ナーセット/Narset

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2015年2月13日 (金) 23:30時点におけるAE (トーク | 投稿記録)による版
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ナーセット/Narsetタルキール覇王譚ブロックのキャラクター。カードとしてはタルキール覇王譚悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Masterが初出。

目次

解説

タルキール/Tarkir氏族/Clanジェスカイ道/The Jeskai Wayのタルキール覇王譚の時代におけるカン/Khan人間の女性(イラスト)。

武術の達人にして学者および神秘家でもあるナーセットは、洗練された精神的鍛錬を行い、驚くべき身体的妙技を発揮する。若い頃を放浪の戦士として過ごし、他の氏族の文化をその目で見てきた彼女の実践的な知識は、大部分のジェスカイの学者の知識とは異なるものであり、指導者たる彼女の役に立っている。彼女はジェスカイの民の安全に気を配っており、普段はジェスカイの中枢、賢者眼の要塞/Sage-Eye Strongholdにて氏族を導いている。

長い黒髪を持ち、黄色の上着を身に纏う。額には龍眼/Eye of the Dragonの印が輝いている。

ナーセットはその内に可能性を秘めていると言う者もいる。その力、あるいは天命は、彼女をより大きな目的に向かわせるであろうと。

経歴

悟りし者/Enlightened

幼い頃のナーセットは「変わり者」であった――いつも空想の世界を夢見ており、巻物の教科書に頭の中のイメージを描いては怒られ、心に口が付いていかず、同級生と話そうとしても言葉を探して口ごもるばかりであった。彼女は不安から逃れるために勉学に打ち込み、ジェスカイの教えを可能な限り覚えて教師たちを感心させた。時期が来ると彼女は放浪の戦士の道/Way of the Wandering Warriorを選択し、他の氏族の土地を巡り、彼らの文化を学んだ。彼女がジェスカイに帰還してから数年の後、長老たちは彼女をジェスカイのカンに任命した。しかし彼女は、カンとなった今でも自分が他所者であるような、いつも言葉を探していたあの頃の少女のままであるような気がしていた。

ある日ナーセットは賢者眼の要塞近くの東屋で、慣習に従ってジェスカイの僧たちとともに瞑想していた。瞑想に集中できずこっそり目を開けた彼女は、一人の少年と目が合った。彼は明らかに瞑想に退屈していた。ナーセットはその少年に舌を出して合図し、彼を驚かせた。瞑想の時間が終わり、彼女は伝統に則った文言を述べた。彼女は居心地の悪い思いをしていた――悟りの方法は各々が自分自身で見つけるものであり、私が曖昧な真実を授けるべきではない――しかし同時に理解もしていた、今のジェスカイは方向性を必要としているのだということを。

この後、彼女は一人で瞑想をするという決まりになっていた。最後の僧が退出すると、彼女は護衛兼監視役であるシンタン/Shintanの目を欺くべく、隠していた棒や瓜を用いて手早く人形を組み立て、自分と同じ衣服を着せた。彼女は東屋を抜け出し、要塞の地下へと向かった。古のたち、それを結束して倒した氏族、謎の龍ウギン/Uginの解読不能なルーン文字が記された賢者眼の年報/Annals of the Sage Eyeを読むために。

ナーセットが東屋に戻ると、そこにはアブザン家/The Abzan Houses追放されたオークたちと、彼らに捕らえられたシンタンの姿があった。人形はバラバラに破壊され、頭部の瓜には矢が刺さっていた。彼女は物陰から飛び出し、流れるような動きでオークたちを攻撃した。シンタンも隙を突いて拘束を脱し、ナーセットとともにすべてのオークを倒した。

彼らはテイガム/Taigam――ナーセットのかつての弟子であり、ジェスカイを捨ててスゥルタイ群/The Sultai Broodの一員となった男――に雇われた暗殺者たちであった。彼らの言い分によれば、これはナーセットがテイガムを暗殺しようとしたことに対する報復であるとのことだった。そのような事実はなかったが、ジェスカイの誰かがテイガムの暗殺を試みた可能性は否定できないと彼女は考えた[1]。シンタンはナーセットに告げた、貴女が瞑想の義務を怠っていたことを長老たちに報告しなくてはならないと。彼女は悪びれもせず返した、自分がここにいたなら、すでに頭に矢を受けて死んでいたであろうと。

シンタンは再びこのような刺客が来ることを恐れていたが、ナーセットは恐怖を見せなかった。皆が戦争に明け暮れるこのタルキールにおいて、暗殺など今に始まったことではない。彼女は今も夢見ている――幼い頃に思い描いていた世界を。

「きずな」への旅/Journey to the Nexus

日課である夜明けの瞑想を行っていたナーセットは、自らの心の奥底に潜り、ウギンのルーンと向き合っていた。彼女はこれを何ヶ月も続けていたが、ルーンの真髄に到達することは決してできなかった。だがその日は違った。静寂の中心で、彼女はある言葉のかすかな気配を捕らえた――「癒せ」。彼女は瞑想状態から脱し、山頂の雲間から現れた麒麟の姿を見た。彼女は理解した、麒麟の飛び去った先に世界の運命があることを。彼女はカンの代理を立て、旅に出た。

彼女はジェスカイの高山の麓で、謎の放浪者、サルカン・ヴォル/Sarkhan Volと出会った。彼女はサルカンの両眼を覗き込み、彼とは別の存在を感じ取った。ナーセットは彼こそが予言にある人物だと確信し、彼の話を聞いた。サルカンは語った、自分は内なるウギンの声に導かれ、「扉」を探し求めていると。幸いなことに、賢者眼の年報を熟読していた彼女は、ウギンの亡骸が眠る地を知る数少ない人物の一人だった。2人はともにその地を目指すことになった。

2人はカル・シスマ山脈/The Qal Sisma mountainsに入り、ウギンの眠る峡谷に辿り着いた。サルカンの内なる声は強くなり、彼の杖の面晶体/Hedronの欠片が脈動し、輝き出した。そこに突然、サルカンへの復讐に燃えるズルゴ/Zurgoが現れた。ナーセットは怒れるズルゴの拳を受け止め、ここは自分に任せて先へ進むようサルカンに言った。彼女は戦闘を優勢に進めたが、不意を突かれて剣の一撃を受け、鮮血を迸らせて地面に崩折れた。サルカンは怒りと悲しみに心を掻き乱されながら、きずな/The Nexusに現れた燃え盛る扉をくぐり、1280年前のタルキールへと旅立った。

登場

登場カード

フレイバー・テキストに登場

タルキール覇王譚
賢いなりすまし/Clever Impersonator道極め/Master the Way

イラストに登場

タルキール覇王譚
物静かな熟考/Quiet Contemplation跳ね返す掌/Deflecting Palm

登場作品・登場記事

脚注

  1. Taigam's Scheming/テイガムの策謀(Uncharted Realms 2014年10月1日 Matt Knicl著)

参考

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