ヘルガ/Helga

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ヘルガ/Helgaブルームバロウのキャラクター。カードとしてはブルームバロウの神経質な予見者、ヘルガ/Helga, Skittish Seerが初出。

目次

解説

ブルームバロウ/Bloomburrow渓間/Valleyの村、ポンドサイド/Pondsideに住むカエルフォーク/Frogfolk。女性(イラスト1イラスト2)。

グラルブ/Glarb王の元弟子で、根っからの悲観主義者であるヘルガは、ほとんどカエルフォークだけの村で育った。そこでは、期待は明確だった――占術こそが唯一進むべき道なのだ。村は努力を惜しまず彼女に教えたが、彼女は他の子たちのようにはこの術を好きになれなかった。代わりに彼女は、池のさざ波を眺めて深い思索に耽りながら、オタマジャクシの時代を過ごした。その後、グラルブのより厳しく実績もある指導が彼女の潜在能力を開花させるだろうと期待し、村は彼女を送り出した。だが、そこではさらに悪い結果となった。グラルブはぐずぐずすることを認めず、ましてやぼんやりすることなど一切認めなかった。彼女は王の手法と態度に心を揺さぶられ、しかもそれは悪化していくばかりだった(王の予見した幻視が彼の精神を揺さぶっていたためだ)。そのため、彼女は王のもとを去った。平穏を望んでいた彼女は、代わりにマーハ/Mahaによる恐怖を知った。メイブル/Mabelの仲間に加わり、渓間を正しい姿に戻すための冒険に出てから、彼女は気づいた。自分の成長を助けてくれる親友たちに囲まれていることに。

経歴

ブルームバロウ

災厄、渓間に来たる/Calamity Comes to Valley

いつものように失敗し、馬鹿にされて落ち込んでいたヘルガは、自らが無意識に描いた絵を見て驚いた。それは四枚翼の鷹のような怪物だった――自分は災厄の獣/Calamity Beastの幻視を見たのだろうか?

そして突如鳴り響く鐘の音に空を見上げると、そこにいたのは本物の災厄の獣、夜のフクロウ/The Night Owlことマーハだった。空を闇に染め、村を破壊しながら暴れ回るマーハを前に、ヘルガはただただ逃げ惑うことしかできなかったが、不意に一つの考えが浮かんだ。一番近い村に行き、危機を警告し、助けを求めるのだ。

やがて、疲れ果てて泥だらけになりながらもグッドヒル/Goodhillに辿り着いたヘルガは、マウスフォーク/Mousefolkのメイブルに「襲ってきた……災厄の獣……」と言い残し、意識を失った。

期待通りのパーティー/An Expected Party

メイブルの家で目を覚ましたヘルガは、ポンドサイドがマーハに襲われたことを伝えた。さらには鷹の怪物の幻視と絵についても触れたが、それがまずかったのか、村長のオリヴァー/Oliverは、ヘルガの話は空想の類だと断じてまともに取り合ってくれなかった。またしても信じてもらえず、ヘルガは泣きじゃくることしかできなかった。

だがメイブルは違った。その日開かれたメイブルの誕生日パーティーのスピーチの場で、彼女はポンドサイドの様子を確認するべきだと主張し、同行者を求めた。フィニアス/Finneasハグス/Hugsゲヴ/Gevゾラリーネ/Zoralineの四人がメイブルに賛同し、ヘルガも勇気を出して言った。メイブルたちと一緒に行くと。

失ったもの、見つけたもの/The Lost and the Found

翌日、一行は壊滅したポンドサイドに辿り着いた。そこで火事場泥棒を働いていたリスフォーク/Squirrelfolk屍術師/Necromancerたちとの戦闘では、各々が得意な戦術を用いて戦い、ヘルガも魔法で水の階段を作ってメイブルを助けようとしたが、集中が保てず崩れてしまった。敵が撤退した後、メイブルはヘルガに判断を委ねた――ここに残って復興を手伝うか、この事件について何か知っていそうなリスフォークたちを追って三本木市/Three Tree Cityに向かうか。ヘルガは後者を選んだ。

