ハルマゲドン/Armageddon
かつて神の怒り/Wrath of Godと双璧をなしていた白のリセットボタンの代表格。第6版を最後に基本セットから姿を消した。通称・略称は「ゲドン」。英語表記に倣い、アルマゲドン、アーマゲドンと発音する人もいる。
戦場の土地を一気に消し、お互いの手札及びマナが必要な能力を封じるため、ボード・アドバンテージを固定化しそのまま勝利に直結させる働きがある。
白のウィニー・クリーチャー、あるいはマナ加速を経由して緑の大型クリーチャーを高速で展開し、ハルマゲドンにより土地を一掃して押し切るデッキが構築された。特に緑と組み合わせるタイプは、メインとなるクリーチャーの名前を冠し「○○ゲドン」と呼ばれる(→ハルマゲドン)。クロニクルのアーナム・ジン/Erhnam Djinnをメインに据えた緑白のアーニーゲドンが源流。
逆に、ホワイトトラッシュでは守りのカードとして活躍する。マナ・アーティファクトを展開してからこのカードで対戦相手のマナを一方的に縛り、更なるボードコントロールを築く時間を与えてくれるのである。
白のレアを代表するカードで、これを中心に据えたデッキも多かったため、基本セットからの脱落を惜しむ声も多かった。だが、このカードのために環境に存在を許されないデッキが非常に多く、多彩なデッキの存在を許さない原因となっていたのは確かであるため「基本セット落ち」は仕方がない選択だったかも知れない。例えばウルザトロンなどはこのカードが環境に存在すれば隆盛を極めることは無かったであろう。
レガシーでは白スタックスのみを居場所とする。このカードのかつての雄姿を白スタックスでなら拝めるだろう。
- 神の怒り/Wrath of Godと同様、(ポータル版やFrom the Vault:Annihilation版などを除き)フレイバー・テキストすら書かれない大きな余白が、単純明快にして強大なこのカードの効果を強調している(カード画像)。第4版以降の英語版ではテキストがわずか3語という短さで1行に収まるため、この部分での視覚的なインパクトは神の怒りを上回る。
- 神の怒りも、埋葬という用語が使われていた第4版及び第5版の英語版では1行3語のテキスト(Bury all creatures.)となっている。
- ポータル版ではJohn Avonが旱魃(かんばつ)に見舞われた荒地を描く秀麗なイラストと、ジョン・ミルトンの失楽園から引用されたフレイバー・テキストが合わさった、コレクター人気必至のカードであり、多くのコレクターの予想通りシングルカード価格が跳ね上がった。更に日本語版は印刷数が少なく、その付加価値を余計に煽る羽目になった。
- 同イラストはグランプリシカゴ04でのジャッジ褒賞としても使用されている。
「ああ、幸福は見るかげもない!これはこの新たな楽園の終末なのか……?」
― ジョン・ミルトン「失楽園」
- ポータル・セカンドエイジの構築済みデッキである戒厳令/Martial Lawにハルマゲドンが入っており、それだけ高値が付いた話は有名。
- Armageddonとは、ヘブライ語の「メギド(Megiddos)の丘」をギリシア語に音写したHarmagedonに由来する単語。メギドの丘は戦略上重要な地であり、古代からたびたび戦場となった。それが転じて「終末の決戦の場、またはその戦そのもの」を意味するようになったと言われる。新約聖書、ヨハネの黙示録においても悪魔の軍勢が結集する場所として象徴的に使われている。なおこのメギドの丘は、現在のイスラエルに実在する。
- マジックにはMegheddon Defile(メギド峡谷)という非常に似た名前を持ち、しかも戦地となった場所がある。もしかするとこれはアトランティスとエトラン・シース/Etlan Shiisの様に、ハルマゲドンをマジックの世界観に位置づけるために付けられた名前なのかもしれない。
- 日本にマジックが普及し始めてきた頃、ドイツ語版リバイズドの「ハルマゲドン」の表記が「ラグナロク」であるという都市伝説が一部に流布していた。コレクターは目の色を変えてドイツ語版ハルマゲドンを探していたものである。残念ながらこの噂はデマであった。
- ドイツ語版ハルマゲドンである"Götterdämmerung"は、リヒャルト・ワーグナーの歌劇で有名なように"神々の黄昏"のことであり、日本ではこれをラグナロクと呼ぶために生じたデマだとも言われている。
禁止指定
[編集]ヒストリックでは、ストリクスヘイヴンの秘密ミスティカルアーカイブにおけるMTGアリーナへの実装に先駆けた事前禁止措置の一環として、2026年4月21日に禁止カードとなる[1]。
関連カード
[編集]主な亜種
[編集]すべての土地を破壊するカード。特記しない限りソーサリー。クリーチャーも破壊するタイプはジョークルホープス/Jokulhaupsを参照。
- 破滅/Ruination - 3R。基本でない土地限定。(ストロングホールド)
- カタストロフィ/Catastrophe - 4WW。すべてのクリーチャーを破壊するモードとの選択。(ウルザズ・サーガ)
- さし迫った災難/Impending Disaster - 1Rのエンチャント。土地が7つ以上の場合にアップキープに誘発する誘発型能力。(ウルザズ・レガシー)
- 戦の惨害/Ravages of War - ハルマゲドンの同型再版。(ポータル三国志)
- 荒廃の天使/Desolation Angel - 3BBのクリーチャー。WWを支払いキッカーするとすべての土地を破壊する。(アポカリプス)
- 滅殺の命令/Decree of Annihilation - 8RR。サイクリング誘発型能力。(スカージ)
- 激憤明神/Myojin of Infinite Rage - 7RRRのクリーチャーの起動型能力。(神河物語)
- 爆裂+破綻/Boom+Bust(破綻/Bust) - 5R。分割カード。(次元の混乱)
- 復讐のアジャニ/Ajani Vengeant - 2WRのプレインズウォーカーの忠誠度能力。対象のプレイヤーがコントロールする土地限定。(アラーラの断片)
- スランの崩落/Fall of the Thran - 5Wの英雄譚のI章能力。(ドミナリア)
脚注
[編集]参考
[編集]- ハルマゲドン
- 土地破壊カード(機能別カードリスト)
- カード個別評価:第6版 - レア
- カード個別評価:第5版 - レア
- カード個別評価:第4版 - レア
- カード個別評価:リバイズド・エディション - レア
- カード個別評価:アンリミテッド・エディション - レア
- カード個別評価:スターター - レア
- カード個別評価:ポータル・セカンドエイジ - レア
- カード個別評価:ポータル - レア
- カード個別評価:マスターズ25th - 神話レア
- カード個別評価:Vintage Masters - 神話レア
- カード個別評価:ストリクスヘイヴンの秘密ミスティカルアーカイブ - 神話レア
- カード個別評価:Masters Edition 4 - レア
- カード個別評価:Masters Edition - レア
- From the Vault:Annihilation
- Amonkhet Invocations
- Secret Lair Drop Series: Artist Series: Kieran Yanner