をしてきたストーリー用語である。
小説Song of TimeとPlaneswalkerでは「Argivia」と「Argive」は混在しほぼ同じ意味合いのように登場し、あるいは、近代以降のアルガイヴ国(すなわち新アルガイヴ/New Argive)の別称のように読み取れる。掌編Sisay's Questでは「Argivia」は「Argive」の一地域とも読み取れる[1]。短編VersipellisとPhyrexian Creationsでは「Argivia」は明確に都市を意味している。小説Apocalypseは国とも都市とも判別はつかない。
Ethan Fleischerはこの看過せざる矛盾を解決するために、アーギヴィーアは新アルガイヴの首都であると設定を確定させ、新アルガイヴはしばしばアルガイヴと略して呼ばれるとした。[2]
一方、日本語版では第5版・ウェザーライト期に「Argivian」を「アーギヴィーアの」と訳したが、ウルザ・ブロック期は「アーギブの」、コールドスナップ以降は「アルガイヴの」と変遷している。かつて「アーギヴィーア」と訳されているものが都市のアーギヴィーアを指しているとは必ずしも言えない。
解説
アーギヴィーアは新アルガイヴ/New Argiveの首都である港湾都市(テリシア地図)。新アルガイヴ島の東岸地域にあり、北には入り江、南には川、西には森がある。この場所にはかつて兄弟戦争/Brothers' War時代のアルガイヴ/Argiveの首都ペンレゴン/Penregonがあった(兄弟戦争期の地図)。
アーギヴィーアには図書館・蔵書館に知識が蓄えられていた[3]が、ファイレクシア/Phyrexiaの攻撃で恐らく多くが失われてしまった。[4]
- アーギヴィーア大学/Argivian Universityは「アーギヴィーア」と訳されているが、上述の通り首都アーギヴィーアを意味した名称であるとは必ずしも言えない。
歴史
2954ARにキイェルドー/Kjeldorとバルデュヴィア/Balduviaが統合して新アルガイヴ国が建国(したがって、首都アーギヴィーアの成立はそれ以降となる)。
洪水の時代(遅くとも33世紀までに)、アーギヴィーアの王たちはコイロス/Koilosを調査して廃墟のままであることを確認した。[5]
4000AR頃、アーギヴィーアの栄えた姿を見ることができる。アーギヴィーアでは各種製造業のギルド(銅細工職人ギルド、製本職人ギルド、石工ギルド、縄職人ギルドなど)が活動している。港には倉庫が並び、商人や船乗りの姿が見られ、海外との交易が盛んな様子がうかがえる。港地区の通りは海岸線に平行に走っていて、縄職人の仕事場が連なる引き綱通り(Lanyard Street)と皮革売り通りを金物屋小路(Ironmonger Lane)が結び、付近にはもやい結び広場(Bowline Square)があり、業種に関連する名称を冠した地名が目を引く。また、アーギヴィーアは葡萄酒の街である。Acorn & Hammer(ドングリと金槌)、Midus Well(蜂蜜酒の泉)[6]、Penkin's(ペンキンの店)といった酒場がある。港近くのペンキンの酒場は船乗りや外国商人が利用する。市内にはTanton's distillery(タントン蒸留酒製造所)が操業している他、コーリス産赤ワイン(Korlisian burgundy)、ペンレゴン・ビール(Penregon beer)といった酒の銘柄も存在する。[7]
アーギヴィーア郊外の西の森には、森の守護者を自称し緑の魔法を操る謎の人物Dare(デア)が住んでいた。[7]
4205AR、Godwyn(ゴドウィン)率いるファイレクシア軍との激戦の末、アーギヴィーアは陥落し蔵書館は荒らされ街は業火に包まれた。[4]
4560AR、この時代にはアーギヴィーアは再建されている。カー峠/Kher Ridgesのドラゴンのプローシュ/Prosshと崇拝者のコボルドを迎撃するため、ベイルド/Bairdは兵団を率いてアーギヴィーアから出陣した。兵団には当初、紅蓮術師ヤヤ・バラード/Jaya Ballardが協力者として随伴していた。後にヤヤを追ってきたチャンドラ・ナラー/Chandra Nalaarとも一時的に共同戦線を張った。[8]
登場
登場カード
カードに「Argive」「Argivian」が登場するものは複数あるが、そのうちのいずれが都市アーギヴィーアに関連するか否かは不明瞭である。少なくとも新アルガイヴ成立より過去のカードは該当しない。
登場作品
- Song of Time(小説)
- Old Wars(Sisay's Questの3話最終話。Duelist25号掲載の掌編)
- Planeswalker(小説)
- Versipellis(The Colors of Magic収録の短編)
- Phyrexian Creations(The Myths of Magic収録の短編)
- Apocalypse(小説)
- Return to Dominaria: Episode 8/ドミナリアへの帰還 第8話(小説)
訳語
「Argivia」は設定が明確化してから初めて登場した作品ドミナリアへの帰還 第8話において「アーギヴィーア」と翻訳された。
脚注
- ↑ 泡のお守り/Juju Bubbleの所在地について、Sisay's Quest2話では「Argiveに存在」、3話では「Argiviaから数リーグ離れた場所に存在」の旨の記述が確認できるため
- ↑ Ethan Fleischerの証言
- ↑ 3.0 3.1 小説Song of Time
- ↑ 4.0 4.1 短編Phyrexian Creations
- ↑ 5.0 5.1 小説Planeswalker
- ↑ Midusはリトアニアの蜂蜜酒ミードのこと
- ↑ 7.0 7.1 短編Versipellis
- ↑ 小説Return to Dominaria: Episode 8