三本木市に着いた一行は聞き込みを行ったが、情報は得られなかった。だがそこで、「顔に縞模様のある男」を探していた奇妙なカワウソフォーク/Otterfolkがヘルガの注意を引いた。ヘルガはそのカワウソフォークに、顔に縞模様のあるキツネフォーク/Foxfolkの絵を見せた。幻視で見たことがあるのだ。メイブルはラル・ザレック/Ral Zarekと名乗るそのカワウソフォークからヘルガを庇ったが、ヘルガは自分の幻視を信じてくれる者がいたことが嬉しかった。

だがメイブルとラルの口論を遮り、警報が鳴り響いた。またしても災厄の獣、洪水のガー/The Flood Garが現れたのだ。一行は為すすべなく水に飲まれ、下流へと流された。

占術と嵐呼び/Soothsaying and Stormcalling

流れ着いた沼地の村で、一行はラットフォーク/Ratfolkの老人カフィー/Coffeyと出会った。カフィーによれば、残虐爪/Cruelclawという名のイタチフォーク/Weaselfolk傭兵が、災厄の獣の卵を盗んだことがマーハの襲撃の原因だということだった。メイブルは仲間たちに訴えた。残虐爪を見つけ出し、私たちの手で卵をあるべき場所に戻さなければならないと。そしてヘルガに、占いの術で残虐爪を見つけてほしいと言った。ヘルガにとって、そんなことを頼まれるのは生まれて初めてのことだった。

ヘルガは水盤の前で幻視を試みたが、何も起きず、焦りが募るばかりであった。だがゾラリーネの助言を受けて考えが変わった――自分の幻視は意識して引き出すものではない。目的なく、日記帳に落書きするだけでよいのだ。実際にそうしてみたところ、いつの間にか一つの絵が描き上げられていた。池にそびえ立つ、三層の巨大な噴水。それはグラルブ王が統べる都市、噴水港/Fountainportだった。

噴水港の黄昏/Nightfall in Fountainport

噴水港に到着した一行は、グラルブ王への謁見を許された。だが王の様子を不審に思ったヘルガが、水を操って衝立を倒すと、そこには災厄の獣の卵があった。グラルブこそがこの騒動の黒幕だったのだ。グラルブは水の縄で全員を縛り上げ、姿を現した残虐爪とその手下たちに始末を命じた。

グラルブはヘルガの魔法を完全に見くびっており、ヘルガ自身、自分の魔法の才を信じ切れていなかった。だがメイブルはここまでずっとヘルガを信じ、励ましてくれた。その信頼に応えなければ――ヘルガは残虐爪の足元に水の階段を作り、グラルブの方へと滑らせた。グラルブが衝突を防ごうと手を上げたことで束縛魔法は途切れ、戦闘が始まった。

ヘルガはグラルブの氷の魔法に苦戦を強いられたが、メイブルの助けで窮地を脱し、四枚翼の鷹のような怪物の乱入を受けてグラルブは逃走した。さらにマーハが現れ、絶体絶命かと思われたが、メイブルがマーハに卵を返還したことで、すべてが終わった。

一行はグッドヒルに帰り着いた。英雄たちの凱旋を祝うパーティーの中、ヘルガはメイブルに、これからはグッドヒルで暮らすつもりだと言った。そしてラルが去ろうとしたちょうどそのとき、ヘルガの両目が輝き、その口から言葉が漏れた。

「暗中の王たちが帰還し、青の魔道士が終末をもたらすだろう」

ヘルガは自らが発した予言と思わしき言葉を何も覚えていないようだったが、その情報に満足したラルは、不思議な力でその場から消えた。

登場

登場カード

フレイバー・テキストに登場

ブルームバロウ
破滅的な大潮/Calamitous Tide

イラストに登場

ブルームバロウ
メイブルの血気/Mabel's Mettle災厄の先触れ/Portent of Calamity

登場作品・登場記事

参考

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